未来への便り アドバンス

学校職員を定年前に辞めました。そして株式会社を設立しました。AIを学びながらブログの記事をアップします。

「ネグレクト(育児放棄)」はどうして起こるの?

2011年08月10日 18時18分24秒 |      +事件・事故
またわが子を餓死させてしまうという痛ましい事件が千葉県柏市で起きてしまいました。被害者は2歳10ヶ月の男児です。
父親は無職の39歳。母親はアルバイトの27歳。その後の調べで腸の中から吸水性の物質が見つかったといいます。紙やプラスチック片も見つかっており、腸をふさいでいたそうです。

このことを聞いていたたまれなくなってしまいました。

親の資格がないといって責めることは簡単ですが、この手の事件があまりに多発していることを考えると、私たちの社会の問題、日本という国の問題として受けとめて、原因をさぐる必要がありそうです。

ちょっともっていきようのない憤りをブログに書いてみて、解決を探っていこうと思います。

根底に貧困、経済格差があると言われていることは知っていますが、その問題と切り離されて教育の問題が語られていることに大きな疑問を抱くようになりました。

学力の低下とか若者の就労意識の欠如とか意欲やコミュニケーション能力の欠如とかということを、よく口にしますが、若者のせいにするばかりで、その根本の問題に立ち返って考える国の責任者(この場合政治家や官僚ということになるのでしょうが)がいないということに行きつきます。

あまりに縦割りになった機構の中で、たとえそうした根本の問題に気がついていたとしても、横断的に問題解決のプロジェクトを組めないでいるわけです。

実は日本の教育の問題として指摘されている「問題解決能力の欠如」は今の世代の若者の話ではなく、国の中枢にいる政治家・お役人の問題なのです。

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この本は今回の事件と同じような事件を扱ったルポです。2000年12月10日、愛知県名古屋市近郊のベッドタウンで、三歳になったばかりの女の子が段ボールの中に入れられたまま、ほとんど食事も与えられずにミイラのような状態で亡くなったという事件です。両親はともに21歳の夫婦でした。第十一回小学館ノンフィクション大賞を受賞しています。長い時間をかけて丹念に取材したルポルタージュから見えてくることがあります。

そこから見えてくるものは、特異な事件ではなく、私たちが作っている社会、日本という国全体の問題なのですが、問題が矮小化されてしまってこのことを根本的に考えようという動きがありません。

湯浅誠さんが「反貧困」の中で問うた問題もこのことです。セイフティネットがうんと小さくなった社会で、その網からこぼれる人たちがいる、貧困の問題は貧困に陥った人の問題ではなく社会全体の問題なのだというのが湯浅さんの主張です。これを、政治家はどれだけ理解しているのでしょうか。

なぜ、児童虐待やネグレクト(育児放棄)が起こるのか、少し徹底的に考えて議論を深めて見ませんか?

一見、虐待、ネグレクトの問題と若者の能力不足(学力や意欲、コミュニケーション力など就職の時に問題になっていること)の問題は関係がないように思いますが、根底でつながっています。

深く根を同じにした社会の問題であると私は思います。

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