180630 悪徳商法への対応 <NHK 助けて!きわめびと>で懐かしい人を見ながら
TVや新聞などでは昔の仲間が時々登場していて、普段は関心を惹かない内容でもつい見たり読んだりすることがあります。元気に頑張っているなとか、当時は楽しかったなとか、ちょっとした思い出を振り返ることもあります。
本を読みながら少しニュースを見ようかとチャンネルを変えていたところ、懐かしい人が画面に映っていたため、ついしばらく見てしまいました。
この番組自体はじめて見ますが、タイトルがすごいですね。<助けて!きわめびと>ですか。
続いて
<もう泣き寝入りしない親の買い物トラブルを妨げ!
きわめびと村千鶴子さんのワンポイシ卜
正しい知識を身につけて、買い物トラブルから身を守ろう!>
となかなかテンポがいいですね。さて村さんは30年以上前、定期的に集まって議論したり、会食したりしていた仲間の一人です。当時は彼女が一番若かったような記憶です。気持ちもとても若々しく、明るい人でした。ただ、こういった消費者問題ではなく(当時も若い弁護士はたいてい手がけていましたが)、医療過誤問題でした。
医療過誤では私は別の女性弁護士とよく一緒にやっていましたが、村さんとは結局、一度もやったことがなく話仲間でしたが、当時からなにか目立つ人でしたね。
消費者問題を結構やられていて、たしか大学の教授としてしばらく教えていたこともあったように思いますね。実務でも相当場数を踏んできたのでしょうね。だから「きわめびと」といった恐れ多いような名称で呼ばれているのでしょうか。
番組では、ある悪徳商法の事例をドラマとして紹介して、村さんがその被害に遭った方の対応を見て、適切なアドバイスをするという流れでした。
途中から見たのですが、どうやら2人の青年が無料で布団を回収する?といった申し出を家人にして、回収作業中(後?)に家人に貴重品を見せてもらいたいと申し出て、家人が断ると、布団の回収をしないとか、あの手この手を使って、結局見せてしまい、高価なネックレスでしたか、これを適当に根付けして回収費用分と相殺するといった手口でした。
ま、この手の無料訪問サービスをうたった悪徳商法は昔から次々と新種が生まれていますので、無料と聞いただけでお断りするのが常套手段なのですが、相手も表向きは優しく繕っても心の中では必死ですから、なかなかそうもいかないのでしょうね。
さて村さんのアドバイスは<「契約しまぜん、帰ってください」>を一番に上げています。
<「断っている人に勧銃を続けた場合、行政処分の対象になる」と特定商取引法で規定されています。さらに「帰ってください」と何度も伝えているのに居座り続けると「不退去罪」という罪に問われます。>とのこと。
たしかに法的にはそうなんですが、一人住まいのお年寄りだと、なかなか言えないかもしれませんね。法律違反とか、犯罪とか言われても、冷静に考えることができたり、心底法律解釈を理解していれば、対応できるかもしれませんが、実際はなかなかできない人が多いのではと思うのです。
私が30年以上前結構消費者問題をやっていたときも、そういう方が多かったように思います。そのときに比べればクーリングオフ制度を含む消費者契約法などが充実して消費者保護制度が広がってきましたが、相手はその上をいっている感じでしょうか。
次の手法として、村さんは<困ったときは、電話番号「いやや(=188)」にかけて相談>としています。これはいいですね。「いやや」は覚えやすいです。私も初めて知りました。無料相談などで消費生活センターなどに連絡することを伝えるのですが、私自身、連絡先を手控えていないので、ネットで調べる余裕がないときは、ネットや104で調べてねとお願いします。
ただこの188はすぐに電話相談に対応してくれるわけではなく、身近な相談窓口を案内してくれるだけのようですから、そうだとすると、悪徳商法の相手方と交渉中だと、そんな相手を待たして電話する余裕がある人なら、おそらくこんな商法にひっかかることはないでしょうね。最低でも、普段から最寄りの相談窓口の連絡先くらいは控えておくことか、携帯電話に入力しておくことでしょうね。
3番目は<クーリング・オフを活用しよう!>ということです。それが今回の眼目だったかもしれません。この名称自体は割合よく知られていますが、その制度の仕組み、どんどん進化している改正内容となると、その詳細をフォローしていないと実際はわかっていないことがあります。私自身も、たまに相談があるので、そのときは調べますが、すぐに忘れてしまい、取引内容に応じてチェックする必要があります。
クリーニングオフの期間についても、契約書記載が適切な表示がされていないと期間制限の適用を受けないなど、細かなチェックが必要となるようですね。
さて今回の番組の話だと、基礎的な情報提供ということで、あえて村さんが話さなくてもよかったかもしれませんね。彼女はより先進分野を研究しているのではないでしょうか。でも<きわめびと>の話だと、同じ内容でも効き目が違うかもしれません。
ところで、私は消費者問題から離れてすでに四半世紀以上経過していますので、最近の実情はよくわかっていません。それでも消費者目線でいつも見ています。そのような視点からは、難しい話はそれはそれでいいのですが、現実的な対応策としては、「無料」のサービスはどのような内容であっても、すべてお断りを徹底することではないでしょうか。むろん、災害時のボランティアは大いに歓迎ですが。
そして万が一、そういった相手を玄関先で追い払うことができないときは、相手の前に、携帯でもスマホでも、どっちでもいいのですが、ボイスレコーダーをクリックして、録音することですね。取り出しただけで、相手はしゃべらなくなると思います。オフレコはここでは通用させません。そういったことが苦手なら隠し撮りでもいいでしょうけど。むろんどんなレコーダーでもいいので、ICやカセットテープもOKですね。
さらに言えば、録画するともっといですね。顔もわかるし、行動全部がわかりますね。
そんなことできないという人がだいたい被害に遭っていると思いますが、最近、スマホが手軽になってきたので、気持ちを改め、なにかあれば録画、あるいは録音することを、ふだんから予行演習?くらいの気持ちでやっていれば、その場ですっと使えると思います。
法律の話はその後でもいいかもしれません。
村さんの快活でお元気そうな姿を見て、私も少し明るく頑張らないと、と思う次第です。
今日はこんなところでおしまい。また明日。