満艦飾

台風と変異した低気圧が例年の軌道からずれたルートを通るようになっております。多分、地球温暖化の影響で大陸の寒気が緩んでいるせいでしょう。熱帯性にしろ温帯性にしろ、跳ね返し、オホーツクのかなたに追いやっていたのが、速度を速めないで停滞しています。

いつもは、本道にこんなに深く食い込まなかった低気圧が本道全体を襲っております。地上での後遺症は、年を追うごとに大きくなっています。海底でも、サケの定置網が受難するように、海藻類は根こそぎ、被害にあっているでしょう。磯のゴミになって漂い、島状に集まっているでしょう。今週は、大変だと思います。

１週後でも、流れ藻や磯のゴミ化した海藻の切れ端は、投げ釣りには、難儀なことになるでしょう。道糸を巻く度ごとに、綱引き合戦になるでしょう。潮込みと一緒に、どれほどの磯ゴミが押し寄せるでしょうか、少ないのを願っております。磯ゴミの集まらないところには、皮肉なもので魚はいません。磯ゴミに隠れてカジカが入っているかもしれません。

しかし、そのような台風の後遺症が予見されるとしても、釣り大会は実行されます。その環境でも、参加者は同じ条件で技を競い、釣る人は釣って審査に出すでしょう。重い荷物と戦う為には、振出し竿より並み継ぎ竿が有利でしょう。きらびやかな仕掛けよりもシンプルな仕掛けになるでしょう。道糸も切ってもより安価なナイロンになるでしょう。竿数は欲張らないで捌き切れる２本にします。竿を寝せるのは、禁忌です。すぐに流れ藻やちぎれ昆布などの磯ゴミでまるで満艦飾に変わるでしょう。