あすか塾

「あすか俳句会」の楽しい俳句鑑賞・批評の合評・学習会
講師 武良竜彦

あすかの会 1月 

2025-01-26 18:50:10 | あすかの会 2025年 令和6年

あすかの会 1月   兼題「線 寒」 あすかの会会長 大本 尚

 

野木桃花主宰

雪吊の縄の直線定まれり     武良推奨句

大空へ直線飛行寒日和

日に溶けて三寒四温の吹溜り

覚束ぬ足取り雪の境界線

 

野木主宰特撰 最高得点句 大本会長・武良推奨句

寒禽の光となりて声残す        かづひろ

武良特撰 準高得点句 

冬鳥の声五線譜にのせきれず      市 子

 〇準高得点句 野木主宰・大本会長・武良推奨句 

足音の足音を追う寒さかな       さき子

 

〇準高得点句 野木主宰・大本会長・武良推奨句

かなもじの線たをやかに筆始      玲 子

 

〇準々高得点句 武良推奨句

お手植えは初代校長寒紅梅       かづひろ

 

〇準々高得点句 野木主宰推奨句

笑ひ皺なほ深くして女正月       孝 子

 

〇準々高得点句 野木主宰推奨句

旅先のバスの路線図雪催         孝 子

 

《 以下、高得点順 》

 

ひとり居の闇深くする寒の月      玲 子   野木主宰・大本会長推奨句

裸木に少し離れて義民の碑       英 子   武良推奨句

琴線にふるる託宣初御籤        都 子 

 

落暉燃ゆ浜に千本懸大根         尚    武良推奨句

初写真セルフタイマー刻む音       尚    野木主宰推奨句

雪国を出て六十年去年今年        尚

エプロンを花柄にして煤払ひ      英 子   武良推奨句

稜線の上にかがやく初日の出      英 子

 

雪激し影絵のやうに窓灯        典 子   大本会長推奨句

荒畑の土こぼしつつ寒鴉        孝 子   武良推奨句

寒銀河昔軒下五右衛門風呂       市 子   大本会長推奨句

名苑の松凛凛とと寒に入る       さき子   大本会長推奨句

公園のS席で観る寒昴         さき子

日脚伸ぶ曲線ゆるき大甍        玲 子

梵鐘の音澄み渡る寒の入        玲 子

冬満月電線の影道を切る        市 子

白壁に彩の影なき寒紅梅        英 子

手のひらの三本の線日向ぼこ      礼 子

 

寒き夜やひとり繙く「点と線」      尚

稜線の伸縮自在山眠る         さき子

寒竹の子のすくすくと佳き日和     英 子

一輪はいまだ莟の冬さうび       英 子

街に雪この純白はいづこより      英 子

炉開きやビアノの上に小さき文字    英 子

千社札寒風よけて帝釈天        都 子

銀杏ふる皇居の前を通り抜け      都 子

乳歯抜け口開く子どもお正月      都 子

雪を愛でときには恨み豪雪地      典 子

線一本加へてあみだ籤三日       典 子

暁の空寒満月の煌煌と         典 子

つぶやきを己の胸へ寒茜        ひとみ

線描の後れ毛の揺れ春近し       ひとみ

読初の表紙の暁光句誌「あすか」    ひとみ

線五本引く音寒の夜の静寂       ひとみ

鼬罠今日も空っぽ青き空        悦 子

寒弾や弁財天の琵琶たける       悦 子

漢ひとり砂丘をよぎる寒の月      悦 子

島唄に緩む三線小春凪         悦 子

線となり東雲空を渡り鳥       かづひろ

古妻の形ばかりの屠蘇を受く     かづひろ

出初式みな空仰ぐ梯子乗り       礼 子

秒針の音の響や冬満月         礼 子

寒そうな天気予報図明日は晴れ     礼 子

寒の夜の闇底知れず岳の国       市 子

風神の籠りたる由小六月        孝 子

 

 

特別参加 武良竜彦

風の絵馬松過ぎまでの夢鳴らす

初詣絵馬の名隠す白シール

お鍋米(よね)絶滅女子名(をなごな)女正月

寒昴視線彷徨ふ星に棲み

    

    

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