エディンバラ公フィリップ王配の逝去後、エリザベス女王が一般市民と話す様子が初めて撮影された。先月に95歳の誕生日を迎えたばかりの女王は、80年前の出来事について冗談交じりに答えるなど、笑顔で交流する様子が見られた。
「The Royal Family」のSNSが現地時間10日、エリザベス女王がオンライン公務を行った動画を公開した。
女王が1952年からパトロンを務めるロイヤル・ライフセービング協会(Royal Life Saving Society)の救命士や研究者たちと現地時間6日にビデオ通話で交流した様子だ。
女王は少女の頃、妹のマーガレット王女と一緒にロンドンのメイフェアにある紳士クラブ「バースクラブ」の水泳教室に通っていた。
そして1941年の14歳だった頃、英連邦の若者として初めてロイヤル・ライフセービング協会から「ジュニア・ライフセービング賞」を受賞した。
ビデオ通話で女王は「私が最初の受賞者だとは気付きませんでした。私はただ実行しただけです。
しかしそのためには大変な努力をしなければなりませんでした。
ただずいぶん前のことなので、多くのことが変化したと思いますがね」と話した。
その後、英連邦協会副会長のクライヴ・ホランド氏が「女王陛下、あなたが昔のことだとおっしゃるのは、実際には80年前のことなのですよ」と念を押した。
すると女王は笑いながら「それは酷いですね」と冗談交じりに答える場面も見られた。
女王は先月に95歳の誕生日を迎えたが、夫のエディンバラ公フィリップ王配の喪中だったため当日はウィンザー城で静かに過ごした。
王配が逝去して以来女王は数回公務を行ってきたが、一般市民と話す姿が撮影されたのは今回が初めてだ。
ビデオ通話では、2018年にデヴォン州のエクセターにあるプールで救命士として勤務していた当時、幼い男の子を救ったサラ・ダウンズさん(20)が、女王に受賞時の思い出について尋ねた。
女王は「とても遠い昔のことですね。もちろんバースクラブのプールで行われたということは、はっきりと覚えていますよ」と答え、当時を振り返った。
「実際には自分が何をしているのか、よく分かっていなかったと思います。
というのも、私はまだ12歳か14歳ぐらいだったからです。
しかしそれは偉大な達成であり、水着の胸にバッジをつけたことを大変誇りに感じていました。
とても素晴らしいことだと思いました。」
ロイヤル・ライフセービング協会は、英国で防止可能な数百件の溺死事故が発生したことを受けて、1891年にロンドンで設立された。
溺死は現在も世界で防止可能な最大の死因のひとつであり、毎年23万5千人が死亡していると推定される。
そのうち約90%は、貧しい国や中所得国で発生しているそうだ。
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画像は『The Royal Family 2021年5月10日付Instagram「The Queen’s memories of achieving a Life Saving Award with the Royal Life Saving Society in 1941, aged 14.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
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