再読のための覚え書き
風
壺井栄(1899-1967)
小豆島の貧しい家庭に育った茂緒は、同郷の詩人で東京に住む修造に会いに行った。東京見物の小旅行のはずが、そのまま居ついて結婚してしまう。
茂緒と修造の周りには、詩人や作家たちが集まり、貧しくも自由な暮らしをしているが、左翼活動への弾圧が増し、言論を武器とする修造や仲間たちは投獄されてゆく。
壺井栄の自伝的小説。
「ゆく手をみつめてだけいればよいとき、人間はうしろをふりかえらないものらしい。足音の乱れが気になりだすと、立ちどまったり、うずくまったり、あともどりさえするようだ。」
2022.3.25読了
風
新潮文庫
昭和32年4月20日初版発行
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