12月8日もしくはこの日曜日、私の乏しい語学力によると、南アフリカでは故ネルソンマンデラ氏を称える日になるそうだ。
日本にとっては12月8日はどういう日だろうか?
「ニイタカヤマノボレ1208」の暗号電文(解読されていた?)で始まった真珠湾攻撃の日だ。
真珠湾攻撃と言っても最近は「何それ?」と言われるので、あえて「第二次世界大戦参戦の日」と言いましょう。
それをどうこう言いたいわけではありません。
もう十分に時間が経ったので言っても良いと思います、といいより言いたい。
戦艦三笠は第二次世界大戦と何の関係もない。
日露戦争での勝利(本当は違うが)での驕りがなければ
対中、対米戦争を始める愚策はなかった
という「深読み」であれば別だが
戦艦三笠に対して
「このような愚かなことは二度と起きないことを祈ります」
「いいね(フェイスブック)」は
ないでしょう!
他人の批判をしているほど、人生に残された時間はありませんが
あまりにも酷い、そしてこれが今の若い日本人の声ではないかと思い
あえてブログに書きます。
そもそも戦艦三笠とは
日露戦争(1904-1905)当時に旧日本海軍の旗艦でした。
今は結婚式場として有名な東郷神社
そこに祭られている東郷平八郎元帥が指揮をとられた船です。
(それを分かってこの式場を選ばれているのだろうか?)
いくら活躍した船でも寿命があり、また当時の戦艦レベルについていけなくなり廃艦となります。
関東大震災(1923年9月1日:防災の日)による破損もあり
現役の戦艦としては役目を終え、記念艦として第二の人生を歩むことになります。
そこまではどこの国でもあることで
(戦後教育のおかげで日本には無くなってしまいましたが、国に貢献した艦艇等を保存するのは当たり前のことです。)
問題は(第二次世界大戦)戦争に負けた後の事です。
私自身が一つ一つ事実関係を確かめたわけではないので
ここでは紹介しませんが、戦後の日本人の「金のためなら何でもやる」様態度で
この栄光ある戦艦三笠はボロボロになっていきます。
それを救ってくれたのは日本ではなく敵国だったアメリカだったのです。
特にニミッツ提督の話は有名です。
古来、リチャード獅子王に塩や氷を送ったサラディン
上杉謙信が武田に塩を送った(これは嘘らいい笑)
争ったとはいえ、敵国に敬意を払える人が今どれだけいますか?
少なくとも、今の日本の戦後教育では難しいでしょう。
私が防衛医大生時代に姉妹校である防衛大学を訪問した際、三笠公園にも寄りました。
その時(約25年前)の有様は今でも昨日の事のように覚えていますが
涙が出てきました。保存状態は酷かった。
自国のそのような意味あるものに敬意を表していない国は、表面上はともかく、相手にされません。
今尚、歴史的艦船の保存に国家予算はないと聞く。
増税するのに…
美談のように報道されているが
現役の米兵が戦艦三笠の掃除、塗りなおしをしてくれた。
これは感謝すべきことではあるが、同時に恥ずべきことだ。
その申し出に感謝しつつも、丁重に御断りすることが独立国家のあるべき姿ではないか?
日韓、日中関係等悪化しているが
原因は日本にもあると私は考える。
米国の属国と言われても仕方がない。
いくら同盟国とはいえ、こんな大切な物を他国に委ねるのか?
儲かればよいというのであれば今のままでよいだろう。
しかしながら、それでは本当の敬意は得られない。
秘密保護法が成立するようだが
一庶民の私からすると、何か勘違いした法案が通るのもこの戦艦三笠の一連の出来事から考えれば不思議はない。
言いたいことは山ほどあるが
私の主張は日本では非非非非非非非非非主流派です。
(左ではありません。)
戦後教育が間違えているとは言いません。
でも「他者(敵)への尊敬」という
人間としての大切なことを教えるのを欠いてしまったのは否めません。
戦後、そのように育った教師、親そしてそれらに影響を受けた子(私のような年代以降)
を考慮すると、世界で尊敬される国になるには100年かかりそうです。
戦艦三笠をみて、「このようなことが二度と起きないことを祈ります」
と言うような短絡的な考えが起きないことを12月8日に祈ります。
p.S. 決して個人に対する批判ではありません。
そういう(敬意を欠いた)人々が今後の日本をリードしていく現象に驚いただけです。
深読みしていたならば大正解だし、個人の感じたことを否定するつもりは全くありません。
画像はwikipediaのものです。