蒼氓
石川達三(1905-1985)
明治時代、国は、増える人口と農村の危機の問題を解決するために、国策として他国への移民を推奨した。
希望と不安に心を揺らす移民希望者たちを描いた群像劇。
ブラジルに移民を希望する千人もの人々が神戸の移民収容所で生活しながら出港を待つ『蒼氓』、ブラジルに向かう45日間の船の旅の様子の『南海航路』、ブラジルに辿り着いた移民たちの『声無き民』の三部構成。
「この部落の人々の生活は、あらゆる世間的な欲望を忘れ、世界の国々の動きにも何の関心もなく、貧しくつつましい気持のなかから、いつの間にか静かに湧いて来た、生きていること、そのことのみの喜びによって生活しているもののようであった。」
2023.4.25読了
蒼氓
新潮文庫
昭和26年12月28日初版発行
昭和43年1月10日24刷
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