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中性子星の謎 ⑺

2023-12-10 10:23:45 | 理論物理学 素粒子


 中性子星は強力な磁場を持つことが観測されているが、電気的に中性である中性子星が回転しても磁場は発生しないのではないか?と疑問に思うかもしれない。

 そこで、中性子の磁気モーメントを考えて見る。

 👆式は陽子の磁気モーメントを基準にして中性子の磁気モーメントを算出している。関係式からは、少し誤差が表れているが、大まかな説明はできている。

 電子のボーア磁子を基準にすれば、電気的に中性である中性子の磁気モーメントはゼロになるが、陽子を基準にするのであれば、クォークの磁気モーメントを合計して表す必要があり、中性子の磁気モーメントは-1.98μNになる。実際の値は、👆式下段の-1.91μN程なので略同じ数値になっている。

 注目する事としては、中性子の磁気成分がクォークの分身粒子だけではなく、-p 成分を含むことである。

 即ち、中性子が実験で示されている磁気モーメントを持つためには、クォーク成分以外に-p 成分を含む必要があることを意味しており、中性子の磁気成分解析からは、中性子が-p、up quark、down quark、で構成された分身複合粒子である事を示唆している。(二つの分身粒子による複合粒子)

 中性子星では、中性子の磁気モーメントが働いて強力な磁場が発生している。マグネターと呼ばれている最強パルサーでは、地磁気の2000兆倍の磁場を持つSGR 1806-20が知られている。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
SGR 1806-20は、直径が34km程の中性子星で、自転周期は7.56秒[1]のパルサーである。X線で観測されたパルサーの名前はPSR J 1808-2024という[12]。表面は最大で14.5km/sの速度で回転している。自転の速度は他のパルサーに比べて極めて速く減速している[8]。SGR 1806-20は8 x 1010Tという極めて強力な磁場を持つマグネターである[8]。その強さは地磁気の2000兆倍という強力なもので、通常のパルサーの100万倍以上である[13]。1998年現在で知られている中で一番強い磁場を持つマグネターである[8]。銀河系に存在するマグネターは数個程度であろうと言われている[14]。また、このマグネターの存在する超新星残骸の年齢が1万年程度であると推定されていること[15]などから、個々のマグネターが軟ガンマ線リピーターとして観測される期間はその一生に比べて短いと推定されている[13]。