再読のための覚え書き
野生の誘惑
長与善郎(1888-1961)
画家の筒井乙彌の家に、ひとりの画学生が訪れた。
その画学生、梶伊勢雄は、筒井の描いた「粧鏡」という裸婦画に魅せられて、大分から東京まで出てきたのだ。
しかし、筒井には、その「粧鏡」のモデルと一線を越えてしまった過去があり、それ以降、彼の真骨頂である裸婦画から離れ、筆勢は失速していた。
筒井に弟子入りした梶は、そんな師匠の姿を常々もどかしく思うのだった……。
「文士にとっても、画家にとっても何より大事なことは先ず製作衝動の旺盛なこと、内からあふれ出る本能的な泉の水量の豊かなことだと彼は信じているのである。」
2023.4.20読了
野生の誘惑
角川文庫
昭和26年8月30日初版発行
昭和34年4月20日11刷
旧仮名遣い
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