今回ご紹介するのは、雑誌『満洲評論』の第4巻第5号(昭和8年2月4日発行)に掲載されていた「更生アジアの歌」です。
掲載情報によるとこの歌は昭和8年1月10日に伏臥居士によって作詞されたとの事。
伏臥居士の著作としては昭和7年3月に同じく満洲評論社から発行された『更生滿蒙の展望 : 附 陣中記録渦巻く滿洲事變』があります。
また同年には小山貞知編『天業・満洲国の建設: 伏臥居士はかく叫ぶ』というパンフレットも出版されており、この序文から伏臥居士は満洲事変当時関東軍参謀であった片倉衷であることが判明しています。
メロディは藤原義江作曲の討匪行の歌譜を使うとの事です。
更生アジアの歌
昭和八年一月十日伏臥居士作歌
藤原義江作曲討匪行の歌譜
一、ウラルヒマラヤ守り失せ
唐天竺も西伯利亜も
白人の手に奪はれつ
二、おののくアジアいみぢくも
やせたる驢馬のしのばれて
滅ぶる民の声あはれ
三、東亜の庭に咲きほこる
文化の花も泰西の
嵐に散りて影もなし
四、奇しくも東 煌々と
聖火今尚皇道に
破邪顕正の光照る
五、燃え立つ焔 満蒙に
邪悪を制し王道の
桃源の国夢まどか
六、黒龍江の水清く
陰山の峯雲晴れて
守りは固し興安嶺
七、仁義の帥(いくさ)駒すすめ
博愛の風帆に盈(はら)み
天に轟く自主の声
八、更生アジアの雄叫びに
支那も目覚めよふりかへれ
懸崖の下浪荒し
九、アジア救済有色の
正義はこゝに結ばりて
十億提携奮ひ起つ
十、東(ひんがし)の方 朝暾(てふとん)は
共栄の旗に輝きて
アジアの御空澄み渡る
一番に「ウラル」「西伯利亜」などの言葉が出てきているように、ロシアの極東地域辺りもアジア視されているのが面白いですね。
本来アジアの手にあるべきものが「白人の手に奪はれ」ていると。
「十億提携」や「共栄の旗」といった言葉は後の大東亜共栄圏を想起させますが、作者や時期などを考えると満洲国建国の理想から出てきた発想なんでしょう。
掲載情報によるとこの歌は昭和8年1月10日に伏臥居士によって作詞されたとの事。
伏臥居士の著作としては昭和7年3月に同じく満洲評論社から発行された『更生滿蒙の展望 : 附 陣中記録渦巻く滿洲事變』があります。
また同年には小山貞知編『天業・満洲国の建設: 伏臥居士はかく叫ぶ』というパンフレットも出版されており、この序文から伏臥居士は満洲事変当時関東軍参謀であった片倉衷であることが判明しています。
メロディは藤原義江作曲の討匪行の歌譜を使うとの事です。
更生アジアの歌
昭和八年一月十日伏臥居士作歌
藤原義江作曲討匪行の歌譜
一、ウラルヒマラヤ守り失せ
唐天竺も西伯利亜も
白人の手に奪はれつ
二、おののくアジアいみぢくも
やせたる驢馬のしのばれて
滅ぶる民の声あはれ
三、東亜の庭に咲きほこる
文化の花も泰西の
嵐に散りて影もなし
四、奇しくも東 煌々と
聖火今尚皇道に
破邪顕正の光照る
五、燃え立つ焔 満蒙に
邪悪を制し王道の
桃源の国夢まどか
六、黒龍江の水清く
陰山の峯雲晴れて
守りは固し興安嶺
七、仁義の帥(いくさ)駒すすめ
博愛の風帆に盈(はら)み
天に轟く自主の声
八、更生アジアの雄叫びに
支那も目覚めよふりかへれ
懸崖の下浪荒し
九、アジア救済有色の
正義はこゝに結ばりて
十億提携奮ひ起つ
十、東(ひんがし)の方 朝暾(てふとん)は
共栄の旗に輝きて
アジアの御空澄み渡る
一番に「ウラル」「西伯利亜」などの言葉が出てきているように、ロシアの極東地域辺りもアジア視されているのが面白いですね。
本来アジアの手にあるべきものが「白人の手に奪はれ」ていると。
「十億提携」や「共栄の旗」といった言葉は後の大東亜共栄圏を想起させますが、作者や時期などを考えると満洲国建国の理想から出てきた発想なんでしょう。
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