「あなたへ」という
高倉健さん6年ぶりの主演映画を見ました。
普段は洋画しか見ないのですが、
久しぶりに日本映画を見てきました。
高倉健さんの映画は夫婦で好きで
ほとんど見ていますが、
80歳というご高齢ながら
その存在感は流石でした。
劇場も年配のご夫婦方が
多かったように思いました。
映画自体は亡き妻の
「故郷の海に散骨をしてほしい」という
遺言の絵手紙を頼りに、
富山から長崎までを旅する
ロードムービーです。
旅先での見知らぬ人たちとの出会いや
心の触れ合い。
亡き妻との回想シーン。
それらが絡み合いながら粛々と流れてゆく・・
そんな感じでしょうか。。
大事件が起こるわけでもなく、
感動してハンカチを握りしめる場面が、
頻繁に登場するわけでもありません。
目的地の平戸…
妻の故郷の郵便局で受け取った
妻からのもう一枚の絵手紙には
「さようなら」の文字だけがありました。
その「さようなら」が意味するものは何なのか?・・・
はたしてスクリーンの中に、その答えがあったのか?
それは、この映画を見た人たち、
それぞれの心の中に委ねられた気がします。
映画の内容は原作をかなりカットして
制作されているようで、
見終わった後に、温かい気持ちは残りましたが、
この映画の訴えかけているものが何なのか?
いまひとつ理解できないものもありました。
普通の人の一生って
誰もが波乱万丈なわけでもなく、
ドラマのように、
特別にドラマチックなエンディングが
あるわけではありません。
でも人はそれぞれに、
他人にはわからないような悩みを
秘かに抱えたり背負ったりして
生きているのでしょうね…
見終わった後、
そんな思いを抱きながら席を立ちました。
今となっては遺作となってしまいましたが、
これは永遠の映画俳優、
高倉健を見に行く為の
映画なのかもしれませんね。
(2020年3月.追記)
富山県氷見市の島尾海岸では
ロケも行われたようですね。
海の向こうに見える立山連邦…
本当に美しいです。
憧れのこの景色…
スクリーンで見れただけでも幸せでした。
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