シリア騒乱と修羅の世界情勢

第三次世界大戦を阻止するブログです。

メーガン妃、今度は絵本作家デビュー プライベートを「切り売り」? 「盗作疑惑」も飛び出し非難殺到(井津川倫子)

2021年05月08日 | 国際社会

メーガン妃、今度は絵本作家デビュー プライベートを「切り売り」? 「盗作疑惑」も飛び出し非難殺到(井津川倫子)

   今夏に第2子を出産予定のメーガン妃。出産に向けて穏やかな日々を過ごしているかと思いきや、今度は絵本作家としてデビューすると発表して話題を集めています。

   「The Bench(ベンチ・原題)」というタイトルのこの本、ヘンリー王子と息子のアーチー君をモデルに「母親の目を通して父親と息子の絆を描いた」そうですが、英国ではタブロイド紙を中心に早くもバッシングモードが全開! なんと「盗作疑惑」まで飛び出すなど、メーガン妃の周辺は相変わらず騒々しいようです。

  • キャプション メーガン妃の「絵本」に英国では非難殺到(写真はイメージ。英バッキンガム宮殿)
キャプション メーガン妃の「絵本」に英国では非難殺到(写真はイメージ。英バッキンガム宮殿)

「ヘンリ-王子と息子がモデル」の衝撃!

   2021年6月に発売予定の絵本について、メーガン妃は「息子アーチーが生まれて初めての父の日に、ヘンリー王子に向けて書いた詩がベースになっている」と説明しています。ノンフィクションではないことから、「夫妻のプライベートをのぞき見できる!」と期待が高まったのでしょうか。世界中のメディアが速報で報じました。

Meghan Markle writes children's book inspired by Harry and Archie
(メーガン・マークルは、ヘンリー王子とアーチーにインスパイアされた子ども向けの本を書いた:英BBC放送)

   「inspire」は、最近は日本語でも「インスパイアされる」という使われ方をしていますが、「ひらめきを与える」「鼓舞する」という意味の動詞です。今回発売される絵本は、メーガン妃が息子と戯れるヘンリー王子の姿に感化されて詩を書き、その詩に数々の受賞歴を誇るセレブ画家がイラストを描いて絵本に仕立てたという筋書きのようです。

   メーガン妃は声明の中で、「父と息子の関係の温かさ、喜び、心地よさを表現した美しくて空気のような水彩画」と絵本のイラストを褒めたたえていますが、確かに、今回リリースされた数点のイラストは素朴な色合いの柔らかいタッチで描かれていて、ふんわりとした暖かさが伝わってきます。

   軍の制服を着た父親が息子を抱き上げるシーンが描かれたイラストもあり、王室にいたころに英国軍に在籍し、アフガニスタンにも従軍したヘンリー王子を称えたもの、と見られているそうです。

   なかでも、私が注目したのは、メーガン妃自身が書いたとされる著者紹介です。この本に登場する母親はメーガン妃自身であり、「母、妻、フェミニストで活動家」で「家族と2匹の犬、保護施設から引き取った鶏たちと一緒にカリフォルニアの家で暮らしている」と描写していますが、絵本の内容とかなりリンクしているようです。

   「子ども向けの絵本」とはいえ、元王室メンバーが「プライベートを題材」にすることは極めてめずらしいことから、今回の絵本が人々の好奇心をくすぐることは間違いありません。メーガン妃の貪欲な「ビジネス感覚」に改めて脱帽した次第です。

英メディアは「父親と不義理しているのに......」

   王室を離脱してから、Netflixとドキュメンタリー番組を制作したり、Spotifyとポッドキャストを立ち上げたりと、数々のビジネスを展開してきたメーガン妃。今回新たに「絵本作家」の肩書が加わったことになりますが、残念なことに明るい話ばかりではないようです。

   絵本の出版が公表されるやいなや、英国メディアを中心にバッシングの嵐が吹き荒れています。

People are bullying Meghan Markle for publishing a children's book
(子どもの本を出版したメーガン・マークルが「いじめ」られている)

   「いじめ」という表現が正しいかどうかはわかりませんが、当初は絵本の出版に対して好意的な「リリース的な記事」が目立ちましたが、時間が経つにつれて「批判的な記事」が増えてきました。

   主な批判は、じつの父親との関係をこじらせて絶縁状態のメーガン妃と、父親であるチャールズ皇太子のことを公然と批判しているヘンリー王子が、親子、特に父親と子どもとの絆について語ることに対して「お前が言うな!」「じつの父親に優しくしてから言え!」といった内容です。

   また、軍服姿のヘンリー王子らしき父親が登場するのは、「王室を離脱して軍を追われた」ことに対する「あてつけ」だと評するメディアもありました。

   さらに、すでに発売されている類似した名前の本との「盗作疑惑」まで湧き起こり、作者が否定するという騒ぎにまで発展してしまいました。

Meghan Markle accused of plagiarizing book, but defended by author
(メーガン・マークルは本の盗作を告発されたが、作者が擁護した)

   「盗作」は疑惑に終わったようですが、絵本の出版が公表されてから日が浅いにも関わらず、次々と襲いかかる「批判」の嵐はすざましいものがあります。王室を離脱したとはいえ、プライベートを切り売りするような夫妻の「ビジネス手腕」を好ましく思わない人たちが多いのでしょう。

   それでは、「今週のニュースな英語」「inspire」「鼓舞する、インスパイアする」を使った表現です。

You inspired me
(あなたにインスパイアされます)

Your bravery inspired me
(あなたの勇気にインスパイアされます)

The book inspired me
(この本に鼓舞されました)

The book inspired me to travel abroad
(この本に鼓舞されて海外を旅しました)

   メーガン妃の絵本作家デビューをめぐる報道はまだまだ続きそうですが、どのメディアにも共通しているのは、「絵本作家はメーガン妃の果てしない挑戦のワンステップに過ぎない」という見立てです。次はどんな矢が放たれるのか。そろそろうんざりしているのは私だけでしょうか。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
 

 

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メーガン妃撮影のアーチーくん誕生日写真にファン苛立ち 「トップシークレットは顔」

2021年05月08日 | 国際社会

メーガン妃撮影のアーチーくん誕生日写真にファン苛立ち 「トップシークレットは顔」

著者:Hint-Pot編集部

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メーガン妃とアーチーくん。この写真のようにこれまで顔は公開されていたが…【写真:AP】

 ヘンリー王子とメーガン妃の長男アーチーくんは、5月6日に2歳の誕生日を迎えた。

夫妻は“王室引退”後に立ち上げた財団「アーチウェル」のウェブサイトで息子の近影を公開し、恵まれない国々でも公平に新型コロナウイルスワクチンを接種できるよう寄付を呼び掛けている。しかし、使用された写真がまたも物議を醸しているようだ。

 ◇ ◇ ◇

 

コロナワクチン寄付を呼びかけ 財団ウェブサイトで

 ヘンリー王子夫妻が財団「アーチウェル」のウェブサイトで公開したアーチーくんの写真は、米カリフォルニア州モンテシトにある1400万ドル(約15億円)超の自宅で撮影されたものとみられている。

アーチーくんがカメラに背を向け、手に持ったたくさんの風船を見上げている構図だ。さらに写真はセピア色に加工されていた。

 ウェブサイトによると、撮影者は母であるメーガン妃。写真に「アーチーの誕生日に際し、ワクチンの公平性を主張することに参加してください」というメッセージを添え、恵まれない国での新型コロナウイルスワクチン接種費用について寄付を呼びかけた。

また同時に、過去2年間で家族に「温もりと支援」を提供してくれた人々へ感謝の意を表している。

 心温まる美しい写真とメッセージだが、英大衆紙「デイリー・メール」によると、SNSでは一部のファンから次のような嘆きの声が上がっているという。

「アーチー(くん)のトップシークレットは顔。馬鹿げている」
「アーチーの顔を見せるのが恥ずかしいのだろうか? 風船で楽しく遊んでいる愛らしい2歳の男の子だと思いますよ」
「なぜ彼の顔を見せないのか。彼ではないからなのか、それとも彼らが気取っているからなのか。私たちはいつもウイリアム(王子)とキャサリン(妃)の子どもたちを見ることができるのに、なぜアーチーは違うのだろう」

 写真を公開したにもかかわらず、顔が写っていないことにいら立っているファンがいるようだ。その一方で、アーチーくんはまだ幼いとして、顔を隠すことに賛同する意見もみられた。

“王室引退”の理由の1つに、小さな息子のプライバシー保護を挙げていた夫妻。公式写真にアーチーくんの顔が写っていないことはこれが初めてではないが、今回も批判的な声にさらされているようだ。

(Hint-Pot編集部)

 

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【写真】アーチーくん2歳の誕生日に公開された画像 たくさんの風船を持ったセピア加工がロマンティックな雰囲気 以前公開された顔の写っていない家族写真も

 

 

 

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ヘンリー王子へ“大喝采”報道に英紙読者は非難の声 「どこが静かな生活」

著者:森 昌利

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チャリティライブ会場に現れたヘンリー王子【写真:AP】

 米ロサンゼルスで5月2日、ヘンリー王子夫妻が共催として名を連ねるチャリティライブが開催された。会場を埋めた医療関係者は、ステージに登場した王子をスタンディングオベーション(起立しての拍手)で迎えたという。だが一方で、この件を伝えた英紙のコメント欄には、やはり辛辣な批判が殺到する事態となった。

 ◇ ◇ ◇

 

セレブが大集合する米チャリティイベントに登場

 チャリティライブ「バックス・ライブ」は、新型コロナウイルスのワクチン接種について平等に促進することを訴えるもの。国際支援団体「グローバル・シチズン」が主催し、ヘンリー王子とメーガン妃は共催者に名を連ねている。公演当日、会場となった米ロサンゼルスのソフィー・スタジアムには医療関係者などが集まった。

 英大衆紙「デイリー・メール」が掲載した記事によると、当初は夫妻で出席予定だったが、妊娠中の妃は欠席。

フィリップ殿下の葬儀以来となる公の場に姿を見せた王子は、会場を埋めた医療関係者に対し「ここにいるみんな一人ひとりが素晴らしい!」と語りかけ、まるで「ロックスターに対するような大歓声」を受けたという。

 ライブでは妃との親交が知られるジェニファー・ロペスをはじめ、J・バルヴィン、米ロックバンド「フー・ファイターズ」のデイヴ・グロールらをベン・アフレックやセレーナ・ゴメス、ショーン・ペンといったハリウッドスターが紹介。さらにはジョー・バイデン米大統領夫妻も会場のスクリーンに登場し、観客を沸かせた。

 

米国の熱狂とは真逆の反応を見せた英大衆紙の読者たち

 こうして王子が「世界中の最前線で奉仕するヒーローたちを祝福するイベント」と熱く語ったライブは大成功に終わった。ところがその一方で、詳細を伝えた「メール」紙電子版の読者コメント欄は辛辣を極めている。

 最も高評価を受けたコメントは「またも偽物による偽物のチャリティイベント。まるで身内の授賞式を見るようで、一般には訴えるものはない」というもの。

それに「どこが静かなプライベートライフなんだ?」「『共感と慈悲』と言うが、自分の家族には向けられていないようだ」「完全にピエロ。早くタイトルを剥奪してくれ」「おっ、メーガン(妃)がハリー(ヘンリー王子の愛称)を1人にさせたぞ!」と批判的な内容が延々と続いている。

 妃のお膝元であるロサンゼルスでは大喝采を受けた王子だが、もしこれが英国だったら、観客のリアクションはスタンディングオベーションからほど遠いものになってしまうかもしれない。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)

 

 

 

 

 

 

 

ヘンリー王子と王室の関係は“完全崩壊”との見方も 専門家2人が父と兄の心境を証言

著者:森 昌利

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ウイリアム王子、ヘンリー王子、チャールズ皇太子【写真:AP】

 ヘンリー王子がフィリップ殿下葬儀により緊急帰国した際、英メディア上ではキャサリン妃の計らいにより兄ウイリアム王子や父チャールズ皇太子ら王室メンバーに「許された」との報道も流れた。

しかし、後日談に目を通すと、3月の暴露インタビューによる波紋はやはり大きかったようだ。特に皇太子とウイリアム王子は今も「憤然とした気持ちでいるはずだ」と、王室専門家2人が揃って主張している。

ウイリアム王子夫妻の公式SNSは結婚記念日だった先月29日、一家団らんを楽しむ家族の動画を公開。ヘンリー王子の「父と兄はとらわれの身」発言を暗に否定するかのようだった。

 ◇ ◇ ◇

 

関係を修正したいならインタビューでの波紋を「解決してから」

 英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が掲載した記事によると、英大衆紙「ザ・サン」の元王室編集者チャーリー・レイ氏と同「デイリー・ミラー」の王室編集者ラッセル・マイヤーズ氏は先日、英ラジオ局「talkRADIO」の番組に出演。ヘンリー王子とチャールズ皇太子とウイリアム王子の溝について証言した。

 まずレイ氏は「ロイヤルファミリーが人種差別主義者の巣窟であるような発言をしておいて(家族との関係が)、元通りになるはずがありません。

ウイリアム(王子)とチャールズ(皇太子)が今後、ハリー(ヘンリー王子の愛称)に心を開き、迎え入れることは決してないでしょう」と語り、王子夫妻と王室の関係が完全に崩壊していると主張した。

 続いてマイヤーズ氏は、残った王室メンバー全員が「一丸になって(暴露インタビューを)乗り越え、通常に戻る努力をしています」と語り、現在のロイヤルファミリーが“反インタビュー”でまとまっていることを示唆。

そうした状況を踏まえ、ヘンリー王子が王室との関係を修正したいと考えるのなら、まずはインタビューで起こった波紋を「解決してから」と主張した。

 さらに同氏は「(フィリップ殿下の葬儀により)インタビュー放送後に初めて家族と対面したことで、ハリー(ヘンリー王子の愛称)が“羊”のように大人しく見えました。

そして米国へ尻尾を丸めるようにして逃げ帰りました」と語って、王子が殿下の葬儀で家族から“冷たい仕打ちを受けた”ことも示唆。

今後の王子夫妻と王室の関係は「誰にも分からない」と、非常に不安定な状態であるとの見方を示した。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)

 

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【動画】ウイリアム王子夫妻が先月29日に公開した動画 自由な雰囲気で一家団らんを楽しむ様子 ヘンリー王子の「とらわれの身」発言とは真逆と話題に

 

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ダイアナ妃の60歳の誕生日に行われる銅像除幕式、ヘンリー王子は「家族との不和」により欠席か

2021年05月08日 | 国際社会

ダイアナ妃の60歳の誕生日に行われる銅像除幕式、ヘンリー王子は「家族との不和」により欠席か

配信

  •  
  •  
Harper’s BAZAAR(ハーパーズ バザー)

Translation: Mitsuko Kanno

 

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フィリップ殿下の死因が明らかに 死亡証明書に「海軍士官」と併せて記された職業とは

配信

Hint-Pot

死去した際には原因となる病気や怪我は認められず

森昌利/Masatoshi Mori

 

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メーガン妃、今度は絵本作家デビュー プライベートを「切り売り」? 「盗作疑惑」も飛び出し非難殺到(井津川倫子)

J-CAST会社ウォッチ

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ノンフィクションではないことから、「夫妻のプライベートをのぞき見できる!」と期待が高まったのでしょうか。世界中のメディアが速報で報じました。

Meghan Markle writes children's book inspired by Harry and Archie(メーガン・マークルは、ヘンリー王子とアーチーにインスパイアされた子ども向けの本を書いた:英BBC放送)

「inspire」は、最近は日本語でも「インスパイアされる」という使われ方をしていますが、「ひらめきを与える」「鼓舞する」という意味の動詞です。

今回発売される絵本は、メーガン妃が息子と戯れるヘンリー王子の姿に感化されて詩を書き、その詩に数々の受賞歴を誇るセレブ画家がイラストを描いて絵本に仕立てたという筋書きのようです。

メーガン妃は声明の中で、「父と息子の関係の温かさ、喜び、心地よさを表現した美しくて空気のような水彩画」と絵本のイラストを褒めたたえていますが、確かに、今回リリースされた数点のイラストは素朴な色合いの柔らかいタッチで描かれていて、ふんわりとした暖かさが伝わってきます。

軍の制服を着た父親が息子を抱き上げるシーンが描かれたイラストもあり、王室にいたころに英国軍に在籍し、アフガニスタンにも従軍したヘンリー王子を称えたもの、と見られているそうです。

なかでも、私が注目したのは、メーガン妃自身が書いたとされる著者紹介です。この本に登場する母親はメーガン妃自身であり、「母、妻、フェミニストで活動家」で「家族と2匹の犬、保護施設から引き取った鶏たちと一緒にカリフォルニアの家で暮らしている」と描写していますが、絵本の内容とかなりリンクしているようです。

「子ども向けの絵本」とはいえ、元王室メンバーが「プライベートを題材」にすることは極めてめずらしいことから、今回の絵本が人々の好奇心をくすぐることは間違いありません。メーガン妃の貪欲な「ビジネス感覚」に改めて脱帽した次第です。

英メディアは「父親と不義理しているのに......」

王室を離脱してから、Netflixとドキュメンタリー番組を制作したり、Spotifyとポッドキャストを立ち上げたりと、数々のビジネスを展開してきたメーガン妃。今回新たに「絵本作家」の肩書が加わったことになりますが、残念なことに明るい話ばかりではないようです。

絵本の出版が公表されるやいなや、英国メディアを中心にバッシングの嵐が吹き荒れています。

People are bullying Meghan Markle for publishing a children's book(子どもの本を出版したメーガン・マークルが「いじめ」られている)

「いじめ」という表現が正しいかどうかはわかりませんが、当初は絵本の出版に対して好意的な「リリース的な記事」が目立ちましたが、時間が経つにつれて「批判的な記事」が増えてきました。

主な批判は、じつの父親との関係をこじらせて絶縁状態のメーガン妃と、父親であるチャールズ皇太子のことを公然と批判しているヘンリー王子が、親子、特に父親と子どもとの絆について語ることに対して「お前が言うな!」「じつの父親に優しくしてから言え!」といった内容です。

また、軍服姿のヘンリー王子らしき父親が登場するのは、「王室を離脱して軍を追われた」ことに対する「あてつけ」だと評するメディアもありました。

さらに、すでに発売されている類似した名前の本との「盗作疑惑」まで湧き起こり、作者が否定するという騒ぎにまで発展してしまいました。

Meghan Markle accused of plagiarizing book but defended by author(メーガン・マークルは本の盗作を告発されたが、作者が擁護した)

「盗作」は疑惑に終わったようですが、絵本の出版が公表されてから日が浅いにも関わらず、次々と襲いかかる「批判」の嵐はすざましいものがあります。王室を離脱したとはいえ、プライベートを切り売りするような夫妻の「ビジネス手腕」を好ましく思わない人たちが多いのでしょう。

それでは、「今週のニュースな英語」は「inspire」「鼓舞する、インスパイアする」を使った表現です。

You inspired me(あなたにインスパイアされます)

Your bravery inspired me(あなたの勇気にインスパイアされます)

The book inspired me(この本に鼓舞されました)

The book inspired me to travel abroad(この本に鼓舞されて海外を旅しました)

メーガン妃の絵本作家デビューをめぐる報道はまだまだ続きそうですが、どのメディアにも共通しているのは、「絵本作家はメーガン妃の果てしない挑戦のワンステップに過ぎない」という見立てです。次はどんな矢が放たれるのか。そろそろうんざりしているのは私だけでしょうか。(井津川倫子)

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