「 異形コレクション 憑依 」井上雅彦監修
松村比呂美さんのブログで紹介されていたアンソロジーの最後になりました。アミの会から始まって、松村さんが参加されている本は、これですべて読むことができました。
異形コレクションは井上雅彦さん監修の元、もう数十冊出ているようです。今回、松村さんは初参加の様です。
19名の有名人による恐怖小説。松村さんは別として、岩井志麻子さん以外、どなたも知りませんでした。
岩井志麻子さんは本は読んでいませんが、テレビで拝見して知っていました。下ネタをバンバンの面白い方です。
表紙からして何か恐ろしい! 陶器作品だそうで、繊細で美しいと言うべきか。でも、怖い。
松村さんの作品を読むために、怖いもの見たさで読み始めました。 どの作品も、ホラー、オカルト、怪奇と幻想で訳の分からない怖さがあり、怖すぎて映像ではとても見られないだろうな。
三津田信二さんによると、憑き物信仰は古い村社会の成り立ちで、村落共同体が機能をしなくなった今、なくなる運命にある。それでも、生き残るものがある。らしい。『 だから謎で余計怖い 』
~~~~~~ネタバレあり
松村比呂美「 溶ける日 」徹底的に断捨離して磨き上げた部屋で在宅勤務をする美佐子の部屋に、友人の真帆が終電を逃したと転がり込んでくる。
厚かましい態度に、嫌な友人だなと思っていたけれど、いい友人だったんだね。 でも、思わない結末へと。
「 地蔵憑き 」「 ついてくるもの 」は何かに憑りつかれた人。
「 ゴルゴネイオン 」悪魔の音楽を聴くだけで石になってしまい、演者は消失してしまう。それでも、追い求める音楽とは。 面白かった。
「 眼神 」上田早夕里 これも憑き物の話だけれど、結末が切なすぎる。 この人の他の作品も読んでみたい。
「 箸魔 」は、グロテスクで気味が悪かった。
「 憑依箱と嘘箱 」岩井志麻子 イメクラ・ピンサロ・ソープ・SMデリヘルと流れて行った女性の悲しくも恐ろしい物語。幸いにも知らない世界だけれど、面白かった。
「 スキール 」面白い話で、これからどうなるのかというところで終わっているので未消化。
余り怖い話は、1人になったり寝るとき思い出したり、トイレやお風呂が怖くなるので、苦手ですが、また機会があれば「 異形コレクション 」手に取ってみましょう。
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