天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

NASA、ESAを始め主に外国の宇宙探査情報を
ハッブルから宇宙ステーションまで、幅広く、毎日
提供しています。

6月30日:  星形成からのジェット/‎地下の湖、または何か他のもの?  

2021年06月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: HD 163296:星形成からのジェット

星形成の間のジェットはどのようにつくられるのだろう? 若い星のシステム HD 163296 の最近のイメージが全てを明らかにしているが誰にもわからない。このイメージの中央の星は未だ形成されつつあるが、既に、回転するディスクによって囲まれ、また外に向かって動くジェットが見えている。このディスクは、チリのアタカマ大ミリメートルアレイ(ALMA:アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)によってとられた電波で示され、また、恐らく非常に若い惑星達の重力によってつくられたギャップを示している。このジェットは、また、チリの大望遠鏡(VLT:Very Large Telescope)でとられ可視光線で示された、ディスクの中央からの、動きの速い - ほとんどが水素の - ガスを推し出している。このシステムは地球と太陽の距離(au)の何百倍にも広がっている。これらの新しい観測の詳細は、これらのジェットが、少なくとも部分的に、回転するディスクの磁場によって生まれまた形づくられているという推測を強めていると解釈されている。 HD 163296 と他の類似した星形成システムの将来の観測が詳細を満たすのに役立つだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>:  ‎地下の湖、または何か他のもの?

色付きの点は、火星の南の極冠のヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレス軌道船によって、明るいレーダー反射が見られた場所を表している。以前、このような反射は、地下の液体の水と解釈されていた。非常に冷たい表面の、それらの広がりと近さは、それらが何か他のものであるかもしれないことを示唆している。

<出典>: 「火星探査計画(Mars Exprolation Program)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: マーズエクスプレスの初期、ヨーロッパ宇宙機関は「火星には大きな湖がある」として、イメージを添えて発表していました。疑念がありましたが、今回それが確認されたことになります。探査の信頼性を確保することの難しさの一つの例でもあります。なお、この記事はヨーロッパ宇宙機関/NASA/ジェット推進研究所共同の発表です。さらに補足すると、かって、NASAのデータを引用したある発表が「合意形成不十分」として問題になったこともありました。

コメント

6月29日: 星形成シミュレーション/赤い惑星の南極を見る

2021年06月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 星の炉:星の形成シミュレーション

星はどのように形成されるのだろう? 巨大な分子雲の大部分の形は銀河中央のディスクにあった。このプロセスは、星の風、ジェット、高エネルギーの星明り、以前に存在した星達の超新星爆発によって始まり、影響され、限定される。このビデオは、我々の太陽の質量の2万倍のガス雲の星形成(STARFORGE)シミュレーションによって計算された、これらの複雑な相互作用を示している。このコマ落しの視覚化では、明るい領域は密度の濃いガスを示し、色はガスの速度(紫は遅くオレンジは高速)をコード化し、点は新しく形成された星達の位置を示している。ビデオの最初では、約50光年に及ぶガス雲が、それ自身の重力の下で凝縮し始める。200万年以内にファーストスターが形成され、新しく形づくられた大規模な星達が印象的なジェットを放出するのが見られる。このシミュレーションは430万年後に凍結し、そのボリュームは、続いて、3次元での眺望を得るために回転する。その後形成される星達の質量を限定するジェットの影響を含む星の形成に関する多くが、未知として残っている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<ビデオ>: ビデオはイメージをクリックして Youtube から。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: マーズエクスプレス、赤い惑星の南極を見る

このイメージの明るい白色の領域は、凍った水と凍った二酸化炭素で構成された火星の南極を覆う氷のキャップを示している。ヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレスは、2012年12月17日に、高解像度ステレオカメラを使って、赤外線、緑、青の光で火星のこの領域を撮った。‎

<出典>: 「マーズエクスプレス(Mars Express)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

 

コメント

6月28日: ジュノからの木星の雲の顔/火星の「デルタ型の斜面」

2021年06月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: ジュノからの木星の雲の顔

木星は、最大のスケールで惑星を回る、明るいゾーンと赤褐色のベルトを持っている。ほとんど水素とヘリウムの、上昇するゾーンのガスは通常高圧領域のまわりで渦巻く。反対に、降下するベルトのガスは、地球上のサイクロンやハリケーンのように、通常低圧領域の周りを回っている。これらのベルトの嵐は、大きく永続的なホワイトオーバル(white oval:白い卵形)と、引き伸ばされたレッドスポット(red spot:赤斑)を形成することがある。NASAのロボットジュノ宇宙船は、その2ヵ月で周るこの巨大な惑星への6回目のパス、2017年の近点6の間に、これらの雲の形の大部分を捕えた。しかし、表示されたイメージで注意を惹くのはこれらの雲自体ではなく、むしろそれらの配置だろう。この Jovey McJupiterFace と名付けられた際立った表面は、近くの嵐の雲が回転して去る前に、おそらく僅かな週の間続いた。ジュノは、今、木星の33回目の軌道を終え、最近、我々の太陽系の最大の月ガニメデの近くを通過した。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 火星の「デルタ型の斜面(Delta Scarp)」 (パーサビアランス)

五つのイメージから成るジェゼロクレータの、この「デルタ斜面」の合成は、2021年3月17日に、 2.25 キロメートルの距離から、パーサービアランスローバーの遠隔マイクロイメージ(RMI)カメラでとられた。科学者達は、この幅115メートルの斜面は、古代の川と古代の湖の合流点に生じた、扇形堆積の一部の堆積物の残骸であると考えている。このイメージは、コングロメレート(conglomerate:砂を混ぜた粗い粒状の小石から成る岩)と、交差する基盤(crossbedding:堆積物の緩やかな床を通る水からの結果できる堆積岩の傾いた層)の例を明らかにしている。

<出典>: 「マーズローバー・パーサービアランス(Mars Rover Perseverance)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 前週の記事(6月25日)の続きです。

コメント

6月27日: ドバイのパーム島

2021年06月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 国際宇宙ステーションから見たドバイのパーム島

ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士トーマス・ペスケの2回目のミッションで、2021年6月3日に、国際宇宙ステーションから見たドバイのヤシ(palm)島。

<出典>: 「今週のイメージ(Images in week:ESA)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: 2017年の彼の最初のミッションで撮影した同じ島と比較することができる。 こちら から。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 土曜日・日曜日・祝日はお休みです。

コメント

6月26日: イチゴの月を見つめる

2021年06月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: イチゴの月を見つめる

名前は異なるが多くの文化が満月を名付け、我々は皆、6月の満月が、見るべき甘い光景であることに同意することができる。「苺の月」は、春の最後の満月または夏の最初の満月と呼ばれるように、苺が熟した時期からその名前を得た。しかし、この名前は必ずしも月が赤いことを意味するわけではなく、昇るまたは沈む時に赤みを帯びた色で現れる。
月は今、水曜日の早朝から土曜日の早朝まで約3日間満月になり、今年のストロベリームーンは、平均の満月よりも近くなり大きく見える。そのような大きな明るい月を見るとき、それはしばしば「
スーパームーン」と呼ばれる。苺、蜂蜜、ミード、バラのいずれと呼ぶにしても、今晩はこの景色を楽しもう。‎

<出典>: 「地球の月(Earth's Moon)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: 今回の満月はいわゆる「スーパームーン」です。英語では、「月(moon)」という言葉は、例えば「木星の月ガニメデ」のように、衛星一般を指して使われます。このため、“地球の月(Earth's Moon)”という限定する表現が必要になるのです。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 土曜日・日曜日・祝日はお休みです。

 

コメント

6月25日: 太陽軌道船コロナ質量放出を見る/デルタ斜面へ/お知らせ

2021年06月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 太陽軌道船の複数の装置、コロナ質量放出を見る

太陽軌道船(Solar Orbiter)の、極紫外線イメージ装置(EUI)、メティスコロナグラフ(Metis coronagraph)、太陽圏イメージ装置(SoloHI)の三つの遠隔センサー装置からのイメージの結合が、2021年2月12日~13日の、コロナ質量放出(CME)の展開の、クローズアップかつ広域の視界を提供している。コロナ質量放出は、太陽系に噴出す太陽の大気圏からの粒子の爆発である。このアニメーションは、左下に囲った CME とともに、極紫外線イメージ装置からの太陽全体の視界から始まる。これらのイメージは、コロナ質量放出が最初の宇宙に漏れ出したときの、太陽のコロナ(大気圏)の下部を示している。‎太陽軌道船(Solar Orbiter)は、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)とNASAの国際協力宇宙ミッションである。‎

<出典>: 「科学と探査(SCIENCE & EXPLORATION:ESA)」

<動画>: イメージをクリックして動画(.mp4)をダウンロードするか、または、上のリンクからヨーロッパ宇宙機関のページから直接ご覧ください。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: デルタ斜面へ (パーサビアランス)

NASAの火星調査軌道船(MRO)の高解像度画像実験装置(HiRISE)によって提供されたこの上空からのイメージは、火星のジェゼロクレータの一部分を捕えている。右下の黄色の点がNASAのパーサービアランスローバーの位置を示し、ローバーの遠隔マイクロ画像(RMI)カメラの視界が二つの分岐した線で示されている。左上の構成は、2021年3月17日に RMI が 2.25 キロメートルの距離から撮った、「デルタ斜面(Delta Scarp):明日掲載予定」である。

<出典>: 「マーズローバー・パーサービアランス(Mars Rover Perseverance)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<お知らせ>: 今日6月25日午後9時から、NASAテレビで、国際宇宙ステーションの「二番目の IROSA ソーラーアレイをインストールする、米国の船外活動 # 76」の中継放送があります。ご覧になるには、ホームページの「ウェブNASAテレビ放送予定」から。 

コメント

6月24日:天王星からX線を検出/火星での最初の科学キャンペーンを始める

2021年06月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 天王星からX線を検出

天文学者達は、この2021年3月のイメージに示すように、NASAの‎‎チャンドラX線天文台‎‎を使って、‎‎天王星からのX線‎‎を初めて検出した。この結果は、科学達者が、太陽系のこの謎めいた氷の巨大惑星について更に学ぶのに役立つだろう。‎‎天王星は太陽から7番目の惑星であり、赤道の周りに2組のリングがある。地球の直径の4倍のこの惑星は、横に回転し、太陽系内の他のすべての惑星とは異なっている。‎‎ボイジャー2‎‎号が天王星の飛行を行った唯一の宇宙船であり、天文学者達は、今、チャンドラや‎‎ハッブル宇宙望遠鏡などの地球に近い望遠鏡に頼って、ほぼ完全に水素とヘリウムで構成された、この遠く冷たい惑星について学んでいる。この新しい調査では、研究者達は、2002年に、また次に2017年に天王星でとられたチャンドラの観測を使った。彼らは、最初の観測から15年後に得られた最近の分析に、恐らくX線フレアであろうX線のはっきりした検出を見た。

 <出典>: 「天王星(Uranus)」

 <大判>: 大判はイメージをクリック。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>:  ‎ローバー、火星での最初の科学キャンペーンを始める (パーサビアランス)

この六輪の科学者は、古代の微生物のサインを捜してジェゼロクレータの湖床を探査するために、南へ向かっている。6月1日、NASAのパーサービアランスマーズローバーは、「オクタビア E. バトラー(Octavia E. Butler)」着陸地点を離れることによって、そのミッションの科学フェーズを開始した。最近まで、ローバーは、システムをテストし、調査し、インジェニュイティヘリコプターの飛行試験の月を支援してきた。この最初の科学キャンペーンの数週間に、 ミッションチームは、低地の光景の調査からジェゼロクレータで最も古い地質のいくらかの調査まで、ドライブするだろう。そして、それらはオンラインに最終的なローバーの自動ナビゲーションとサンプルをとっているシステム能力をもたらすだろう。最終的なローバーの自律誘導とサンプル採集システムの能力をオンラインで得るだろう。

 <出典>: 「マーズローバー・パーサービアランス(Mars Rover Perseverance)」

 <ひとこと>: この記事は6月9日の発表です。上のリンクまたはイメージをクリックして、表示されるイメージを変化させてご覧ください。

 

コメント

6月23日:  新しいソーラーアレイ設置される/‎‎氷のスライス  

2021年06月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 新しいソーラーアレイ設置される

遠征65シェーン・キンブローとトーマス・ペスケは、日曜日の船外活動の間に、国際宇宙ステーションに新しいソーラーアレイを設置した。最初の国際宇宙ステーションロールアウトソーラーアレイ(iROSA)は良好に動作している。地上のチームは、そのパフォーマンスに関するデータを集め、昨年の情報と比較し、得られるトータルパワーを計算するだろう。二人は、二番目のソーラーアレイをインストールするために、金曜日に、3回目の船外活動を行うだろう。キンブローとペスケは、今、最初にソーラーアレイをインストールしたポート6トラス構造の反対側に二番目の iROSA をインストールする、金曜日の船外活動にその注意を切り替えている。(以上、記事の一部を切り出し)

 <出典>: 「宇宙ステーションブログ(Space Station BLOG)」

 <大判>: 大判はイメージをクリック。

 <ひとこと>: 新しい船外活動中継の時刻などは 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。
         iROSA の概要は 6月7日の記事 から。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>:  ‎‎氷のスライス

この高解像度画像実験装置(HiRISE)イメージは、ブランケットのように表面に垂れている堆積を示している。この堆積は浸食され、イメージの中央近くには、我々は拡張された色の明るい青の一部を見ることができるが、真の色は恐らく赤である。この斜面は、マントル堆積の大部分を構成する露出した氷である。地面または他の浸食された領域のレベルの代わりに、なぜ、我々は、この小さな急峻な斜面に、氷のみを見ることができるのだろうか? 露出した氷が大気の中に昇華し、氷はダストの層によって覆われるので、急峻な新鮮な露出のみが埋められずに残る。このマップはピクセルあたり25センチメートルのスケールで投影されており、北は上である。


 <出典>: 「火星探査軌道船(MRO:Mars Reconnaissance Orbiter)」

 <大判>: 大判はイメージをクリック。 

コメント

6月22日: カリフォルニアの干ばつ/火星日110:マストZカメラ左

2021年06月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: カリフォルニアの干ばつ

ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクスセンチネル2号ミッションが、米国のカリフォルニア州に影響を与える深刻な干ばつの影響を示す二つのイメ-ジを提供している。イメージは、大ロサンゼルスメトロポリタンエリアの郊外にある、アンジェレス国有林の地域をカバーし、いくつかの重要な貯水池の水位の変化だけでなく、2020年6月22日と2021年6月12日の森林の状態を描いている。‎
‎コペルニクスセンチネル2号は二つの衛星から成るミッションである。各衛星は、13のスペクトル帯で地球の表面をイメージ化する高解像度カメラを搭載している。このミッションは、主に土地の使用方法の変化を追跡し、植生の健康状態を監視するために使用される。‎

 <出典>: 「今週のイメージ(Images in week:ESA)」

 <大判>: イメージをクリックして比較動画をご覧ください。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 火星日110:マストZカメラ左

NASAのパーサービアランスローバーは、‎‎左マストカムZカメラ‎‎(Mastcam-Z)を使ってこのイメージをとった。Mastcam-Z はローバーのマストの高位置にあるペアーのカメラである。‎この未処理(生の)のイメージは、2021年6月18日(sol 116)のローカル平均太陽時間 15:28:47 に得られた。

 <出典>: 「マーズローバー・パーサービアランス(Mars Rover Perseverance)」

 <大判>: 大判はイメージをクリック。 

 <ひとこと>: 火星には左の図(参考図)のような細かな砂の吹き溜まりが其処此処にある。特に右上図のように大量の細かな砂で覆われた山は、ローバーの車輪がとられ転倒する、あるいは脱出できなくなる危険があり探査が難しい。過去には動けなくなった事例もある。

コメント

6月21日: 天宮宇宙ステーション/凍った地面

2021年06月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 天宮宇宙ステーション

中国の天宮(Tiangong:Heavenly Palace)は、地表上340~450キロメートルの間の低地球軌道に置かれる宇宙ステーションである。完成したときの天宮宇宙ステーションは、国際宇宙ステーションの質量の約5分の一、ほぼ廃棄されたロシアのミールの大きさである。天宮は80~100トンの質量を持つと予想される。オペレーションは、中国の北京航空宇宙コマンド&コントロールセンターから行われるだろう。そのコアモジュール天河(Tianhe)は、2021年4月29日に打上げられた。このステーションの構築は、その前駆、天宮1号と天宮2号によって得られた経験、天宮計画の第三段階を印す。中国のリーダー達は、ステーションで行われる調査が、その存在期間を超えて、宇宙に関する研究者達の能力を向上させることを期待している。緊急救出作戦のために、神舟宇宙船を載せた長征2Fロケットが常に待機するだろう。

<出典>: 「ウィキペディア(英語版)(whikipedia)」

<大判>: 大判はイメージをクリックしてウィキペディアのサイト(英語)から。          

<ひとこと>: リンク先からはモジュールの詳細を見ることができますが、イメージの使用に当たっては注意が必要です。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 凍った地面‎ (マーズリコナッサンス)

火星の土壌の表面は、特に高緯度では水の氷を含むと考えられている。地球の永久凍土の地域と同じく、この永久凍結の水は地質学的に活発である。‎‎季節の変化に伴う冷却と温暖化により、氷の塊が土壌を収縮し膨張させる。良好な条件の下では、これらの力は硬い凍結した地面に亀裂をつくる。長年にわたる周期的な割れ目が多角形パターンを見せる。 ‎火星のこれらの広範囲なパターンの存在は、地下の氷の発生または不在に関する貴重な手がかりを示す。‎‎このイメージは、一般的な、ほぼ六角形の多角形ネットワークの典型的な例を示している‎‎。多角形の地勢は、氷がどの程度そこにあったか、またそれがどれほど深く埋もれているかのヒントを明らかにする。‎このマップはピクセルあたり25センチメートルのスケールで投影されており、北は上である。

<出典>: 「火星探査軌道船(MRO:Mars Reconnaissance Orbiter)」

<大判>: イメージをクリックして、大判から原寸サイズでご覧ください。

 

コメント

6月20日: 宇宙からのガルヴェストン/お知らせ

2021年06月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 宇宙からのガルヴェストン

1865年6月19日月曜日、テキサスで奴隷にされたアフリカ系アメリカ人は彼らの自由を知った。奴隷解放宣言がテキサス州ガルヴェストンで発表された解放のこの日はジューンティーンス(Juneteenth)として知られるようになった。2021年6月17日木曜日、ジョーバイデン大統領は、この日を連邦の休日にする法律に署名した。2013年に国際宇宙ステーションの遠征36クルーによってとられたこの夜間のイメージは、右下角のガルヴェストンとともに、テキサスのメトロポリタン・エリアの大部分を示している。

 <出典>: 「NASAの歴史(NASA History)」

 <大判>: 大判はイメージをクリック。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 土曜日・日曜日・祝日はお休みです。


   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<お知らせ>: 今夜、国際宇宙ステーションでは、老朽化した太陽電池パネルの機能を補強するための新しいパネルを設置する、今回2回目の米国の船外活動が行われます。中継放送時刻等はホームページの「ウェブNASAテレビ放送予定」から。IROSA 太陽電池板設置の概要は「6月7日の記事」から。

コメント

6月19日: 中国のクルー船、神舟12号打上げ

2021年06月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 中国のクルー船、神舟12号打上げ

神舟12号は、当初、神舟11号に続く、実験的な天宮2号宇宙ステーションへの、二番目の訪問ミッションとして予定された。神舟12号は、2021年4月29日に打上げられた現在一つのモジュール(天河)から成る天宮宇宙ステーションへの最初の神舟クルーミッションとして、2016年に再計画された。このフライトは、2022年に建設が終るまでの4回のクルーミッションの初回をマークするだろう。この宇宙船は、2021年6月17日に、中国のゴビ砂漠で、長征2Fロケットによって打上げられた。このミッションは、中国の天舟貨物補給船の二回目フライト、天舟2号の成功した打上とドッキングに続いて、国際時間2021年6月17日 07:54 (日本時間6月17日午後4時54分)に天河コアモジュールとドッキングした。天河コアモジュールは四つのドッキングポートを持っているので、天舟2号はドッキングしたままでいることができる。クルーは、中国人宇宙飛行士が、天宮宇宙ステーションに入った最初の時間をマークして、国際時間 10:48 (日本時間午後7時48分)に天河コアモジュールに入った。軌道上でのクルーの約3ヵ月の滞在の間に2回の船外活動が予定されている。

<出典>: 「ウィキペディア英語版(wikipedia)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: 記事は要点のみ。図は処理を加えています。右下の図は神舟12号の構成。

 

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: 土曜日、日曜日、祝日は休みです。

コメント

6月18日: 新しいソーラーアレイを設置する船外活動/ダイナミックな砂丘/中国の有人宇宙船「神舟12号」打上

2021年06月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 新しいソーラーアレイを設置する船外活動第一回終える
NASAの宇宙飛行士シェーン・キンブローとヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士トーマス・ペスケは、7時間15分後の東部夏時間午後3時26分(日本時間6月17日午前4時26分)に船外活動を終えた。今年七回目の船外活動で、二人の宇宙飛行士達は、トラス構造(P6)の左側の終端にマウントされているブラケットに、新しい国際宇宙ステーションロールアウトソーラーアレイ(iROSA)をインストールした。キンブローとペスケは、フライトサポート装置の位置からアレイを取り外し、2Bパワーチャンネルのマストキャニスターに移した。新しいアレイが配備され軌道の研究室にパワーを供給し始める前に、宇宙歩行者達は、電気ケーブルを設置し、最終的な二つのボルトを締める必要がある。ペスケとキンブローは、インストール作業を続けるために、6月20日日曜日にも船外活動を行う予定である。NASAは、宇宙ステーションの八つの既存のパワーチャンネルのうちの六つを、新しいソーラーアレイで増強している。
国際宇宙ステーションは、2020年11月に、連続して人間が在住する20年の里程標を越えた。その時点で、108カ国と地域の研究者達からの約3千の調査研究を行う、19カ国からの244人が軌道の研究室を訪問した。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: この作業は 6月7日の記事参照。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: ダイナミックな砂丘
砂丘フィールドの僅かな雲を通して見下ろしているこの魅惑的な光景は、一見して地球の砂漠の一つの衛星の視界を思い出させる。しかし、これは実際に火星の美しい光景である。この壮観な砂丘フィールドは、火星の北半球の深く、北緯65度、東経351度のロモノソフ(Lomonosov)クレータの中央にある。それは、2020年12月2日に、ヨーロッパ宇宙機関とロシア共同のエクソマーズガス追跡軌道船(TGO:ExoMars Trace Gas Orbiter)の、カラー・ステレオ地表画像システム(CaSSIS)カメラで撮られた。このイメージは、年間を通して砂丘フィールドの進化を追うキャンペーンの一部としてとられた。このとき、火星の北の冬は終わり、これらのエリアの霜は昇華し始めていた。暗い場所は、霜が昇華し、暗い玄武岩の砂が露出したエリアを示している。この砂丘の頂上は平均的な風の向きを示し、このケースでは、風は主に左下から右上へ向かっている。右側に、暗い、玄武岩に富んだ、霜のない堆積物が見える。イメージの右側では、地上の暗い堆積物に対して、明るく白い雲が目立っている。このイメージは、ミッションの第5回打上記念日に公開された。 TGO は、2016年3月14日に、カザフスタンのバイコヌールコスモドロームから打上げられ、7ヵ月後に火星に到着した。

<出典>: 「エクソマーズガス追跡軌道船:(TGO)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: ガス追跡軌道船(TGO)は、かって、地球と同様に大量の水や大気を保有していたと思われる火星が、どのようにしてその大部分を失ってきたかを調査する目的で送られた。NASAのメイブン探査機も同様な目的を持っている。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<追 加>: 中国の有人宇宙船「神舟12号」打上
3人の宇宙飛行士を載せた中国の有人宇宙船「神舟12号(Shenzhou-12)」が、17日午前、酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。この宇宙船は、中国の宇宙ステーション天河コアモジュールに向かう3人の中国人宇宙飛行士を乗せている。クルーの約3ヵ月の滞在の間に2回の船外活動が予定されている。

<ひとこと>: イメージ等の追加はありません。

コメント

6月17日: 新しいローバー祝融/火星日110:周辺の巨礫

2021年06月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 新しいローバー祝融

5月中旬、中国の天問1号ミッションは、赤い惑星に祝融(Zhurong)ローバーを届けた。中国語で火星は火の惑星を意味するので、この祝融ローバーの名前は、大雑把に、中国の神話で火の神を意味している。祝融は、地下に多くの氷を持つと報告されている、太陽系最大の知られたインパクト盆地、ユートピア・プラニシアの北のエリアに着陸した。多くの他の科学機器の中で、祝融は、100メートルの深さに埋められた氷さえ検出できる、地面を貫くレーダーを運んでいる。車サイズの祝融が、その着陸ベースの次に、ここに描かれている。このイメージは、運転するローバーによって配備された、遠隔カメラによって撮られた。祝融の予定された90日間のミッションには、ユートピアプラニシアでの、火星の地質、土、大気圏などを調査することを含んでいる。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

<火星の話題>: マーズ2029火星日110:周辺の巨礫

NASAのマーズパーサービアランスローバーは、その搭載されたマストZカメラ左を使ってこのイメージをとった。このカメラはローバーのマストのトップにある。このイメージは、2021年6月11日(火星日110)ローカル平均太陽時 12:18:43 に得られた。この巨礫を通過してより詳細な観察を得た。チームの一部は地球上の火山岩との類似点を見ている。興味深いが、我々は更なる堆積物のタイプに関心があり、そこでは、岩の層が、古代の生命の潜在的なサインを保持しているかもしれない。

<出典>: 「パーサービアランス(Perseverance Mars Rover)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: この未処理イメージに見られる光景は、この地に、長期間、左から右に大量の水が流れた証拠と言えるだろう。それにしても、この巨礫の筋はどのようにしてできたのだろう。水に溶けやすい素材が層をなしていたと考えられるが、ここでは際立っている。

コメント

6月16日: 太陽ミッション、金星の変わった磁場/火星の話題/お知らせ

2021年06月16日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAとヨーロッパ宇宙機関の共同ミッションである太陽軌道船は、太陽とその極の初めてのイメージの、これまでで最も近いイメージを含む、太陽に関する草分け的な新しい発見を提供するだろう。しかし、このミッションは、我々の隣りの金星についてもある新しい発見をしている。先の12月の金星への最初のフライバイで集められた太陽軌道船データの新しい分析は、惑星によって生じたのではないこの惑星のユニークな磁気環境が、毎時何百万マイルに粒子を速めるのに十分な強さがあることを示している。科学者達は、2021年5月3日に Astronomy & Astrophysics のオンラインで発表されたこの発見が、宇宙の磁場の多様性調査の重要性を強調していると言っている。コアの中の融解した素材からの固有の磁場を持っている地球と異なって、金星は、帯電した原子で満たされた大気の領域、この惑星の電離層と太陽風の相互作用からその磁場をつくり出している。

<出典>: ジョンスホプキンス大学の記事から。

<大判>: 大判はイメージをクリック。
 

<火星の話題>:  火星日110:ナビゲーションカメラ右(Navcam) (パーサービアランス)
NASAのマーズパーサービアランスローバーは、その搭載された右のナビゲーションカメラ(Navcam)を使ってこのイメージをとった。このカメラはローバーのマストの上位にありドライブを助ける。このイメージは、2021年6月11日(火星日110)ローカル平均太陽時 14:45:46 に得られた。

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>:この未処理イメージ(ここでは特徴を際立たせるために処理を加えています)には、火星では見慣れぬ光景が複数ある。➀ 手前とそのやや奥の細かな砂の堆積のような地形(このような砂の地形はこれまでにも見られたが、太古の水溜りの干上がったような低い地形、窪地に見られた。弱い風の火星では、このような細かな砂の吹き寄せは珍しい)、➁ 中間の白い地(恐らく特殊な組成を有する土)、➂ 遠くの霞んだ高地。これらの地形はどのようにしてできたのだろう。 

<お知らせ>: 国際宇宙ステーションでは、今夜から、老朽化した太陽電池パネルの機能を補強するための新しいパネルを設置する米国の船外活動が行われます。中継放送時刻等はホームページの「ウェブNASAテレビ放送予定」から。IROSA 太陽電池板設置の概要は「6月7日の記事」から。

 

コメント