ボナさんの北海道の釣り三昧II(休養中)

投げ釣り主体に北海道の沿岸に出かけます。夏にはフナや鯉釣りも。

小さくなった出刃包丁

2013-01-28 12:03:19 | 釣り
Aさん、Bさんと庶野で釣りをした時、雨が一晩中降り続いた。漁協の建物の軒先を借りて雨宿りしながら時々竿先を揺らすコマイやアカハラと遊んでいた。ドンコが好きなBさんの為に釣ったドンコを雨水が溜まったサケの仕分け舞台に置いていた私は、ふと横を見ると小さな出刃包丁でAさんが器用にコマイを捌くのが、眼に入った。

釣り会の審査用には、長さも重量もあるアカハラを出すので、小ぶりのコマイは頭と腹をだして一夜干しにするんだとAさんは、かねて用意のジッパー付きビニール袋を出した。「俺も女房もコマイが好物なんだ」と、ビニール袋に入れたコマイを大事そうにアイスノン入りクーラーに入れていた。

医釣会は、危険防止の為に単独で降りることはできない原則なので、何度か一緒に釣りバスを降りたことが有った。忘れ物が多く、寝ている方が釣りをしている時より多いような日頃の飲ん平ぶりからは、想像できないような丁寧な魚の捌き方で、後始末もきれいだった。

先日の幹事会で昨年の始竿会に出なかったのは、四十九日だったから、とAさんの口から出た。「誰の?」「女房が20年ほど続く難病で大学病院に入院したり通院していたのが肺炎であっけなく・・・」という。「あの出刃包丁は研ぎこんだものだ、いつも炊事をしてたんだ」に「水仕事は病気に悪いから、ず~と俺が料理をしていた」。釣りバスに乗ると気が緩んで酒を飲み、時に淋しい顔をみせるのも納得がいった。