心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

灼熱の馬蹄型縦走、清水峠から白毛門へ。

2018-07-22 21:00:00 | 登山
雲に覆われた夕暮れ。夜半は星空になるかなと思ったが、ガスに包まれたまま。
涼しさも訪れず、山らしからぬ蒸し暑いままの一夜だった。


どんよりとした夜明け。
気持ちは何処か盛り上がらないが、後半戦も頑張って歩こう。



鉄塔のある丘を越えて、笹の原を下ると、小さな池塘があった。
ここのところの炎天で干上がりそう。



樹林帯を登って行くと、ガスの中から薄っすらと見えてきた。どれくらい大きな山なのだろうか。



次第にガスが晴れてくる。それにつれて朝日岳の大きさに恐れをなす。



山頂付近は朝日が差している。
手前の斜面は美しい草原が広がり、しばし見惚れる。



ガスが晴れ、山頂まで連なる長い尾根が見渡せる。



長かった尾根歩きの先に待っていたのは、美しい草原と池塘。
今の一時、楽園に辿り着いたかの様な気持ちになる。



そして山頂から、草原の中をゆったりと流れるように道が見えてきた。



朝日岳からは先程と対象的な、端正な三角錐の山々の稜線が連なる。



今の時間、晴天に恵まれ、眺望にも恵まれた緩やかな下り。
こんなにも幸せな気持ちでいる事を明け方の自分は予想出来ただろうか。



笠ヶ岳の山頂へ登り返しの手前。
今回で一番のニッコウキスゲの群落。思わず声が漏れる。



笠ヶ岳までもう少し。何だか名残り惜しい気になる。



笠ヶ岳山頂から白毛門を見下ろす。
草原を下ると味気無い樹林帯歩きが待っている。段々足の裏が痛くなってきた。



コルからの登り返し。
緩い登りがもう少しで終わる、あとは下るだけ、と自分に言い聞かせる。



白毛門山頂と谷川岳。
昨日のこの時間、あの稜線を歩いていた事が何だか信じられない。



山頂からは驚くほど急な下りとなる。
振り返れば、もう山頂はあんなにも小さい。(岩が見えるピークのもう一つ右側のピーク。)



初めて見る白毛門は岩の山だという事に気付かされる。岩肌が磨かれているかの様。



この先は急降下が続く。暑さと疲労から足がうまく運ばず大変だった。西黒尾根より大変な下りだとボヤく。



バテバテで帰路につき、途中の水上駅前のラーメン屋の冷し中華をかき込み、息を吹き返した。
こんな事も含めて今となれば楽しい登山だった。次にまた登るかどうかは分からないが、生涯の想い出になった事は間違いない。

(終わり)