天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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11月23日(土):オリオン宇宙船から見た地球

2024年11月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<お知らせ>: 11月24日(日)・11月25日(月)の更新は休みます。

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 最終更新日11月22日  宇宙科学の話題 ----総合的な話題です
 最終更新日11月23日  今日の宇宙 ------下の記事と同じです
 最終更新日11月18日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日11月18日  地球観測 -------温暖化問題を中心に
 最終更新日11月19日  ハッブル宇宙望遠鏡  --最新の発表から
 最終更新日11月13日  ジェムスウェブ宇宙望遠鏡  -最新の発表から
 最終更新日 8月 4日  アルテミス2 ------有人月周回への準備
 < 待 機 中 >     宇宙ステーションは今 --日本人飛行士滞在期間

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<今日のテーマ>: オリオン宇宙船から見た地球

2022年11月21日に撮られたこの宇宙からのスナップショットでは80億人が消えようとしている。

アルテミスⅠミッションの6日目、オリオン宇宙船の外部カメラで見られたように、彼らの故郷の世界は月の明るい縁の後ろに沈んで行こうとしている。

オリオンは、月面から130キロメートル以内までの動力フライバイに向かっていた。フライバイで得られた速度は、月を周回する、遠方の逆行軌道に到達するために使用された。その軌道は、宇宙船が地球の周りを回る月の軌道とは反対方向に周る、月の向こう側の更に92,000キロメートルにある。

オリオンは、11月25日に、遠方の逆行軌道に入った。月の周りを揺れながら、オリオンは、11月28日に、地球から最大距離400,000キロメートル強に達し、アポロ13号が有人宇宙探査のために設計された最も遠い宇宙船の記録を上回った。

4人の宇宙飛行士を乗せて月を周回するアルテミスⅡミッションは、2025年9月以降に打上げられる予定である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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11月22日(金):古いデータが新しい秘密を生む

2024年11月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: NASAのダビンチが金星旅行の準備をしているとき、古いデータが新しい秘密を生み出す

2030年代初頭に打上げられる予定のNASAのダビンチ(DAVINCI)ミッションでは、有毒ガスの大気で包まれた金星に、かつての地球のような海や大陸があったか否かを調査する予定である。

フライバイ探査機と降下探査機で構成されるダビンチは、古代の大陸の可能性があるアルファ領域(Alpha Regio)と呼ばれる山岳地帯に焦点を当てる。1970年から1985年の間に、一握りの国際的な宇宙船が金星の大気圏を突入したが、ダビンチ探査機は、金星の厚く不透明な雲の下からこの興味深い地形のイメージを撮影する初めての探査機になる。
--- 追記 地球の隣の惑星でありながら、近年の金星への関心は他の惑星と比べて高くない。これは、その探査の難しさと成果の得にくさに起因しているのだろう。

ダビンチ・ミッションを主導する科学者達は、最新のデータ分析技術を使って、過去の金星ミッションの数十年前のデータを精査することから始めた。彼らの目標は、できるだけ多くの詳細で隣の惑星に到達することである。これによって、科学者達は、探査機の降下時間を最も効果的に使って、金星の進化の道筋と、なぜそれが地球から大幅に分かれたのかに関する長年の疑問に答えるのに役立つ新しい情報を収集することができる。

1990年から1994年にかけて、NASAのマゼラン宇宙船は、レーダー画像装置と高度計を使って、金星の軌道からアルファ領域の地形をマッピングした。最近、ダビンチのチームは、これらのマップからより詳細な情報を求めて、科学者達は、新しい技術を適用してマゼランのレーダー高度計データを分析した。次に、プエルトリコの旧アレシボ天文台から3回撮影されたレーダーイメージでこのデータを補足し、マシンビジョンコンピューターモデルを使用してデータを精査し、新しい縮尺(1キロメートル未満)で情報のギャップを埋めた。

その結果、科学者達はアルファ領域の地図の解像度を10倍に向上させ、地表の新たな地質パターンを予測し、これらのパターンがアルファ領域の山々でどのように形成されたのかという疑問を投げかけた。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Lonnie Shekhtman(著者名です)

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11月21日(木):ステーション科学トップニュース

2024年11月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: ステーション科学トップニュース (2024年11月15日)

1、アントシアニンは宇宙の種子を保護する

国際宇宙ステーション(ISS)の外で宇宙空間に露出した後、アントシアニンを多く含む紫色のイネの種子は、色素のない白イネ種子よりも発芽率が高かった。この結果は、植物を紫外線から守ることが知られているフラボノイドであるアントシアニンが、将来の宇宙ミッションで種子の生存能力を維持するのに役立つ可能性を示唆している。

植物は、将来の持続的な宇宙居住のために栄養素を生産し、炭素をリサイクルするように設計されたシステムの主要な構成要素であるが、宇宙は種子の生存率を低下させることが示されている。日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の一連の調査の一部である「タンポポ3」は、種子の生存能力を維持するためのアントシアニンの役割を調査した。この実験と以前の実験の結果は、宇宙空間の太陽光が放射線よりも種子にとって有害であることを示唆している。
<図の解説>: 種子やその他のサンプルを宇宙に露出するために使用された「タンポポパネル」の飛行前の画像。

2、宇宙研究用に検証された低コストの自律技術

研究者達は、宇宙で実験を行うための、多段階の反応を持ち、溶液の自動混合を必要とする一対のデバイスを検証した。このような低コストで自律的な技術は、営利団体による研究を含む宇宙ベースの研究の可能性を広げる。

Ice Cubes #6- 日本有人宇宙システム株式会社(Japan Manned Space Systems Corporation)によって開発されたヨーロッパ宇宙機関(ESA)の調査「アイスキューブ6キララ(Ice Cubes #6- Kirara)」は、温度制御されたインキュベータ(育成器)を用いて微小重力下でタンパク質を結晶化した。また、キララの施設では、タンパク質の結晶とは異なる用途を持つ、セルロースなどのポリマーの製造も可能になる。この実験により、セルロースが合成され分解された。

3、X線連星の観測から得た知見

研究者達は、中性子星の内部組成探査装置(NICER)を使って、超小型X線連星(UCXB)星である 4U 1820-30 からの、15回のX線爆発のタイミングを観測した。X線連星は、物質を取り込む伴星を周回する中性子星である。この結果が将来の観測で確認されれば、4U 1820-30 はX線連星系で最も速く回転する中性子星となり、中性子星の物理学に関する手掛かりが得られることになる。

NICER では、中性子星---大質量の星が超新星として爆発する際に生じる超高密度の物質---などの現象を高精度に測定し、宇宙への理解を深めている。この装置は、2017年6月以来、 4U 1820-30 を監視してきた。公転周期が短いことは連星システムが比較的小さいことを示し、4U 1820-30 は低質量X線連星の中で最も公転周期が短いことが知られている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: International Space Station Research Communications Team

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11月20日(水):月膨張期の内部進化

2024年11月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>:       月の膨張期の内部進化解明に向けて
            ~月線状重力異常の年代・構成物質の初めての制約~

「月はどんな膨張進化を太古に経験したのか?」

この問いは、月の進化を理解する上で最も欠かせない問いの一つであり、現在月科学において最も盛んに議論されているトピックの一つでもあります。この記事では私が博士課程を通して最も力を入れ、かつ最近出版された論文を解説しつつ、月進化の研究の最前線の一部をお伝えしたいと思います。

といっても、惑星科学者でない限り、「月の膨張」というフレーズは少し馴染みがないと思います。何ならSFチックにも聞こえるかもしれません。まずは月がどんな進化を辿ってきたのか、そこから始めたいと思います。

<右図の解説>: 月の内部進化のイメージ図。上段右図の右半分はGRAIL観測による重力偏差マップ。貫入岩体由来の線状重力異常がハイライトされています。

月の表面が形成当時にマグマに覆われた状態であったことはご存知でしょうか?太古に地球への原始惑星衝突で生じた破片が集積して月が形成されると、それに伴う熱により岩石は溶け、形成直後の月はマグマの海(マグマオーシャン)に覆われた状態となります。

このマグマオーシャンの冷却とその後の内部進化が月の膨張を語る上で非常に重要です。マグマオーシャンが冷却する過程で、現在のカンラン石や輝石、斜長石といった鉱物が晶出し、月の地殻とマントルができます。地殻とマントルの間にはマグマオーシャンの残液が存在し、液相濃集元素であるチタンを豊富に含むようになり、最終的に固化するとチタンを含む鉱物であるイルメナイトに富む層が地殻・マントル間に形成されます。このイルメナイト層で特徴的なのは、その下のマントル物質より重いことです。この上が重くて下が軽いという不安定な状態により、イルメナイト層とマントルがひっくり返る「オーバーターン」と呼ばれる現象が起きます。沈み込んだイルメナイト層にはトリウム等の放射性元素も含まれるため、オーバーターン後にはこの放射壊変熱によりマントルの深部が温められる現象が起きます。この昇温による熱膨張により、月は40億年ほど前に膨張期を経験したと考えられてきました。

では、このような大規模貫入岩体はいつ形成されたのでしょうか?そして、どのような組成をしているのでしょうか?前者は月の膨張時期を制約する情報です。また後者は当時のマグマ源の組成を反映する重要な情報です。しかし、このような貫入岩体は地表まで噴出していないので、リモートセンシングで得られる月の表面のデータだけでは解明できず、これまで理解が進んでいませんでした。

--- 以下略。

<ひとこと>: これは国立天文台の記事として発表されたものです。大判イメージを含め詳細は下記リンクからご覧ください。

<出典>: 学術振興会海外特別研究員 西山学(著者名です)

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11月19日(火): 宇宙探査と原子力

2024年11月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 原子力発電は、60年経った今でも宇宙飛行のために試みられている

初めての原子力宇宙ミッション「トランジット IV-A」の打上げから60年経ち、NASAは、有人探査と科学的発見の大胆な未来に向かって乗り出している。この未来は、宇宙での原子力ミッションの安全な打上と運用の誇り高い歴史の上に築かれる。

謙虚な始まりから:原子力発電が科学的発見の時代を生む
1961年6月29日、ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所(Applied Physics Laboratory)はトランジット IV-A 宇宙船を打上げた。これは、 SNAP-3B 放射性同位元素発電機を搭載した米海軍の航法衛星であり、 LED 電球を点灯させるのに十分な、 2.7 ワットの電力を生成した。トランジット IV-A は、研究所のミッション期間の記録を破り、地球の赤道が楕円であることを確認した。また、人類の到達範囲を太陽系全体に拡大する画期的なミッションの舞台も整えた。

1961年以来、NASAは、電力システムとプルトニウム238燃料を提供するエネルギー省(DOE)との成功したパートナーシップを通じて、原子力発電システムを運ぶ25以上のミッションを飛行してきた。

宇宙で長期的な電力を供給する実用的な方法は、太陽光と原子力源からの熱の二つのみである。今日でも、太陽から遠く離れたミッションを遂行する技術は他に存在しない。

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太陽から遠く離れた、木星、冥王星のような暗い、過酷な環境に移動すると、原子力なしでは行動は不可能または極端に制限される。そこで、ラジオアイソトープ・パワーシステム(RPS:Radioisotope Power Systems)の出番となる。プルトニウム238燃料の崩壊によって発生する熱を電気に変換する電力システムである。これらのシステムは信頼性が高く、効率的である。それらは、太陽光、温度、荷電粒子放射線、あるいは厚い雲やダストなどの表面条件に関係なく、長期間の宇宙ミッションで継続的に動作する。この RPS は、アポロ月面実験パッケージにも搭載され、1977年以降ボイジャー1号と2号を維持しており、極寒の土星とその衛星タイタンを探査するカッシーニ・ホイヘンスの機器をも暖かく保った。

今日では、マルチミッション熱電発電機(MMRTG)が、パーサビアランス火星探査車に電力を供給し、火星での古代生命の痕跡を探し、また、打上げから15年を経て太陽系を脱出する冥王星探査機、ニュー・ホライズンズを支えている。

<図の解説>: 冥王星探査宇宙船ニューホライズンズは、七つの科学機器と放射性同位元素熱電発電機を運んだ。宇宙船の重量は 1,060 ポンド(480キログラム)である。

☆ これから起こる素晴らしいこと。
2028年に打ち上げられる予定のドラゴンフライ(Dragonfly)はこの熱電発電を使用する予定の次のミッションである。NASAのニューフロンティア計画の一部であるドラゴンフライは、土星最大の衛星であるタイタンの、密集した霞んだ大気の海洋の世界を探索してサンプルを収集するために設計された航空機(octocopter)である。

また、月面での宇宙飛行士達は、月の長い夜を生き延び、月の南極の暗いクレータを探索するために、豊富で継続的な電力が必要になる。核分裂電力システムは、確実な運用に電力を供給するのに十分な電力を供給できる。NASAは、協力して月と火星のベースキャンプへの道を開く、将来の月面実証のための核分裂発電システムを設計する取り組みを主導している。

<ひとこと>: 以上は要約です。トップのイメージのリンク先は動画 .mp4 です。

<出典>: NASA Science Editorial Team

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11月18日(月):NASAの月面救助システムの設計

2024年11月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 月南極の安全性:NASAの月面救助システムの設計

過酷な月面環境下では、2人の宇宙飛行士が月の南極を探査するアルテミスIIIミッションを皮切りに、不測の事態(怪我、医療上の緊急事態、ミッション関連の事故)により宇宙飛行士のクルーが行動不能になる可能性が重大な懸念事項となっている。

月面には直径0.15メートルから20メートルの岩石や幅1メートルから30メートルのクレータが散らばっており、最適な条件下でも航行が難しい。低重力、独特の照明条件、極端な温度、そして救助を行うのに一人しかいないことが、救助活動をさらに複雑にする。

重要な懸念事項の中には、船外活動(EVA)中の宇宙飛行士の安全がある。ミッション中に宇宙飛行士が行動不能になった場合、安全かつ迅速に有人着陸システムに戻す能力が不可欠である。1人のクルーが、月面車の助けを借りずに、月面で最大2kmの距離と最大20度の傾斜を移動できる必要がある。

この差し迫った問題は、革新的な解決策への扉を開く。私たちは、質量が小さく、展開が容易な最先端の設計を探しており、1人の宇宙飛行士が、完全に無力化されたパートナーを安全に人間の着陸システムに戻すことが必要になる。このソリューションは、月の極端な南極環境で効果的に機能し、月面車とは独立して動作する必要がある。あなたの創造性と専門知識は、この重大なギャップを埋め、将来の月探査機の安全対策を強化することができる。この課題に取り組むことで、有人宇宙探査における次の「大きな飛躍」に貢献する機会が得られる。

賞金総額:賞金総額45,000ドル

オープン日: November 14, 2024

クローズ日: January 23, 2025

詳細は こちら から。

<ひとこと>: 大判イメージは省略。

<出典>: Sarah Douglas(著者名です)

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11月17日(日):M16:星創造の柱

2024年11月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: M16:星創造の柱

これらの暗い柱は、破壊的に見えるかも知れないが星を作っている。このわし星雲の柱を捉えた写真は、ハッブル宇宙望遠鏡で撮られた可視光線の露出と、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で撮られた赤外線画像を組み合わせて、水素分子のガスとダストの柱から現れる、蒸発するガス状の球体(EGG)を強調している。

巨大な柱の長さは光年サイズで、非常に密度が高いために、内部のガスは重力で収縮して星を形成している。それぞれの柱の端では、明るい若い星の強い放射が低密度の物質を沸騰させ、高密度の EGG の星の苗床を露出させている。散開星団 M16 に関連するわし星雲は、約 7000 光年離れた所にある。

<ひとこと>: このわし星雲の「創造の柱」は、ハッブル宇宙望遠鏡の初期の成果として、幾度も取り上げられてきた。今回は、ジェームスウェブ宇宙望遠鏡の、より緻密な赤外線イメージと組み合わせることによって、一層鋭いイメージに変っている。大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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11月16日(土):我々の地球観測衛星艦隊

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<今日のテーマ>: 我々の地球観測衛星艦隊

地球全体を調査し、どのように地球が変化しているかを理解するために、NASAは、多数の地球観測ミッションを開発および支援している。これらのミッションは、地球科学の研究者達に、地球規模の気象変動に関する主要な問題に対処するために必要なデータを提供している。
これらのミッションは、ミッションの主要な科学目標が特定され、宇宙船と機器の設計の調査フェーズから始まる。調査フェーズを終えた後、ミッションは開発フェーズに入り、ミッションの全ての側面が開発およびテストされ、ミッション目的を確実にする。
これらのオペレーティング・ミッションは、現在活動しているミッションであり、研究者達に科学データを提供しているミッションである。これらのオペレーティング・ミッションは、主要な運用フェーズにある場合もあれば、延長された運用フェーズにある場合もある。これらのミッションは、ミッションの主要な科学目標が特定され、宇宙船と機器の設計が分析される研究フェーズから始まる。調査フェーズが成功した後、ミッションは開発フェーズに入り、ミッションのすべての側面が開発およびテストされ、ミッションの目的を確実に達成する。

<ひとこと>: 長い記事の一部です。大判はイメージのリンクから。

<出典>: Explore Earth Science

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11月15日(金):新しい重力波監視構想

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<今日のテーマ>: NASA、重力波観測所用望遠鏡のプロトタイプを公開

NASAは、今後10年間で、ブラックホールと他の宇宙源の合体によって引き起こされる時空のさざ波(重力波)の宇宙ベースの検出を可能にする六つの望遠鏡の実物大プロトタイプの初めての外観を明らかにした。

この LISA (Laser Interferometer Space Antenna)ミッションは、ヨーロッパ宇宙機関とNASAが協力して主導し、レーザーを使用して太陽よりも大きな広大な構成に配置された3機の宇宙船間のピコメートルまたは1兆分の1メートルまでの正確な距離を測定することによって重力波を検出する。三角形の配列の各辺は、約250万キロメートルを測定する。

各宇宙船に搭載された二つの望遠鏡は、赤外線レーザービームを送受信して仲間を追跡する。NASAは、それら六つ全てを LISA ミッションに供給している。このプロトタイプは、飛行するハードウェアの構築に向けて取り組む指針となる。

 

<図の解説>: プロトタイプの LISA 望遠鏡が、5月20日に、ゴダードのクリーンルームで検査を受けている。望遠鏡全体は、広い温度範囲での形状変化に耐える琥珀色のガラスセラミックでできており、鏡の表面は金でコーティングされている。

製造し組み立てられた技術開発ユニットの望遠鏡は、5月にゴダードに到着した。主鏡は金でコーティングされており、赤外線レーザーをよりよく反射し、望遠鏡が室温に近いときに最適に動作するために、冷たい空間に露出された表面からの熱損失を減らす。

プロトタイプは、ドイツの Schott 社製の琥珀色のガラスセラミックでつくられている。この素材は、広範囲の温度での形状の変化がほとんどないために、望遠鏡の鏡など、高い精度が求められる用途に広く使用されている。

この LISA ミッションは2030年代半ばに打ち上げられる予定である。

<ひとこと>: 現在の重力波観測は、アメリカ、イタリア、日本、三カ所の最大でも地球規模。宇宙規模の観測ができれば僅かな重力波の変化もとらえられるかもしれない。しかし、時刻の正確・微細な一致、相互の距離の調整など、その技術は容易なことではない。大判はイメージのリンクから。

<出典>: Francis Reddy(著者名です)

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11月14日(木):フィラエ、彗星着陸10周年

2024年11月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>:彗星に着陸してどのように歴史を作ったか?

2014年11月12日、ヨーロッパ宇宙機関のロゼッタの着陸船フィラエ(Philae)は、10年間かけて太陽系を飛行し、5億キロメートル以上離れた彗星に初めて着陸し、宇宙探査の歴史に名を刻んだ。この偉業から10周年を迎えるにあたり、ミッションのハイライトを振り返り、その記念すべき点を振り返る。

ロゼッタは、ヨーロッパ宇宙機関の加盟国とNASAからの貢献によるミッションであった。2年以上にわたって彗星67P/チュリュモフ・ゲラシメンコを調査し、着陸船フィラエを彗星の表面に送り届けた。

<ひとこと>: この記事は着陸船フィラエの一部始終をビデオで見たいただくよう取り上げています。トップのイメージのリンク先は動画YueTubeです。約9分に及ぶ長いビデオです。

フィラエ探査の詳細な記事は 「フィラエの驚くべき彗星着陸の追体験(英語)」 からご覧ください。

<出典>: Science & Exploration

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11月13日(水):遠い惑星に火山の衛星はある?

2024年11月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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 最終更新日11月13日  今日の宇宙 ------下の記事と同じです
 最終更新日11月13日  火星探査情報 -----多数の探査情報から
 最終更新日10月31日  地球観測 -------温暖化問題を中心に
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 最終更新日 8月 4日  アルテミス2 ------有人月周回への準備
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<今日のテーマ>: 遠い惑星は木星のイオのような火山の衛星を持っているだろうか?

太陽系の外に月(衛星)が存在することは確認されていないが、NASAが主導する新しい研究が間接的な証拠を提供するかも知れない。

NASAのジェット推進研究所で行われた新しい研究は、地球から635光年にある系外惑星を周回する、岩石質の火山の衛星の潜在的な兆候を明らかにしている。最大の手がかりはナトリウムの雲であり、この発見では、系外惑星である WASP-49 b と名付けられた土星サイズのガス惑星とほぼ同じであるが、わずかに同期していないことを示唆している。雲の振る舞いを確認するには追加の調査が必要である。太陽系内では、木星の火山衛星イオからのガス放出が同様の現象を引き起こしている。

系外衛星(太陽系外の惑星の衛星)は確認されていないが、複数の候補が特定されている。これらの惑星の伴星は、現在の望遠鏡では検出できないほど小さくて暗いために検出できなかった可能性がある。

WASP-49 b の周りのナトリウムの雲は2017年に初めて検出され、ある研究者の注目を集めた。彼は、系外衛星が火山活動を通じてどのように検出されるかを何年もかけて調査してきた。例えば、太陽系で最も火山性が高い天体であるイオは、二酸化硫黄、ナトリウム、カリウムなどのガスを絶えず噴出しており、木星の周りには巨大な惑星の半径の 1,000 倍にも及ぶ巨大な雲を形成することがある。月自体が小さすぎて見えない場合でも、別の星のシステムを見ている天文学者がイオのようなガスの雲を検出できる可能性がある。

--- 以下略。

<出典>: Jet Propulsion Laboratory

<ひとこと>: 太陽系の巨大なガス惑星木星を周る衛星イオ(Io:右図)は、木星に近い軌道を周る故に常に木星の巨大な力によって揺さぶられており、多数の火山やガスの噴出が見られ、その地表は硫黄の覆いによって黄色に見えている。木星探査機ガリレオによるイオの調査の一部は こちら から。

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11月12日(火):キャッチ!

2024年11月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: キャッチ!

もしロケットが発射塔に戻り、捕まったらどうなるだろう? これは、先月、スペースXのスターシップロケットが米国テキサス州ボカチカの発射台から打上げられた後に初めて起きた。

その後スターシップは計画通りに切り離され、上段は太平洋に着陸した。

この打上の大きな違いは、下段のスーパーヘビーブースター12が約7分後に発射塔に捕えられたことである。

ロケットをキャッチして再利用することは、ロケットをより容易に再利用できるようにすることで、ロケットの飛行コストを削減するための新しく革新的な方法である。スターシップ・ロケットは、将来、NASAが宇宙船を地球軌道、月、さらには他の惑星に送るために使用される可能性がある。

<ひとこと>: この記事は著作権が保護されています。動画は下記リンク先から直接ご覧ください。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

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11月11日(月):ステーション科学トップニュース:11月

2024年11月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: ステーション科学トップニュース:11月

  1. バイオプリントされた片が傷の治癒を助ける可能性がある。
    研究者達は、人間の皮膚細胞を使用して宇宙で傷を治療するためのシンプルで効果的な方法を提供できるハンドヘルド・バイオプリンターの機能を成功裏に実証した。クルーは、この技術を使って、自分自身の怪我を治療し、将来のクルーの健康とミッションの成功を守ることができる。

    宇宙飛行では、傷の治癒方法に影響を与える可能性がある。このバイオプリント初期補助(Bioprint First Aid)装置は、傷口を覆い、治癒を促進するための片をバイオプリントするプロセスをテストした。将来的には、クルー自身の細胞を使って、怪我を治療するための個人の片を作成する可能性がある。バイオ・プリンティング・デバイスは使いやすく、特定のニーズに合わせて調整でき、故障率が低く、そのメカニズムは電子機器やメンテナンスフリーである。このヨーロッパ宇宙機関の調査は、ドイツ航空宇宙センター(DLR)によって調整された。

  2.  飛行後の習熟度の課題への対処
    宇宙飛行から帰還した日、宇宙飛行士達は、細かい運動制御、シミュレートされた飛行および運転の課題において、マルチタスクを行う能力に大きな障害を示している。この知見は、クルーが月や火星に安全に着陸し、早期に作戦を実施するための対策を策定するのに役立つ可能性がある。

  3.  宇宙放射線に強いガンマ線望遠鏡
    研究者達は、ステーションの Glowbug ガンマ線望遠鏡が、複数年にわたるミッションのために宇宙放射線環境で機能できることを確認した。放射線はこれらのタイプの機器に影響を与える可能性があるが、 Glowbug は1年間の運用中にガンマ線爆発(GRB)を定期的に検出した。ガンマ線爆発を研究することは、科学者達が宇宙とその起源をよりよく理解するのに役立つ。

    <ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

    <出典>: Space station

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11月10日(日):地球を眼下に

2024年11月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 地球を眼下に

NASAの宇宙飛行士ドン・ペティットが、2024年10月24日に撮影したこの長時間露光の写真では、地球の街の明かりが筋になって通り過ぎている。地平線には地球の大気の緑色の輝きも見える。

2000年11月にステーションが運用を開始して以降、クルー達は、クルー地球観察(Crew Earth Observations)を通して、このようなイメージを何十万枚も作成してきた。彼らの地球の写真は、人間の活動や自然現象によって、地球が、時間とともに、どのように変化するかを記録しており、科学者達は、災害を監視し、地上での直接的な対応や現象を研究することができる。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Monika Luabeya(著者名です)

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11月 9日(土):4万1千年前の磁気フリップの音

2024年11月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

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<今日のテーマ>: 4万1千年前の地球の磁気フリップの音

約 41,000 年前、地球の磁場は、 ラシャン現象(Laschamp event) として知られる出来事で一時的に反転した。この間、地球の磁場は大幅に弱まり、現在の強度の最低5%にまで低下し、より多くの宇宙線が地球の大気に到達することができた。

デンマーク工科大学とドイツ地球科学研究センターの科学者達は、ヨーロッパ宇宙機関の Swarm ミッションからのデータと他の情報源を使用して、ラシャンの出来事の音による視覚化を作成した。彼らは、イベント中の地球の磁力線の動きをマッピングし、ビデオで聞くことができるステレオサウンドバージョンを作成した。

このサウンドスケープは、木がきしむ音や岩が落ちる音などの自然音を録音し、それらを馴染みのある奇妙な、ほとんどエイリアンのような音にブレンドしてつくられた。データを使用して音を変換するプロセスは、スコアから音楽を作曲するのと似ている。

ヨーロッパ宇宙機関の Swarm 編隊からのデータは、地球の磁場がどのように生成されるかをよりよく理解するために使用されている。これらの衛星は、コアだけでなく、マントル、地殻、海洋、さらには電離層や磁気圏までの磁気信号も測定する。これらのデータは、地磁気の逆転や地球の内部ダイナミクスなどの現象を研究するために重要である。

この地球の磁場(Earth's Magnetic Field)の音は、 Swarm のデータを使って作られた磁場の音響化の最初のバージョンで、もともとはコペンハーゲンの公共広場に設置された32のスピーカーシステムを通じて再生され、各スピーカーは過去10万年にわたる世界中のさまざまな場所での磁場の変化を表していた。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 .mp4 です。

<出典>: Swarm (ESA)

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