山本幸久、二作目め。★★★☆☆
男と並んで愛誓うより、女と並んで笑いを取る、それが二人のしあわせなのだ!
駆け出しの漫才コンビ、『アカコとヒトミ』。
超貧乏で彼氏なし、初ライブは全く受けずに大失敗。
おまけにセクハラ野郎の先輩芸人を殴り倒して大目玉。
今はぜんぜんさえないけれど、いつかはきっと大舞台。
体に浴びます大爆笑。夢と笑いとパワーあふれる傑作青春小説。
(裏表紙の紹介文・原文のまま)
この物語の魅力は、登場人物。
ちっちゃいアカコ(身長150cm)と、でっかいヒトミ(身長180cm)。
大学生のアカコは、即興で唄い、似顔絵を描き、招き猫を売っていた。
ヒトミは、そんなアカコに魅せられ、数年後、漫才コンビを結成することになる。
その二人に魅せられたのが、マネージャーのデブヨシこと永吉。
『アカコとヒトミ』をメジャー路線へと、導いていく。
売れない芸人・乙と、その妻・ユキユメノ(元アイドル)と、一人娘・エリ(三歳)。
この家族のエピソードも、大事な要素。後半、ジワリと効いてきます。
アカコの祖母・頼子。料理上手で、粋な女性。
彼女の存在が、アカコとヒトミのスパイスなのかな。
~身長に差のある、女性二人の漫才、という設定なので、『北陽』をイメージする人が多いそうです。
でも、『北陽』だったら、でっかい虻ちゃんのほうが、キャラが強いですよね。
『アカコとヒトミ』は、ちっちゃいアカコのほうが、キャラ強いです。
映像化してほしい、という声もちらほら。
デブヨシは、伊集院光さんがいいな。