「わての知り合いがな 66の誕生日やねん。
その66で思いついたんが アメリカのハイウェイ ルート66や、
歌で有名やろ。シカゴからロスのサンタモニカまで3700キロくらいか
日本でいうたら北から南までより よっぽど長いねん。
いまはもうその名はないかもしれんけど 道はあるやろ。
若い時な そこをバイクで走りたいと思たことあったけど
叶わんかった。」
「それを絵にしたんか。ルート66いうたら キングコールや。レイ・チャールス、マンハッタントランスファー、
ダイアナ・クラールもええ。
66いうたら人生 たそがれ時や。もうじいさんや
身も心も疲れてるやろ 自覚せんとな。」
「そやな もう枯れようとしてんのにジタバタしてもはじまらん
諦めることも覚えたやろ。
オータムリーブスや枯葉や。マイルスでも聴いて
哀しみを トシを噛みしめなな。」
「サムシングエルスなんて もうないんやと
思うところからはじまるんや。
昔 キャサリン・ヘップバーンの 黄昏 たそがれ っちゅう映画あったな。」
「じいさんを見てた立場から 本人になってしもた 笑てる場合やないな。
話は変わるけどな きのう12月8日、ジョン・レノンの命日や
も37年やで早いな。それから今までよう生きてきたな。」
「おまえはえらい 生きてるだけでえらい。」
「この Tシャツ やるわ。」