兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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ちょっと気になる近視のはなし

2021年03月28日 | 病気

昨日は本当に暖かく、外で過ごすのが気持ちいい一日でしたね。

私自身は仕事で院内だったのですが、日差しをまぶしく感じました。

クリニックの待合から駐車場の桜もきれいに見えて気持ち良かったです。

 

 

さて、今日は私の専門ではありませんが、気になった近視のはなしです。

子供の視力 気になりますよね。私たちが子供の時に比べて、スマホやテレビの普及が進み、明らかに外遊びの時間も減ってると思います。

そんななか子供の視力低下が問題になっています。

2019年度「学校保健統計調査(文部科学省)」では裸眼視力が1.0未満の割合が小学生で34.57%、中学生57.47%、高校生67.64%と過去最高を記録したようです。

最近はおしゃれな眼鏡も増えており、近視は眼鏡やコンタクトレンズで矯正すれば生活できるから問題ない と考える人も多いようです。医療の世界でも近視は矯正すればよいというのが主流の考え方でした。

しかし、通常10代後半では近視の進行が緩やかになりますが、成人になっても近視が進行し、失明や視覚障害になる人が少なからずいるということが明らかになってきました。

 

国内外で近視の研究が進む中で、①1日2時間以上屋外で遊んだり、スポーツをしている子供たちには近視が少ない という事実がわかってきました。

近視は遺伝的な要因と環境要因が関係していますが、両親が近視でも、1日2時間以上屋外で過ごしている子供たちは近視の発症率が低くなるようです。また、勉強や読書、スマホ・テレビなどの近くを見る作業が長いと近視になりやすいものの、屋外で2時間以上活動すれば近視のリスクがへるという結果でした。

 

屋外活動の中で重要なのは太陽光の中に含まれる可視光線のうち波長の360-400nmの紫色の光(バイオレットライト)が近視抑制に関与しているのではないかといわれています。つまり、乳幼児期から小中学生の時期に屋外で2時間以上遊んだりスポーツすることで、近視を予防できるということです。(もちろん、全員が近視にならないわけではありません)

 

コロナ感染症の影響で外出自粛などが続き、ゲームやスマホなどの利用が増えていると聞きます。今後、さらに近視人口の増加が懸念されるところです。

本当に気持ちの良い季節になってきました。まだ、気を緩めてはなりませんが、公園遊びや近所の散歩など、短時間でも外で過ごす時間を持つことが子供たちの為にも良いであろうと思います。

 

ちなみに、屋内の日光浴では窓ガラスにUVカット加工がされていることも多く、紫外線と波長が近いバイオレットライトも遮断されてしまうそうです。

紫外線対策との兼ね合いも難しいですかね?!

 

あいにくの雨模様ですが、良い休日をお過ごしください。

 



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