7月で84歳になった母は、
11年前に頭の出来た良性腫瘍を切除手術
腫瘍は切除出来たものの、
右半身の麻痺が残り、車いすの生活となった。
家から5分の所の特養に静かに暮らしている、
そんな母の日課は趣味のジグソーパズルを楽しみ、
朝8時~9時、「おはよう」と
元気に、枕元の携帯から掛かる、
そして夜9時近くには「お休み」と
1日の報告がある、それ以外にも、
持ってきてほしいものや
気が付いた事の電話が毎日かかる、
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マレーシアから帰ってきたら
「寂しかったわ」など2~3日は
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私が出られない時等は、
出るまで掛けてくる、
「お母さん電話に出ないけれど、何かあった?」、
出ないと娘の所にも掛けてくる、
母には言えないが、少しうざいと思う事もある。
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そんな母からパタリと電話がかからなくなった。
もちろんその間、何回か施設を訪ねた、
母の係のヘルパーさんに
何か変わった事がないか聞いてみるが、
特に変わりなく、1週間近くなる、
会話は変わらない、
「なぜ電話してこないの?」そう言えば
簡単な事だが、何か解放感を感じていて、
そっとしている、
身体がこんなだから、頭だけはしっかりしていたい、
そんな母の気持ちと裏腹に、
母の身体の中は
少しずつ変化しているのかもしれない。
娘から心配して電話が掛かってきた、
「どうだった?何故か聞いたみた?」
「普段と変わらないの、でも聞かなかった
何だかね・・・」
「うん!わかる気がする」
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