松尾清晴オートバイ夢ひとり旅・世界走行中・5年10ヶ月・102ヶ国(訪問111カ国)・28万km走破・総集編

2000年10月~2008年11月まで5年10ヶ月・102カ国(訪問111カ国)1500ccで28万km走破

第7次・オートバイひとり旅・アラビア半島・フェリーでイランへ・・そしてアルメニアに入国②・5月17日

2014年05月23日 | 赤道直下と陸路国境148か所


2014年5月17日土曜     はれ朝12℃    はれ12時30℃
久しぶりにのびのびと呑めたアルコール・・朝がたまで起きなかった。きのうから朝方グー
っと寒さを感じたので・・冬用のジャンバーを出して・・ズボン下もはいて、手袋も冬用
に替えた、寒さ対策は万全だ。

6時半に宿屋を出る。エンジンがかかりにくくなっている・・やっぱり寒いせいだろう、
空は青空・・空気は冷たい。これから先の街のイメージは山間地帯の中に町が点在して・・
首都エレバンまで続くのだろうか・・。

国境でオートバイで走るかと聞かれた時・・そんなに道が悪いのかと一瞬「ドキー」とした。
指をぐるぐるまわしてらせん状にあげた宿屋の兄ちゃんが話していたようにだんだんと高度
があがっていく。

ただ、ダートの道が続いていたらどうしようか国境を出たときから不安だったがそれはなさ
そうで気持ちの不安はなくなった。思ってもいない坂道が続いてカーブが続く・・緊張して
走る。

向こうの山に雪山が出てきた・・。素晴らしい景色だけど・・止まって写真をとる余裕がな
い・・アスファルトではあるがふせこけたガタガタが続いている。

カーブが多くガタガタのため40キロのスピード・・二回目の峠でやっと休憩する気持ちに
なった。ゆうべの宿屋の残りを詰め込んできた。



国境から首都エレバンまで400キロ5,6時間と地元の人は話すが・・わたしにはとても
とても走れない・・100キロを3時間かかっている山岳道路。

普通は200キロ前後で給油だが80キロで早めにベンジンを入れておいてよかった・・途
中100キロほどスタンドなど出てこない山間地帯なのだった。

ガス欠にもなったらどうなるか・・考えたくもない。中間の街アリゴについた。給油してエ
レバンまでの220キロ・・3,4時間とスタンドの人は話す。

この街からグィ一と上がった山岳道路・・これまでと違った、素晴らしい景色が目の前に出
てきた・・。

思わず「これはすごい」と叫びたくなる光景だ。この素晴らしい景色は70キロほど続いた。
あぁこのあたりにテント泊すれば最高のロケーションなのになー、しかし食料の確保をして
いないし寒そうだしその勇気が出てこない。



ライダーが走ってきた・・手を上げてストップするように・・Uターンしてきたライダーは
女性だった。ベルギー出身・・これからイランまで走って・・。

そのあとはバイクを手放してバックパーカーで旅をすると話していた。エレバンにつく前に
ロケーションにいい場所がある・・そこでキャンプしてきたからあなたもキャンプしたらど
うですかとアドバイを受けた。

ありがとう。しかしイランからここまで地図帳から「町の名前」を手書きで写して走ってきた
ので細かいことはわからない。都市の名前だけを頼りに走ってきたのである。

づーっと続いた素晴らしい・・ほんとうに素晴らしい景色、チベットやパキスタン山岳道路
以来の景色だ。いま13時を過ぎたころ・・首都エレバンまで残り120キロぐらいだろう
か・・すぐそこだが・・

これから先どんな道になっているのか、わらないので無理をせず・・ホテルに泊ろう・・高
原からどんどんと急に降りる道・・聴いていたホテルの手前にもホテルがあった、きのうと
同じ・・7000・・2800円ぐらいか・・・。

こぎれいで森の中・・水は森の中からホースで引いているようだ・・時間は早いが、泊まる
ことにした。




さっそく屋外のテーブルで焼きたてのケバフ・・骨付きステーキ・・もちろんビールはアル
メニアビール・・いただきまーす。

穴を掘った特別の地下釜で焼くケバフの味がいい・・・うまい。結構入れ替わり立ち替わり
家族連れでのお客さんが来ているのは人気のお店なのだろうか。

4時前についてすぐに晩御飯を喰った・・パソコンのワードで日記の書き込みを続けていた
ら・・腹が減ってきた、アルメニアのビール、小瓶2本買って腹の足しにしよう・・

すぐに呑んでしまって2本追加した。地ビールだけになかなか味わいのあるビール・・つい
でにうまかったケバフも焼いてもらうように注文。

さてさて・・首都エレバンの街はどうなっているのだろうか・・そこまでの道のりはどうな
っているのか不安でもある。

第7次・オートバイひとり旅・アラビア半島・フェリーでイランへ・・そしてアルメニアに入国・5月16日

2014年05月23日 | 赤道直下と陸路国境148か所


アルメニアに入国
2014年5月16日金曜
ゆうべからアルメニアに向かう道のことでレセプションにしつっこく聞いた。ホテルのすぐ目の
前の交差点を右に走って・・確認していたが朝になってどうも不安があった。

交差点でドライバーに聞くが・・「NO-」・・言葉がわからないので敬遠される。ホテルのス
タッフに再確認「OK」7時10分出発。

二度目スタンドのに給油していた人に聞くと・・「俺のあとについてこい」と・・本線に乗る
ことが出来た。

250キロぐらい入った走ったロータリー標識に「boder」がちらっと見えた・・行きすぎて2,
3台止まっている車の人に「アルメニア」を聞くが・・通じないようだ・・近くなのに知らない
のかな。



ロータリーをグルーっとひと回りしたところに停めるとタクシーが止まった。「アルメニア」
はどっち・・お客が「こっちだ」来た方向から右に指をさす。

タクシー運転手は仲間に聞き直しこの道をまっすぐに走れ。走った・・走ったまだかまだか・・
狭い道になってきて・・ほんとうにこの道で大丈夫かいな・・ボーダーらしき門が見えてきた・
・「ボーダー」か・・ちがうらしい。

まだ先にある60キロだ・・両サイド高い山に挟まれた道になる・・川には赤黒い水が流れてる。
雪山が両サイドに出てきた・・ボーダーかな・・ちょっと広々とした空間。通り過ぎて走ってい
ると・・右上から走ってくる車・・左にも車が走っている。

交差点で待って車の人に「アルメニア」はどっち・・「あっち」だ・・「ソーリ・・そこまで連
れて行ってくれ」2,3台家族と思われるグループの一人が国境の入り口まで引っ張ってくれた
・・「なーんだ」「この広場だったのか」さっき通り過ぎた所だった。


ありがとうございました。イランの出国手続き・・今11時。カスタムでは荷物を開かられて再
び荷づくりが大変だったが・・ウィスキーボトルを見つけられなくてよかった。

12時ちょうどに手続き終わり・・橋を渡って・・ここが「アルメニア」国境なのか、わからな
いように走りながら写真をとる。



手続きは「ビザ」発給から・・イランではネットが使えなくなっていたのだ・・。アルメニアの
「ビザ」はオマーンのマリヤムさんから国境でとれると情報を得ていたので助かった。

ビザ代10ドル・・・カスタムへ・・人間のレントゲン?・・すべて終わりかと思いきや・・オ
ートバイのレントゲンは初めてだ・・。

これで終わりだ・・ゲートに入ろうとしたとたん・・ガッガっーオートバイの腹が使えて・・ま
たもやスタンドがうしろにずれてしまい止まることができるが下りられない。

腹いせに、突飛があって「下りられないのだ」・・手伝ってもらい最後の関門でオートバイを壁
に横づけ手続きを終えたのが13時を過ぎている。約2時間出国入国にかかった。




溶接屋は10キロ先にあると聞き出していたのでとりあえず走ってみる。走り始めてアルメニア・
首都エレバンの標識は左方向になっている。

教えてくれたその角に溶接屋があった。この溶接屋では出来ない2キロ先にいってくれと・・。
イヤーまいったな・・いったいどうするんだ・・きょうは近くのホテルに止まることになるが一
体ホテルがあるのかどうかさえ分からない。

最悪の場合はテント泊だな。もう心配と不安が入り混じりのどが乾く・地元の人たちは平気な顔
である。1キロちょっと走ったところに個人でやっている自動車修理屋さんがあった・・スタン
ドのこと地面に書いて説明する。

スタンドを確認して・・土台が裂けているのを見つけオートバイを横倒しにして溶接が始まった。
この溶接は初めて見る。多少まだ立ちすぎる感じが残るが場所を選べば止まられるようになった
・・どうしたものかと不安があったがどうにか走れるようになった。

溶接屋さんありがとうございました。お札をならべたら10000アルメニア=1250円・・
これでいいと受け取ってもらった。

近くに「ホテル」がありますか・・5キロ先にある・・地面に書いて教えてもらった。きょうは
これで終わりにしよう・・疲れたし・アルコール解禁の国に来たのだ呑もう。

本線から左に入ったところに「B&B」日本の民宿だろうか・・泊まることにした。でかい一抱え
もあるビンが並んでいる・・これがワインなのか。

シャワーを浴びてさっそく4時からのみ始める・・アルメニアビール、ワイン。気がねすること
なく今からおおっぴらに呑める。なんだか開放感を感じるいっしゅんだ。

約3カ月禁酒の国で過ごしてきたのだ・・もっとも一日も切らしたことはなかったが・・それで
もやっぱり気がねして飲んでいた。

きょうから・・呑める・・忘れかけていたビールの味、そして、でっかい樽ビンからワインをつ
いでもらっていただきまーす、「う・・おぉー」。