【少年犯罪における贖罪の意味を問う意欲作 妻を3人の少年に殺された過去をもつ桧山貴志。4年後、少年のうち一人が殺された。疑惑の人となった桧山は自ら、何が少年たちを犯罪に追いこんだか探り始める。】
第51回江戸川乱歩賞受賞作
「女力が上がるベスト・ミステリー50冊」(FRAU9月号 貼り込み別冊付録)
図書館さん、50冊全部置いてください

面白かった!
ミステリーだけど、少年犯罪、更正、少年と被害者の人権、贖罪・・・を考える「社会派小説?」の要素も強い。
妻を殺された桧山の、犯人の少年たち(当時13才だった)に対するどうしようもない憎しみ。
それが、児童自立支援施設(教護院)に送られた一人の少年の本当の姿を知ることによって、
少しずつ変わっていく。
少しずつ変わっていく。
>罪を犯した者が勉学に励み、まっとうな仕事に就くことが更正なのだろうか。二度と刑罰法令に触れる行為を行わないということを更正というのだろうか。・・・これからどう生きていくかという前に、自分が犯してしまった過ちに、真正面から向き合うということが、真の更正なのではないだろうか。
遺された愛娘に対する思い。 殺された妻への思い。
そして、妻の秘密・・・!!
事件の真相は・・・ !!!
人はだれでも善人にも悪人にもなりうるし、いつ立場が変わるかもわからない。
絶対に罪を犯さないと思っていても、自分にはどうしようもない場合があるかもしれない。
そのときどうするか。誠実であることの大切さ。
それぞれの立場を考えると、誰もが苦しんでいる。
・・・でも、この世に変わらないものはない。
絶対に罪を犯さないと思っていても、自分にはどうしようもない場合があるかもしれない。
そのときどうするか。誠実であることの大切さ。
それぞれの立場を考えると、誰もが苦しんでいる。
・・・でも、この世に変わらないものはない。
贖罪のほんとうの意味を教えてくれたのは妻だった。
またまた、さだまさしの「償い」を思い出した。
この曲、聞く度に涙が・・・
一気に読めます。
星5つ
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