あすかの会 1月 兼題「線 寒」 あすかの会会長 大本 尚
◎野木桃花主宰
雪吊の縄の直線定まれり 武良推奨句
大空へ直線飛行寒日和
日に溶けて三寒四温の吹溜り
覚束ぬ足取り雪の境界線
◎野木主宰特撰 最高得点句 大本会長・武良推奨句
寒禽の光となりて声残す かづひろ
◎武良特撰 準高得点句
冬鳥の声五線譜にのせきれず 市 子
〇準高得点句 野木主宰・大本会長・武良推奨句
足音の足音を追う寒さかな さき子
〇準高得点句 野木主宰・大本会長・武良推奨句
かなもじの線たをやかに筆始 玲 子
〇準々高得点句 武良推奨句
お手植えは初代校長寒紅梅 かづひろ
〇準々高得点句 野木主宰推奨句
笑ひ皺なほ深くして女正月 孝 子
〇準々高得点句 野木主宰推奨句
旅先のバスの路線図雪催 孝 子
《 以下、高得点順 》
ひとり居の闇深くする寒の月 玲 子 野木主宰・大本会長推奨句
裸木に少し離れて義民の碑 英 子 武良推奨句
琴線にふるる託宣初御籤 都 子
落暉燃ゆ浜に千本懸大根 尚 武良推奨句
初写真セルフタイマー刻む音 尚 野木主宰推奨句
雪国を出て六十年去年今年 尚
エプロンを花柄にして煤払ひ 英 子 武良推奨句
稜線の上にかがやく初日の出 英 子
雪激し影絵のやうに窓灯 典 子 大本会長推奨句
荒畑の土こぼしつつ寒鴉 孝 子 武良推奨句
寒銀河昔軒下五右衛門風呂 市 子 大本会長推奨句
名苑の松凛凛とと寒に入る さき子 大本会長推奨句
公園のS席で観る寒昴 さき子
日脚伸ぶ曲線ゆるき大甍 玲 子
梵鐘の音澄み渡る寒の入 玲 子
冬満月電線の影道を切る 市 子
白壁に彩の影なき寒紅梅 英 子
手のひらの三本の線日向ぼこ 礼 子
寒き夜やひとり繙く「点と線」 尚
稜線の伸縮自在山眠る さき子
寒竹の子のすくすくと佳き日和 英 子
一輪はいまだ莟の冬さうび 英 子
街に雪この純白はいづこより 英 子
炉開きやビアノの上に小さき文字 英 子
千社札寒風よけて帝釈天 都 子
銀杏ふる皇居の前を通り抜け 都 子
乳歯抜け口開く子どもお正月 都 子
雪を愛でときには恨み豪雪地 典 子
線一本加へてあみだ籤三日 典 子
暁の空寒満月の煌煌と 典 子
つぶやきを己の胸へ寒茜 ひとみ
線描の後れ毛の揺れ春近し ひとみ
読初の表紙の暁光句誌「あすか」 ひとみ
線五本引く音寒の夜の静寂 ひとみ
鼬罠今日も空っぽ青き空 悦 子
寒弾や弁財天の琵琶たける 悦 子
漢ひとり砂丘をよぎる寒の月 悦 子
島唄に緩む三線小春凪 悦 子
線となり東雲空を渡り鳥 かづひろ
古妻の形ばかりの屠蘇を受く かづひろ
出初式みな空仰ぐ梯子乗り 礼 子
秒針の音の響や冬満月 礼 子
寒そうな天気予報図明日は晴れ 礼 子
寒の夜の闇底知れず岳の国 市 子
風神の籠りたる由小六月 孝 子
特別参加 武良竜彦
風の絵馬松過ぎまでの夢鳴らす
初詣絵馬の名隠す白シール
お鍋米(よね)絶滅女子名(をなごな)女正月
寒昴視線彷徨ふ星に棲み
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