町家との出会い
千本格子に通り庭。
1200年の歴史・文化が集約された、京都の伝統的な都市居住形態である京町家。
都市の近代化や都心部の人口の減少などから、どんどんとその姿を消しつつあります。
しかし近年、空間的な豊かさや自然との共生という観点から、その良さが見直されてきました。
普通の賃貸マンションに住みながら、いつかそういう古い家で生活するのが夢でした。
「なんであえて古い家がいいの?」
と不思議がられるのですが、これはもう趣味です。町家は骨董と同じ!
趣味なので週末のたびに旦那と自転車に乗って町家を物色。
「きれいな一文字瓦やなぁ」
「お!すごい理想的なハシリ!」
「立派な梁やん」
などと京都市内を徘徊し町家ウォッチングをしてはしゃぎまくる。
町家は巨大な骨董で面白い。
そして、ついに運命の日はきました。
2001年3月
チラシで「京の町家」売り出し物件を発見!
ああ、憧れの町家。
これは見学に行かねばと慌てて旦那と現地へ駆けつけました。
場所は機織の音がいまだに響く、京都の織物産業で有名な土地。
物件の外観は銅が葺いてあったり、すだれがかかってたりして超町家!
内部はいわゆる一列三室式の典型的な京町家です。
典型的な京町家とは、玄関を入ったら奥まで靴をはいて歩ける通り庭(ここに台所がある)がありまして、
横に店の間→ダイドコ奥の間(座敷)、と続いて坪庭、トイレとお風呂といった感じ。
この町家は現代風に改装されていて、通り庭を上げてフローリングの現代キッチンになっていました。
ちょっと残念。
通り庭の上部の吹き抜けも潰して二階の納戸になっています。
かなり残念。
それでも二階に上がったらドカーンと立派な梁が見えていて、その梁がとにかくカッコイイ!!
京町家独特の坪庭には立派なつくばいもついています。
一番狭い部屋はダイドコ(食卓)の四畳半だけど、当然京間(普通の畳よりひとまわり大きい)なので
六畳ぐらいはあります。
そしてこの部屋は、なんと炭であたためていた時代の掘りごたつがあるのです。
聞けば元は糸屋さんだったそうです。
さすが織物産業で有名なお土地柄。
このような町家に京都の真ん中という立地条件。
「ほな、どんなけ高いねん!」 と思ったら、実はそうでもない。
なんでも「築不詳」の古すぎる建物なので 土地代だけで建物はタダだそうな。
よくある「古家付き」といったヤツです。
町家を骨董だと思えば「築不詳」もまた良し。
建物が古くてタダとは言っても 二階は以前住んでいた人が最近改装して新品同然だし
一階をちょっと手を加えれば充分すぎるほど住めるのです。
私たちの心は決まりました。
「この家、買います」
…見学30分で、町家を衝動買いしてしまいました!!
拙宅図(2003年改装後)
千本格子に通り庭。
1200年の歴史・文化が集約された、京都の伝統的な都市居住形態である京町家。
都市の近代化や都心部の人口の減少などから、どんどんとその姿を消しつつあります。
しかし近年、空間的な豊かさや自然との共生という観点から、その良さが見直されてきました。
普通の賃貸マンションに住みながら、いつかそういう古い家で生活するのが夢でした。
「なんであえて古い家がいいの?」
と不思議がられるのですが、これはもう趣味です。町家は骨董と同じ!
趣味なので週末のたびに旦那と自転車に乗って町家を物色。
「きれいな一文字瓦やなぁ」
「お!すごい理想的なハシリ!」
「立派な梁やん」
などと京都市内を徘徊し町家ウォッチングをしてはしゃぎまくる。
町家は巨大な骨董で面白い。
そして、ついに運命の日はきました。
2001年3月
チラシで「京の町家」売り出し物件を発見!
ああ、憧れの町家。
これは見学に行かねばと慌てて旦那と現地へ駆けつけました。
場所は機織の音がいまだに響く、京都の織物産業で有名な土地。
物件の外観は銅が葺いてあったり、すだれがかかってたりして超町家!
内部はいわゆる一列三室式の典型的な京町家です。
典型的な京町家とは、玄関を入ったら奥まで靴をはいて歩ける通り庭(ここに台所がある)がありまして、
横に店の間→ダイドコ奥の間(座敷)、と続いて坪庭、トイレとお風呂といった感じ。
この町家は現代風に改装されていて、通り庭を上げてフローリングの現代キッチンになっていました。
ちょっと残念。
通り庭の上部の吹き抜けも潰して二階の納戸になっています。
かなり残念。
それでも二階に上がったらドカーンと立派な梁が見えていて、その梁がとにかくカッコイイ!!
京町家独特の坪庭には立派なつくばいもついています。
一番狭い部屋はダイドコ(食卓)の四畳半だけど、当然京間(普通の畳よりひとまわり大きい)なので
六畳ぐらいはあります。
そしてこの部屋は、なんと炭であたためていた時代の掘りごたつがあるのです。
聞けば元は糸屋さんだったそうです。
さすが織物産業で有名なお土地柄。
このような町家に京都の真ん中という立地条件。
「ほな、どんなけ高いねん!」 と思ったら、実はそうでもない。
なんでも「築不詳」の古すぎる建物なので 土地代だけで建物はタダだそうな。
よくある「古家付き」といったヤツです。
町家を骨董だと思えば「築不詳」もまた良し。
建物が古くてタダとは言っても 二階は以前住んでいた人が最近改装して新品同然だし
一階をちょっと手を加えれば充分すぎるほど住めるのです。
私たちの心は決まりました。
「この家、買います」
…見学30分で、町家を衝動買いしてしまいました!!
拙宅図(2003年改装後)