たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

禁煙は可能か <禁煙 治療の道拡大 補助薬の成功率3~4倍 保険適用、若い人にも>を読んで

2018-01-24 | 健康に生きるとは

180124 禁煙は可能か <禁煙治療の道拡大 補助薬の成功率3~4倍 保険適用、若い人にも>を読んで

 

私は学生時代、なんどか、おそらく酒の席でタバコを吸ったことがあります。基本的に好きになれなかったから、吸い続けることもなかったのでしょう。他方で、パイプはしばらく吸い続けていたように記憶しています。香りがなんともいえないものですし、若いから格好いいと思っていたのかもしれません。

 

私の世代やそれ以前はもちろん、おそらく90年代くらいまでは、喫煙は大人の証みたいな感覚で、若者が手を出し、どこでも吸っていたように思います。その中で伊佐山さんや渡辺文学さんらが新幹線などでの喫煙制限を求める嫌煙権訴訟を提起したのはすごい勇気があったと思います。

 

私自身、タバコはあまり好きになれませんでしたが、友人・先輩、多くが吸っていましたし、一緒に話したり、酒を飲むときに吸っていても、特段体に違和感も感じず、気持ち的にも普通に受け止めていました。

 

その後タバコの成分自体、それに燃焼による化学変化で膨大な種類・量の有害物質が排出されていることが世界の医学界で常識になってからは、私も少しずつ意識が変わっていったように思います。というか、伊佐山さんの影響が大きかったと思います。

 

それはともかく、タバコ病で苦しんでいる人を、伊佐山さんの運動で知るようになり、これは大変な問題だと初めて理解するようになりました。それが90年代の終わり頃でしょうか。

 

タバコは嗜好品、数か吸わないかは、個人の自由とほとんどの人が思っていた頃でした。しかし、WHOの調査ではタバコは依存症があり、個人の自由な意思で選択できない性質もかなりの程度あきらかになってきていました。

 

アルコール依存症の方も結構いますね。私も毎日飲みますが、日本酒なら一合、ビールなら缶ビール一杯なので、百薬の長ということで許容範囲と医師からお墨付きをいただいています(おそらく?)。

 

しかし、アルコール依存症やタバコ依存症は、そういう症状が認定される状態であれば、それから脱するのは自由意志では容易でないというか、無理に近いと言って良いのではないかと思います。家族も本人もあきらめていることが多いのではと思うのです。

 

そういう状況で、この記事は朗報かとつい取りあげることにしました。

<たばこがやめられないのは意志が弱いのではなく、ニコチンの依存症だからだ。>そうですね。

 

禁煙治療に保険適用が広がっているのですね。

<公的保険で禁煙治療を受けられるのは(1)禁煙を希望し、ニコチン依存症の診断テストで5点以上(表参照)(2)1日平均の喫煙本数と喫煙年数をかけた数が200以上--の要件を満たす人だ。2016年からは、35歳未満の人は(2)の条件が外され、喫煙年数の短い若い人も保険で治療できるようになった。>

 

薬による治療が効果的とのことで、それも多様なものがあるそうです。

<薬を使わずにやめることは可能だが、最近の報告では、薬による治療は自力より成功率が3~4倍高くなるとされる。たばこをやめると、ニコチン切れの離脱症状で吸いたい気持ちが高まる。この症状を和らげるのに、皮膚からニコチンを補充する貼り薬(パッチ)や喫煙による満足感を感じにくくする飲み薬がある。飲み薬は開始から1~2週間は吐き気を伴うことが多く、食後の服用を徹底することが大切だという。服用後に意識障害が起こった例もあり、仕事で車などの運転をする人は使えない。>

 

もう一つは、精神的なサポートであり、段階的なプロセスに応じた対応でしょうか。

<阿部医師は「吸いたい気持ちが出てくるのは当たり前。気をそらす対処法をあらかじめ考えておき、自信を持って取り組んで。1本吸ってしまっても終わりでなく、また禁煙を始めたらいい」とアドバイスする。>

 

禁煙外来が意外に多いのですが、治療を継続できていない、それが禁煙を成し遂げられない要因のようです。

<受診回数が多いほど禁煙成功率は高かったが、5回すべて受診した人は全体の30%に過ぎず、7割が途中で脱落していた。理由はさまざまだが、同省の過去の調査では、途中で喫煙し受診しにくくなったり、仕事で受診の継続が難しかったりする人もいた。>

 

その対応策として、アプリを利用するという事業が始まったようです。その内容は

<ベンチャー企業「キュア・アップ」(東京都)は昨年10月から、スマートフォンの「禁煙治療アプリ」の効果を調べる治験を始めた。禁煙治療では、次の受診日まで2~4週間の間隔がある。この空白期間にも、患者の状況に応じた指導やアドバイスを定期的に届けて、禁煙意欲を高めようという試みだ。約30の医療機関の禁煙外来を訪れた計580人を、通常の治療だけの組とアプリを併用する組に分けて禁煙の継続率を比べる。ソフトウエアとしての保険適用を目指している。>

 

この概要では中身がぴんときませんが、最近のアプリの有用性から、今後さらに多様な形態が増えるのではと期待したいです。

 

近くに禁煙外来がない場合などでは遠隔診療という手法が活用されているようです。

<通院の負担を減らすため、健康保険組合と提携しオンラインの遠隔診療で禁煙治療を提供する企業もある。>

 

禁煙指導プログラムもあるようですね。

<日本禁煙推進医師歯科医師連盟と同協会は今年、禁煙指導者へのトレーニング事業を強化する。>

 

最後に<ニコチン依存症のテスト>が掲載されていて、このテストで「はい」は1点、「いいえ」は0点とし、5点以上を診断とのこと。興味のある方はテストに挑戦してみてはどうでしょう。

 

私の友人・先輩などは、おそらく、死の床まで趣味として吸い続けるのでしょうか。あるいは体調悪化すれば当然吸う元気もなくなるでしょうけど。ま、私も彼らといるときは、あまり気にならないので、仕方がありませんが・・・


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