天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

NASA、ESAを始め主に外国の宇宙探査情報を
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3月31日(日): スーツ衛星宇宙に浮かぶ/ミッション別ページ

2024年03月31日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

スーツサット1:宇宙服が自由に浮かぶ

2006年、国際宇宙ステーションから宇宙服が浮かんだが、何の調査も行われなかった。誰もがそれが宇宙ステーション クルーによって行われたことを知っていた。スーツサット1(Suitsat-1)と呼ばれるこの不必要になったロシアのオーラン宇宙服は、かすかなラジオ送信機を付けて地球を周るために放出された。このスーツは、その無線信号が予想外に弱くなる前に地球を2周した。スーツサット1は、数週間後に地球の大気中で燃え尽きるまで、90分ごとに軌道を回り続けた。この写真は、無人の宇宙服が、宇宙ステーションから離れて漂流したときに撮影された。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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3月30日(土): ガリレオのエウロパ/ミッション別ページ

2024年03月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ガリレオのエウロパ

1990年代後半に木星システムを周回したガリレオ探査機は、このエウロパの素晴らしい景色を記録し、この月の氷の表面が、深い広域な海を隠している可能性が高いという証拠を見つけた。此処に、ガリレオのエウロパに関するイメージの補正データが改善され、人間の目で見るものに近いカラーイメージに再現された。この大きな月は潮力で曲げられた木星を周る楕円軌道にあり、海を液体にして置くエネルギーを供給している。しかし、もっと興味をそそられるのは、日光に欠けてさえ生命を維持している可能性である。エウロパは、地球を超えた先の、生命を探すのに最適な場所の一つである。今木星軌道上にあるジュノー探査機は、また、水の世界を繰り返しフライバイし、エウロパの居住可能性を探るデータとともにイメージを送り返している。 今年10月にはNASAのエウロパ・クリッパーが打上げられ探査の旅に出る。この探査機は50回近くフライバイを行い、エウロパの氷の表面から25キロメートル以内に接近するだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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3月29日(金): 「マザー・オブ・ドラゴンズ」彗星/ミッション別ページ

2024年03月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

夜空に見える「マザー・オブ・ドラゴンズ」彗星

12P/ポンス・ブルックス彗星(12P/Pons-Brooks)が、北半球の観測者にとって夜空に見え、ガスとダストの壮大な爆発で知られる天体の一瞥を捕らえる貴重な機会となっている。

ポンス・ブルックス彗星
(Pons Brooks)
--- 天文学者 フランスの Jean-Louis Pons とブリティッシュアメリカン William R. Brooks の名からとられた。

ポンス・ブルックス彗星12Pは、公転周期が約71年、核の幅が約30キロメートルの「ハレー型」彗星である。

この彗星はその独特な形から「角の(horned)」彗星、または「悪魔(devil)」彗星と呼ばれることもある。

この彗星は2024年6月に地球に接近するが、この頃には、北半球から彗星を観測することはできない。3月下旬から4月上旬が最高の機会を提供する。この間、彗星は夕暮れ後の数時間、西の地平線上の澄んだ暗い空に見える。運が良ければ双眼鏡や肉眼で観察できるかもしれないが、明るさが予測できないので、小さな望遠鏡で観察できる可能性が高い。

他の彗星と同様に、この彗星は、氷、ダスト、岩石から成っている。彗星が太陽に近づくと、熱によって彗星内部の氷が固体から気体に変わる。ガスは彗星の表面から逃げ出してダストを引きずる。それらは大きな雲と尾を形成し、太陽風によって太陽から押し出される。

 

彗星はいつ、どこで、どのように見ることができる? 

12P/ポンス・ブルックス彗星の視認性は様々である。活動が活発で地球に近いときは、とても明るく見えることがあり、また、かすかにしか現れない場合もある。彗星は2024年6月に地球に接近するが、この頃には、北半球からは彗星を観測することはできない。3月下旬から4月上旬が最高の機会を提供する。(参考:図の RAM は牡羊座)

この間、彗星は夕暮れ後の数時間、西の地平線の上の澄んだ暗い空に見える。運が良ければ双眼鏡や肉眼で観察できるかもしれないが、明るさが予測できないため、小さな望遠鏡で観察できる可能性が高くなる。なお、この彗星は、2095年まで戻って来ない。

--- 以下略。

<ひとこと>: これは、ヨーロッパ宇宙機関の記事の要約であり、昨日 「宇宙科学の話題」 に掲載した記事を更に詳しくしたものです。なお。同種の短い記事が、NASAの 「今日の天文写真(英語)」 にも掲載されています。

大判イメージはそれぞれのリンクから。

<出典>: SPACE SAFETY - (ESA)

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3月28日(木): 全球降水観測:10年、10の物語/ミッション別ページ

2024年03月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAの全球降水量観測ミッション:10年、10の物語

ハリケーンの覗き込みから、エルニーニョ関連の洪水や干ばつの追跡、災害対応の支援に至るまで、全球降水量測定(GPM)ミッションは軌道上で多忙な10年を過ごしてきた。
2014年2月27日に打上げられた、NASAと日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)共同のこのミッションの打上10周年を迎えるにあたり、世界最先端の降水衛星の一つであるこの衛星の10のハイライトを紹介する。
上の図---2014年3月10日、NASAのマイクロ波画像装置が日本の沖の太平洋で観測した温帯低気圧。

1,NASAとJAXAの全球降雪衛星からの最初の画像の公開
打ち上げから1ヶ月も経たないうちに、NASAとJAXAはGPM主衛星が撮影した最初の画像を公開した。2014年3月10日、日本の東約1,600キロメートルの北西太平洋に発生したサイクロン内部に降る降水量を測定した。(図のリンク先 Youtube)

2,NASA、新ミッションからの初めての全球降雨・降雪マップを発表
約3時間ごとに世界のあらゆる地域を観測する衛星編隊からのデータを組み合わせて、 GPMチームは、雨と雪の嵐が地球上をどのように移動するかをマッピングした。科学者達は、地球の気候と気象システムの全ての要素と、それらが将来どのように変化するかを理解するために取り組んできたが、GPMは降水量の包括的で一貫した測定値を提供してきた。

以下、項目のみを掲載します。

  • NASA、パートナーと協力してハービー(Harvey:嵐の名)への対応を提供する
  • 洪水の予測(Youtube)
  • NASA・太平洋災害センタ、地すべりの危険に対する意識を高める
  • NASA、嵐を知るために宇宙からの雨粒のサイズを測定
  • 衛星を使ってマラリアの流行を予測
  • NASAの降水ミッションからの雨と降雪の20年

<出典>: Christina Campen(著者名です)

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3月27日(水): クラゲ星雲超新星の残骸の音響化/ミッション別ページ

2024年03月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

音響化:クラゲ星雲超新星の残骸

超新星の残骸はどのような音がするだろう? 音は物質を圧縮した波であり、何もない空間では運ばれないが、解説的な音は、リスナーが鑑賞し、また、新しい方向で超新星の残骸の視覚映像を理解するのに役立てることができる。最近では、クラゲ星雲 (IC 443)が極めて創造的に音響化されている。 この注目の音響強化ビデオでは、想像上の線が星の上を通過すると、水滴が水の中に落ちる音が鳴り、この音は、この星雲の水生の名に特別に関連している。また、下降線が赤く光るガスと交差すると低音が鳴り、緑が中間の音を鳴らし、 青は比較的高いピッチの音色をつくる。このクラゲ星雲を作った超新星爆発の光は、人類が石器時代にあった約 35,000 年前に残されたものである。この星雲は今後100万年掛けてゆっくりと散って行くだろう。この爆発は高密度の中性子星も作り出したが、それは無期限に残るだろう。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。非常に縦長のイメージであり、英語のコメントは上部(左に示すイメージの枠外)にあるので注意!

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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3月26日(火): フォボス:火星の月/ミッション別ページ

2024年03月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

フォボス:火星の月

地球を周回するハッブル宇宙望遠鏡からのこのタイムラプスシーケンスで、恐ろしい名前の小さな衛星フォボスが赤い惑星の後ろから現れる。2016年に火星が地球に最接近した近くで、22分間にわたって13回の別々の露出が撮影された。しかし、火星の人は、フォボスが上昇するのを見るためには、西に目を向けなければならない。この小さな月は、太陽系の他のどの衛星よりも母惑星に近く、火星の表面から約6,000 km上空にある。1周を僅か7時間39分で終える。これは、火星の自転(約24時間40分)よりも速い。そのため、火星では、フォボスが1日に3回西の地平線から昇るのが見える。それでも、フォボスは運命づけられている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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3月25日(月): 皆既日食2024/ミッション別ページ

2024年03月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

皆既日食2024:太陽の下での月の瞬間

2024年4月8日には、北米の多くの地域で日食(太陽、月、地球の順番で宇宙が一直線に並ぶ蝕)が起こる。月の影の経路は、メキシコの太平洋岸に上陸し、テキサス州からメイン州まで米国を横断し、カナダのニューファンドランドを経由して北米を離れ、大西洋へと続く。

日食が何故もっと頻繁に起こらないのか疑問に思ったことはないだろうか? 月の軌道は太陽の周りの地球の軌道に比べて約5度傾いているために、地球、月、太陽は、毎月、完全に一直線に並ぶことはない。ほとんどの場合、月の影は地球から外れる。 

日食を観察する予定がある場合は、このような影の経路マップを参照したことがあるだろうが、月が何時、何処に影を落とすのか、どうやって正確に知ることができるのだろう? 

(右図は4月8日の日食の経路)

日食の予測は、何よりもまず、月、太陽、地球の位置と動きを理解することにかかっている。これは、人類の日食予測の長い歴史の上に成り立っている。そして、2009年以降、NASAのルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)は、かつてないほど詳細に月の地図をつくっている。この軌道船の月面地形データによって、これまで以上に正確な日食予測が可能になる。

2017年8月21日の皆既日食で見たベイリーのビーズ。

光のバースト:ベイリーのビーズとダイヤモンドリング効果

何気なく観察している人は、通常、月のシルエットが端が粗いことに気付かない。地球と月の間の平均的なギャップ、382,400キロメートルの距離では、この宇宙で最も近い隣人は丸く見え、山でさえ人間の目では区別できないほど小さく見える。しかし、日食中の二つの短い間、ごつごつした月の地形がスポットライトを浴びる。

月が完全に太陽を遮る位置に移動する皆既になる寸前、太陽の端が一気に暗くなることはない。月面の谷間から最後の太陽の光が顔をのぞかせる。強烈な明るさのこれらの孤立した領域は、輝くビーズの列や指輪の宝石のような、劇的な光の爆発に似て見える。ベイリーのビーズやダイヤモンドリング効果と呼ばれることもあるこの現象は、月が皆既(または金環)から外れたときにも起こる。月の形や位置は良く知られているので、太陽の光の最初と最後の部分がどこに見えるかを予測することができる。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。この日食は中継放送が予定されています。後日詳細をお知らせします。なお、米国では昨年秋にも金環日食がありました。

<出典>: Caela Barry(著者名です)

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3月24日(日): スペースシャトル/ミッション別ページ

2024年03月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

スペースシャトル

1979年3月24日、スペースシャトル「コロンビア号」が初めてNASAのケネディ宇宙センター(KSC)に到着した。1972年にスペースシャトルを建造するという大統領の指示に従い、議会は同年後半に計画を承認し、資金を提供した。後にコロンビアと名付けられた最初のこの軌道ロケットの建設は1975年に始まった。4年後、コロンビアは初の大陸横断飛行を完了し、ケネディ宇宙センターに到着して最初のミッションの準備を始めた。1981年4月の初のシャトル飛行は、再利用可能な宇宙輸送の時代の到来を告げた。
--- 以下略。

<解説>: 珍しい記事が載ったので取り上げてみよう。但し、この原記事の内容は更に広範囲である。

スペースシャトルは2003年2月1日の、このコロンビアの事故に伴って一時停止され、原因解析と構築中の国際宇宙ステーションの最小限の措置を行った後、2011年に最終飛行が行われ廃止された。以来13年を経ているので、恐らく、今の大学生以上の方にしか親しみがないかもしれない。

スペースシャトルには当時コロンビアのほか、アトランティス、エンデバー、ディスカバリの3機、計4機があった。---これ以前には、チャレンジャーが打上直後の爆発によって失われており、コロンビアと共に何人もの宇宙飛行士が犠牲となった。

スペースシャトルの廃止の理由の最大なものは“開発に当たっての基本的なコンセプトへの疑念”であるが、説明は長文になるのでまたの機会を探そうと思う。

これ等の写真はスペースシャトルを運んだときのものである。

例えば、天候不順などで本拠地であるケネディ宇宙センタ(米国東海岸)に着陸できず、西海岸などに着陸させたとき、米国を横断して運ぶ必要があった。この際には、搬送機(ボーイングの商用機を改造したもの)にピギー・バック(おんぶ)されて運ばれた。この運搬では西海岸から東海岸まで運ぶのに、途中で給油を要するほどの重量であった。また、写真のように常に偵察機を先行させ、航路の気象をチェックさせるなどの細心の注意が必要であった。この運搬には数日を必要とした。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: John Uri(著者名です)

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3月23日(土): 砂時計惑星状星雲/ミッション別ページ

2024年03月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

MyCn18: 砂時計惑星状星雲

この砂時計型の惑星状星雲の中央の星のために時の砂が流れ出している。この太陽のような星の生涯の閉じられるフェーズで、その核の燃料が消費し尽くされ、短く、壮観に、外層が放出され、そのコアは冷えかすれて白色矮星になる。1995年、天文学者達は、これらの惑星状星雲の一連のイメージをつくるためにハッブル宇宙望遠鏡(HST)を使った。ここでは、窒素は赤、水素は緑、酸素は青の、カラフルな輝くガスの精巧なリングが、砂時計の薄い壁の輪郭を描いている。この HST イメージの先例のない鋭さが、複雑な形の顕著なミステリーと惑星状星雲のシンメトリーを解くのに役立つ、この星雲の放出のプロセスの驚くべき詳細を明らかにしている。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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3月22日(金): 火星から見た地球のイメージ/ミッション別ページ

2024年03月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

20年前:火星から見た地球のイメージと故郷の絵葉書

2004年3月8日、火星探査ローバー・スピリッツは、他の惑星の地表から地球の最初のイメージを撮った。これまでの80年間、ロケットや宇宙船に搭載されたカメラが一層遠くに到達するにつれて、我々の地球の新たな視点を与えてきた。1940年代の観測ロケットや1960年代初頭の地球周回衛星から、1960年代後半から1970年代初頭にかけての宇宙船や月への旅、また、その後の太陽系のあらゆる範囲を探査する宇宙船まで、彼らが送り返す地球のイメージは、広大な宇宙空間にかつてないほど小さな淡い青色の点を示しながら、我々の視野を広げて行った。

2004年1月4日、火星のグセフ・クレータに着陸して間もなく、火星探査ローバー・スピリッツは、周囲の素晴らしい写真を地球に送り始めた。3月8日には、火星の衛星ダイモスが太陽を部分的に覆い隠す様子を撮影するためにカメラを空に向けた。日の出の少し前、スピリッツのカメラは地球を明るい星として捉えることに成功し、この地上の観測者には金星のように見えた。これは、他の惑星の表面から地球を撮影した最初の写真となった。それから10年近くが経ち、キュリオシティ(Mars Science Laboratory Curiosity)が、火星のゲール・クレータ(Gale Crater)から地球の写真を撮った。2014年1月31日には、1億5840万キロメートル離れた場所から撮影されたイメージが月をも捉えている。これらのイメージや、過去80年間に、遠くから地球を撮った他のイメージは、太陽系における我々の故郷の惑星について新しい視点を提供してきた。

左:2004年、「スピリッツ」が日の出前の地球を撮影した。右:2014年、「キュリオシティ」が地球-月システムを撮影した。

<ひとこと>: このイメージは処理を加えています。イメージの大判(原版)は下のリンク(原典)から。

<出典>: John Uri(著者名です)

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3月21日(木): 巨大な太陽嵐の物語/ミッション別ページ

2024年03月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

複数の宇宙船が語る一つの巨大な太陽嵐の物語

2021年4月17日、太陽が光り輝くフラッシュを噴出しその素材の巨大な雲を我々の星に拡げるまでは、この日は他のどの日とも同じような日であった。このような太陽からの爆発は珍しくはないが、これは、異常に広範囲に広がり、高速の陽子と電子を光の速度近くで放ち、内部太陽系のいくつかの宇宙船を叩いた。

実際に、太陽高エネルギー粒子(SEPs:solar energetic particles)と呼ばれるこのような高速の陽子と電子が、太陽と地球の間の五つの異なる場所にある探査機や火星を周回する探査機によって観測されたのは初めてのことであった。そして今、太陽嵐に関するこれらの多様な視点は、さまざまな潜在的に危険なSEPが、様々な太陽現象によって、様々な方向の宇宙に吹き飛ばされ、それらが広まる可能性があることを明らかにしている。

科学者達のチームは、それぞれの宇宙船に、どのような粒子が、何時衝突したかを分析した。チームは、この研究成果を、学術誌「Astronomy & Astrophysics」に発表した。

現在水星に向かっているベピ・コロンボ探査機(BepiColombo)は、ヨーロッパ宇宙機関と日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の共同ミッションであるが、爆風の直接発射線に最も近く、最も強い粒子で叩かれた。そのとき、NASAのパーカー太陽探査機(Parker Solar Probe)とヨーロッパ宇宙機関の太陽軌道船(Solar Orbiter)はフレアの反対側にいたが、パーカー太陽探査機は太陽に近かったために、太陽軌道船よりも大きな打撃を受けた。次に、NASAの二つの太陽・地球関連観測宇宙船(STEREO:Solar Terrestrial Relations Observatory)と太陽圏観測所(SOHO:Solar and Heliospheric Observatory)、NASAの風(Wind)宇宙船は、より地球に近い、太陽から遠くにあった。火星を周回するNASAのメイブン(MAVEN)宇宙船とヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレス(Mars Express)宇宙船は、この出来事からの粒子を感知した最後の宇宙船であった。

--- 以下略。

<ひとこと>: イメージは動画です。イメージをタップ。

<出典>: Vanessa Thomas(著者名です)

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3月20日(水): 銀河衝突後の星誕生の爆発/ミッション別ページ

2024年03月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NGC 7714:銀河衝突後の星誕生の爆発

イメージの背後にある正確なダイナミクスは未だ明らかになっていないが、明らかなのは、写真の銀河NGC 7714が、隣の銀河との最近の衝突によって引き伸ばされたり歪んだりしていることである。 この小さな隣人NGC 7715は、フレームの左側のNGC 7714を貫いて突撃したと考えられている。観測は、撮影されたこの金色のリングが、恐らく内部の青い星達と共に動く、何百万もの古い太陽のような星達から成ることを示している。対照的に、NGC 7714の明るい中心は、新しい星形成爆発を経験しているように見える。このイメージはハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された。観測は、撮影されたこの金色のリングが、恐らく内部の青い星達と共に動く、何百万もの古い太陽のような星達から成ることを示している。NGC 7714は、うお座の方向、約1億3000万年にある。これらの銀河の間の相互作用は、恐らく約1億5000万年前に始まり、更に数億年の間続くだろう、そして、その後、一つの中央の銀河になるだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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3月19日(火): 火星の月、火星の月を蝕す/お知らせ/ミッション別ページ

2024年03月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

火星の月、火星の月を蝕す

もし、空に二つの月があり、それらが互いを食していたらどうなるだろう? このことは火星で起こる。示されたビデオは宇宙からのこの珍しい蝕のバージョンを示している。 写真は火星の二つの衛星、大きなフォボスは赤い惑星に近い軌道を公転し、小さなダイモスはその外側を公転している。このシーケンスは、昨年、ヨーロッパ宇宙機関の火星を周回するロボット宇宙船、マーズ・エクスプレスによって捕えられた。火星の表面からも同様の蝕が見られるが非常に稀である。 しかし、地表から見ると、近い衛星フォボスが遠い衛星ダイモスの前を通り過ぎるのが見える。地球と地球の月と比較すると、最も奇妙なことは、フォボスが火星の非常に近くを周るので、火星が後ろに動いているように見える。西に昇り、東に沈む。より近い月フォボスは、頭上をほぼ1日3回、とても近く、とても速く頭上を通過する。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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<お知らせ>: 異常気象の常態化に伴い、宇宙からの気象観測を取り上げるために「地球観測」のコーナーを新設しました。下表の「ミッション別ページ」から。

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3月18日(月): 宇宙における健康:トップ5/ミッション別ページ

2024年03月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙における健康:トップ5

宇宙は、ヘルスケアに幅広い用途をもたらす技術革新をもたらした。宇宙探査は、ワイヤレス・ヘッドセットや傷のつき難いレンズなどの消費者向けの道具にとどまらず、人体を理解し、広く人々に利益をもたらす科学的な成果を前進させる触媒である。ここでは、ヨーロッパで健康に役立つ宇宙のストーリーのトップの五つを紹介する。

重力は、我々が行う全てのこと、また我々の内部や周辺で起こる全てのことに影響を与える。地球の表面では、全てのものが平均 9.81 m / s 、または1g の重力加速度にさらされている。この加速は、リンゴの落下から細胞の成長まで、我々の周りの全ての反応や現象にも影響を与える。

微小重力下では、重力の影響を受けない現象を研究し、その根本的なメカニズムを深く調べることができる。国際宇宙ステーションは、途切れることのない無重力状態を提供し、宇宙飛行士達の助けを借りて、地球上では不可能な研究を行う機会を科学者に提供する。

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1,宇宙で老いていく
微小重力下での人体への影響は老化と似ているが、そのスピードは加速し、宇宙飛行士達は宇宙で6か月滞在した後、月に約1%の骨密度の低下と筋肉の萎縮を経験し、筋肉量の5分の一と筋力の5分の二を失う。この損失と戦うために、宇宙飛行士達は宇宙ステーションで毎日2時間の運動をする。これらの有害な影響は、宇宙飛行士達が地球に戻ってしばらく過ごすと元に戻る。
 
--- イメージのリンク先は動画(.mp4)です。

2,心に寄り添ったモニタリング
微小重力下で宇宙飛行士の心臓の機械的機能を遠隔監視する技術が開発され、地球上の人々は、近い将来、自宅にいながらにして心臓の健康状態を把握できるようになる。

3,宇宙で血管を成長させる
血管の内壁を覆う細胞であるヒト内皮細胞を宇宙で培養することによって、重力の影響を受けずに内皮細胞がどのように機能し、成長するかについての洞察を得ることができる。2016年に国際宇宙ステーションで行われたスフェロイド実験では、微小重力下で培養した細胞培養物が、外部からの支援を必要とせずに、地球上では不可能だった3次元の球状・管状構造を形成した。この実験結果は、人工血管を成長させるだけでなく、高血圧や血栓症などの血液関連疾患の予防や治療のための知見を得る可能性を切り拓いている。
 --- イメージのリンク先は動画(.mp4)です。

4,宇宙からレーザー手術まで眼球を追跡
宇宙用に開発された視線追跡装置は、現在、レーザー手術で一般的に使用されている。地球上では、頭を振っていても、重力を基準とする内耳のおかげで、目は安定しています。研究者達は、宇宙飛行士がこの基準点なしで宇宙空間でどのように対処するかを調査したいと考えていたので、作業に支障をきたすことなく宇宙飛行士の目を追跡する堅牢な方法を必要としていた。国際宇宙ステーション(ISS)で視力追跡用ヘルメットが数年間テストされた後、エンジニア達は、この技術が地球上でレーザー眼科手術に応用できることに気付いた。

5,宇宙旅行と手術のための冬眠
人間の冬眠は、火星へのミッションなどでクルーの健康を維持する最良の方法である可能性があるが、特に手術などの医療用途の可能性をも秘めている。宇宙飛行士は、気絶状態に入ることで、代謝率とエネルギー消費量を大幅に減らすことができ、持ち込む食料や水の量を減らすことができる。
 --- イメージのリンク先は動画(.mp4)です。

<ひとこと>: ヨーロッパ宇宙機関の記事から。

<出典>: Human and Robotic Exploration (ESA)

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<参考> 宇宙科学の話題
 3月18日
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3月17日(日): 南極の海氷、歴史的な低水準/ミッション別ページ

2024年03月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

南極の海氷がほぼ歴史的な低水準に

南極周辺海域では、2024年の氷の面積が3年連続で歴史的な低水準に縮小した。科学者達は「繰り返されるロスは、南極海の状況の長期的な変化を示唆している」と言っている。

南極の海氷は2024年2月20日に年間の最低面積に達し、合計199万平方キロメートルに達した。これは、1981年から2010年の夏の終わりの平均を30%下回っており、テキサス州とほぼ同じ面積の地域に広がる氷の面積の差となる。

海氷は、地球の極地の生態系を形成し、地球の気候に重要な役割を果たしているので、NASAとコロラド大学ボルダー校の国立雪氷データセンタ(NSIDC)は、これらの季節的および年次変動を追跡している。

左上の地図は、年間最小範囲の日である2月20日の氷の面積を示している。海の氷の面積を決定するために、科学者達は、衛星による海氷の観測データをグリッドに投影し各セルの総面積を合計する。黄色の枠線は、1981年から2010年までの2月の海氷面積の中央値を示している。中央値は中間値であり、その範囲の半分は黄色のラインより大きく、半分は小さくなっている。

これは、NASAと米国海洋大気庁(NOAA)が共同で運用する Nimbus-7 衛星と、国防気象衛星プログラムの衛星に搭載されたマイクロ波センサーによって収集されたデータに基づいている。

このチャートは、2024年3月上旬までの日次海氷面積を、2023年の過去最低値(オレンジ)と比較した値と、1981年から2010年までの平均面積(青)を示している。最近の最小値は、南極周辺の氷の面積が2022年2月に次いで2番目に少なく、2023年の史上最低の179万平方キロメートルに近づいていた。最新の氷の後退により、今年は南極大陸周辺で観測された氷の面積の過去3年間の平均が最も低くなった。

歴史的には、南極大陸を取り巻く海氷面積は、年によって大きく変動してきたが、数十年の平均は比較的安定している。しかし近年、南極周辺の海氷面積は急激に減少している。

「2016年、我々はレジームシフトと呼ばれるものを目の当たりにした」と、 NSIDC の海氷科学者ウォルト・マイヤーは言う。「南極の海氷面積は減少し、ほぼ通常よりも低いままである。過去7年間で、過去最低が3回あった」

最近の南極の海氷の低さが、統計的な変動ではなく、長期的な変化を示しているのかどうかを知るのは時期尚早であるが、マイヤー氏は「長期的な減少は避けられない」と考えている。「それは時間の問題である。」「6年、7年、8年と経つとそれが見え始める。ただ、確信を持てるだけの十分なデータがあるかどうかが問題なのである」

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

<出典>: Earth Observatry

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