天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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6月30日:火星のシレナムフォッセ近くの新しいクレータ

2015年06月30日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAの火星偵察軌道船(MRO)の高解像度画像科学実験(HiRISE)カメラは、2015年3月30日に、火星のシレナム・フォッセ領域で、地質学的スケールで“新しい”インパクトクレータのこのクローズアップのイメージを得た。このインパクトクレータは、鋭い縁と保存の良い噴出物を持っているので比較的最近と思われる。この急峻な内部の斜面には溝が彫られ、赤道に面する斜面にできる可能性が多い繰り返される斜面のラインを含んでいる。新しいクレータは往々にして急峻な活動的な斜面を持っているので、 HiRISE チームはこのクレータの時系列的変化を監視している。この基盤の岩石もまた多様である。このクレータは幅1キロメートル超である。

<出典>: 火星偵察軌道船(MRO)

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6月29日:緊急のお知らせ:「スペースX」の CRS-7 失われる

2015年06月29日 11時45分49秒 | 天文・宇宙

<緊急のお知らせ>:「スペースX」の CRS-7 は、国際宇宙ステーションへの7回目の補給ミッションとして、ケープカナベラル空軍基地の打上複合施設41から、東部夏時間6月28日午前10時21分(日本時間6月28日午後11時21分)に離昇した。ファルコン9ロケットは打上約139秒後に宇宙船を失った。問題点の最初の可能性のデータはファルコン9ロケットの2段目を指している。かなりの調査用ハードウェアが失われたが、NASAは、これらの品物を将来の貨物船で取り戻すように取り組むだろう。ステーションの活動に即時の影響はない。

<注>: 詳細は こちら から「トップニュース」を追ってください。なお、「スペースX」とNASAによる会見ビデオは こちら(Youtube) から。

<出典>: 国際宇宙ステーションブログ

<解説>:今回の打上げ不成功は「スペースX」社にとっては初めてですが、補給船の事故は先のロシアのプログレス打上失敗に続き連続2回目です。多くの重要な調査機器が失われていますので、大きな痛手を受けた研究もあるかも知れません。また、7月下旬に予定される油井亀美也を含む遠征44の打上が非常に心配されます。

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6月29日:宇宙船到着を映す

2015年06月29日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

遠征43指揮官テリー・バーツの支援を得た欧州宇宙機関の遠征43サマンサ・クリストフォレッティは、ステーションが日本の東の太平洋上411キロメートルを飛行する間に、宇宙ステーションのロボットアームで、東部夏時間4月17日金曜日午前6時55分(日本時間4月17日金曜日午後7時55分)に、成功裏にスペースXドラゴン宇宙船を捕えた。NASAの宇宙飛行士スコットケリーの宇宙での一年間ミッションのための多数の人間調査機器を含む、遠征43と44の間に行なわれる250を超える科学と調査機器の約40をサポートする貨物が国際宇宙ステーションに届けられた。ケリーは、スペースXドラゴン貨物船の把握と繋留後、「ドラゴンの到着時のサマンサと私を映している」と、このイメージをソーシャルメディアに投稿した。

<参考>:明日6月30日スペースXドラゴン貨物船が国際宇宙ステーションに到着する予定です。この写真は前回掲載されたものですが、非常に変わった写真なので敢えて取り上げました。恐らくキューポラの中から貨物船を監視する中で、上部の窓に反射する二人を撮ったものでしょう。

<出典>: 「今日のイメージ(Image of the day)」

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6月28日:オーロラを通して飛ぶ

2015年06月28日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

欧州宇宙機関の宇宙飛行士アレキサンダー・ガーストは、2014年8月29日に、国際宇宙ステーションからソーシャルメディアにこの写真を投稿した。宇宙ステーションクルーは地表上320キロメートルのユニークな視点からこれら写真をとり、都市の成長や貯水池の建設のような人間が原因の変化から、ハリケーン、洪水、火山の爆発など自然のダイナミックな出来事までを、時が経つにつれて地球がどのように変わるかを記録している。これらのクルーは、1961年に始まった初期のマーキュリー計画から、宇宙からの地球を撮ってきた。

<出典>: 「国際宇宙ステーションイメージギャラリ(ISS Image Gallery)」

<デスクトップ壁紙>: こちら(1600x900) から

<お知らせ>: 今日6月28日夜、国際宇宙ステーションに向けて、スペースX社のドラゴン貨物船が打上られます。詳細は こちら の 「トップニュース」 から。

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6月27日:国際宇宙ステーション、スコットケリーの居住区

2015年06月27日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションのNASAの宇宙飛行士スコットケリーが彼の宇宙での個室を示している。スコットは、このイメージをコメントとともにツィートした。「国際宇宙ステーションでの私のベッドルーム、全ての快適なホーム」。

<参考>:宇宙飛行士は何処で眠る? サマンサ・クリストフォレッティ(欧州宇宙機関:伊)のビデオを「国際宇宙ステーションでの夜のツアー(Youtube) 」から直接見よう。居住区の状況が明確に示されています。

<出典>: 国際宇宙ステーション

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<お知らせ>: 明日6月28日夜、国際宇宙ステーションに向けて、スペースX社のドラゴン貨物船が打上られます。詳細は こちら の 「トップニュース」 から。

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6月26日:ハッブル、近隣を訪ねる

2015年06月26日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

多くの銀河達が宇宙にあり多くの部屋があるが、それらは固まる傾向がある。例えばミルキーウェイは、ローカルグループとして知られている50以上の銀河達の大きな集団の一部である。このような銀河グループは巨大な超銀河団をつくるために更に集まる。我々の銀河を囲む宇宙は、直径約 3500 万光年の、数百の既知の銀河達のホームである。ここに挙げる新しいNASA/欧州宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡イメージの主題、 PGC 18431 として知られる美しい小型不規則銀河はこれらの銀河達の一つである。これらのハッブル観測は、銀河達の集団がどのように集まり動き回るかを調べるために集められた。(解説は欧州宇宙機関)

<出典>: 「今日のイメージ(Image of the day)」

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6月25日:夏至の夜の夢

2015年06月25日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

太陽系7番目の惑星天王星は環と20以上の衛星に囲まれています。そのうちの4個と環が、すばる望遠鏡で、赤外線を使って写しだされました。左下にあるオベロン(Oberon)はシェイクスピアの「真夏の夜の夢」(A Midsummer Night's Dream)に登場する妖精の王様の名前です。「Midsummer」は「夏至」という意味に読まれた例も多いので「夏至の夜の夢」と言えます。地球の回転軸は軌道に対して傾いているので、地球が太陽を周ると太陽に対する回転軸の傾きが変わります。これが季節の変化と昼間の長さの変化の原因となります。夏至では、地球の北極が太陽の側にもっとも傾きます。このため夏至は1年のうちで昼が最も長くなります。地球の回転軸の角度は 23.4 度ですが、天王星の回転軸は 97.9 度傾いています。つまり天王星は横倒しになって回転しています。天王星で夏至が起こると軸がほぼ太陽の方角を向くことになり、天王星の大部分から見ると太陽が沈みません。つまり天王星には「夏至の夜」はないのです。日本では、今年の夏至は6月22日でした。

<注>:  右のイメージは変形しています。下記リンクから原版をご覧ください。

<出典>: 国立天文台(今週の一枚)

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6月24日:土星のリングと季節

2015年06月24日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

土星ではリングは季節を語っている。地球では、今日(日本時間6月22日)は、地軸が直接太陽に向かう至をマークする。地球の北半球では今日は夏至(昼光最長の日)である。土星の壮大なリングは惑星の赤道に沿って周っているので、太陽の方向からは、土星の回転軸が太陽の方向を指すときに、これらのリングが最も際立って見える。逆に、土星の回転軸が側面を指すときに至が起き、エッジ・オンのリングは見るのが難しくなる。この集合写真では、巨大な惑星を示すために、南の夏から北の夏までの過去11年にわたる土星のイメージが示された。土星は2017年5月に北の夏至に到達するだろうが、今日の地球の至に最も似通っている土星のイメージは最も下のものである。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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6月23日:メッセンジャの虹色の水星

2015年06月23日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

人間の目にとっては水星は鈍い灰色の球に見えるが、NASAのメッセンジャからのこの強調されたカラーイメージは完全に異なる物語を語っている。虹色の青、砂色の平原、繊細な灰白色の縞の列がこの惑星の微妙でカラフルな視界をつくっている。これらの対照的な色は惑星全体の組成の違いを強調するために選ばれた。暗い領域は特に赤い波長の光に対して低い反射率の素材を示す。これらの領域は青く見える。惑星のディスクの中を横断する縞が、青、灰色、白で示されている。これらの領域もまた若々しさ故に青い色をしている。水星の厳しい宇宙の環境にさらされた素材は暗くなるが、淡い線は惑星の地下から掘り出された素材から構成され、若々しい輝きを保っている。黄色、黄褐色の領域は“中間の地形”である。水星は、また、高反射率の赤い平原として知られる明るく滑らかな地形を持っている。一つ例が右上に見られ、ほぼ円形の際立った片がある。これは、太陽系の初期の間に小惑星の衝突でできたと考えられるカロリス盆地である。2015年4月30日、水星を周るメッセンジャの4年間のミッションは、探査機が地表に突っ込んだとき終了した。メッセンジャは2004年に打上げられ、2011年に水星の軌道を周る初めての宇宙船になった。

<出典>: 「Space in Images;欧州宇宙機関」

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6月22日:新しい混合

2015年06月22日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙では全てが異なっている。上下のない世界では熱い空気も上昇せず液体も異なった振舞いをする。通常台所ではサラダドレッシングは重い酢と軽い油に分かれるだろう。この分離は無重力では起こらず液体は無期限に懸濁液として留まる。これらの液体の分離の仕方の発見は、廃物をリサイクルする技術者達やミッションプランナにとって、また、実験に混合した液体を加える必要がある研究者達にとって重要である。ブリュッセルの大学の微重力調査センターのチームは、無重力状態で異なる密度の液体がどのように振舞うかを調査している。彼らは驚くべき成果を発見した。このイメージは異なって集まる水とアルコール溶液を示している。これらの液体は地球ではよく混ざるが軽い混合物は上部に水平に留まる。時間を与えればこれらは均一な液体に混ざる。これらの混合をゆっくり振動させると、地上では二つの層の液体の間に三角の波をつくる。同じ振動を宇宙で与えると、液体は、ここに見られる柱状に集中する。技術者達にとって興味深いことに、長く続いた振動では、二つの混合物が、より明確に分離された。この新しい発見は以前には見られたことがなく、例えば、宇宙でクリーンな水を回収するための液体の分離に役立つことを示している。これらの実験は、短時間の無重力状態をつくる改造された旅客ジェット機による、欧州宇宙機関の放物線状飛行キャンペーンで行われた。

<出典>: 「欧州宇宙機関:Our week through the lens」

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6月21日:雲を通して

2015年06月21日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

1983年6月18日、ケネディ宇宙センタの打上台39Aからスペースシャトルチャレンジャーの STS-7 ミッションで打上げられたサリー・ライドは、アメリカで宇宙を飛ぶ初の女性になった。シャトル離陸のこの高角度の視界は、シャトル訓練機(STA)で打上台付近の気象を監視する宇宙飛行士ジョンW・ヤングによって70ミリカメラで撮られた。フロリダの大西洋岸といくつかの大きな長い積雲を示している。

<参考>:50年前の6月16日にロシアのバレンティナ・テレシコワ(右:Valentina Tereshkova)が、また、30年前の6月18日に米国のサリー・ライド(左上:Sally Ride)が、女性として初めて宇宙を飛んだ。共に女性の宇宙飛行士として現在も称えられている。

<出典>: 「今日のイメージ(Image of the day)」

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6月20日:アルマ望遠鏡アンテナへの受信機搭載

2015年06月20日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

標高5000メートルのアルマ望遠鏡山頂施設で、12メートルアンテナに受信機を搭載する作業の様子を撮影しました。空港で見かけるような荷台をリフトアップすることができる専用の車両を用いて、アンテナの所定の位置に受信機を搭載します。スタッフに引かれて荷台から出てきたのが、真空冷凍容器に収められた受信機です。真空冷凍容器ごとアンテナの焦点面に据え付けられ、冷たい宇宙からの微弱な電波を待ち受けます。
 過酷な環境で作業を支える特殊車両、受信機を搭載する専用の車両は「フロントエンド・サービス・ビークル(Front-End Service Vehicle: FESV)」と呼ばれ、同型の車両が2台あります。受信機は一定期間ごとにメンテナンスが必要ですが、そのたびに重さ100トンのアンテナごと山麓施設(標高2900メートル)まで運ぶのはたいへんなので、真空冷凍容器に入った受信機だけを取り出して運搬します。精密機械である受信機をマイナス269度まで冷却したまま運ぶため、車両には電源を供給する発電機が搭載されています。

<出典>: 「国立天文台」

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6月19日:火星での1000日

2015年06月19日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

火星との2015年6月の“合”の前に、キュリオシティローバーは、赤い惑星での1000火星日を祝っている。 2012年8月5日の着陸後のキュリオシティの火星での1000日目は、惑星地球での2015年5月31日と一致した。この火星での視線は“合”に近づく太陽によって無線通信が影響を受け、六つの車輪のカーサイズのロボット探査車は今用心深くこの場所に留まっている。この視界はキュリオシティの約 10.6 キロメートルの旅、ゲイルクレータの霞んだ縁を振り返っている。この合成されたパノラマは、キュリオシティの火星日997日目に撮られたナビゲーションカメラのイメージからつくられた。

<参考>:“合”は天体が一直線に並ぶことを言います。ここでは地球から見て火星が太陽の向こう側を通過し、火星上のローバーとの通信は一時途絶えます。その間、ローバーが合の準備する、また再び活動の準備をする期間を含めておおよそ一カ月程度探査は停止します。なお、火星の一日は地球の一日より20分ほど長いので、地球の暦日では1000日を10数日超えることになります。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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6月18日:低密度超音波減速機、カウアイ沖で回収

2015年06月18日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

米海軍のサルベージユニットの2人が、NASAの低密度超音波減速機(LDSD)プロジェクトのテスト船を回収している。この皿形の宇宙船は、将来のロボットと人間の火星ミッションに向けた新技術を調査するための4時間の実験的な飛行試験の後、ハワイ、カウアイの西の太平洋に、ハワイ標準時6月8日月曜日午前11時49分に着水した。この飛行試験では、超音波膨張式大気駆動減速機(SIAD)と超音速パラシュートが配備された。この SIAD は予想通りに機能し、試験船の速度を劇的に減速した。太平洋への着水は難しく、構造の一部の破損を招いた。飛行の間に記録された、高速、高解像度のイメージを含む包括的なテストデータを内蔵したメモリカードが回収された。また、試験船とその構成要素、超音波パラシュート、パラシュート展開時に使われた小型補助パラシュート、最初に高度 120,000 フィートまで運んだ大きな気象用気球が回収された。

<参考>: 低密度超音波減速機(LDSD)は火星探査など重力環境が異なる天体への安全な着陸技術をテストするために用意されたテスト用宇宙船です。円盤型をしている(左図)ことから空飛ぶ円盤(Flying Saucer)とも呼ばれ話題になりました。テスト機はハワイから気球で打上げられ、カウアイ沖の太平洋に着水させました。右の写真は宇宙船の回収作業を示しています。

<出典>:  Solar System and Beyond (NASA)

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6月17日:ハッブル、古い友を再訪する

2015年06月17日 09時00分00秒 | 天文・宇宙

400年以上前の望遠鏡の発明以来最も明るい星の爆発の一つである超新星 Sn 1987A は、NASA/欧州宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡にとって不慣れな星ではない。この天文台は、1987年2月23日に爆発したこの超新星の3年後の1990年に打上られて以来、この光り輝く死にかけた星の調査に視線を当ててきた。望遠鏡のデータ目録から再現されたハッブルの古い友人であるこのイメージは、このオブジェクトのこれまでで最高であるかもしれず、また、それを囲んでいる多くのミステリーを我々に思い起こさせる。この写真を支配しているのは星の素材の二つの輝くループ、およびフレームの中心の死にかけた星を囲む非常に明るいリングである。ハッブルはこれらの構造の特性に関して重要な手掛かりを提供してきたが、それらの起源は主にまだ多く未知である。他のミステリーはなくなった中性子星そのものである。この Sn 1987A のような高質量の星の激しい死は、中性子星またはブラックホールのような星の残骸を残す。天文学者達はこの超新星の残骸に中性子星を発見することを期待しているが、彼らは、密度の高いダストによって、それがそこにあることを確認することができない。この超新星は約 168,000 光年にある近くの銀河大マゼラン雲に属している。この星の爆発は紀元前 166,000 ごろに起きたが、その光はほぼ25年前にここに到着した。この視界はおおよそ25×25アーク秒である。

<出典>: 「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)」

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