こういうマニアックなタイトルで記事を書くと、閲覧数が延びないのは毎度の事。
それでもこれはかなり有用だと思う。
「リチウムバッテリーを購入したいが金欠病で走行充電器まで買えない。」
今回はそんな人のための快適化。
ちなみにここで言っている事が分かる人はかなり知識がある人だと思う。
最近の車は昔に比べるとバッテリーの電圧が低い。
バッテリーの電圧が低いというのは適切ではないが、オルタネーターの充電電圧が低い。
鉛のメインバッテリーは充電できても、サブのリチウムを充電するのにはとても追いつかない。
今回は走行充電器無しでオルタネーターの電圧を上げてサブを充電しやすくする。
上げ過ぎるとメインバッテリーが過充電になるのでそこはご注意。
理屈としては、
バッテリーからICレギュレーターに流れる電圧を今より0.3~0.6Vくらい下げてやる。
そうすればICレギュレーターはオルタネーターの発電量を上げる。
それでは具体的にどうするかというと、
回路中にダイオードを1~2本いれるだけ。
実験なのでヒューズと一般的な整流用のダイオード3本を付けている。
これをバッテリーからオルタネーターのICレギュレーターに行っている配線の途中に入れる。
下の図でいうとS端子につながっている赤い線の途中に入れる。
カムロードの場合、バッテリーとICレギュレーターの間にヒューズが入っている。
そのヒューズを抜いて、代わりに作った上のものを差し込むのが一番簡単。
まずはノーマルな状態。
エンジンが充分に温まった状態でメインバッテリーからサブバッテリーに行く回路を閉じる。
満充電で400Ahの LiFePO4 バッテリーに6.6A入っている。
このときのメインバッテリーの端子電圧は13.6Vだった。
サブバッテリーも 9割弱充電されているので、走行充電器なしではこんなもの。
これじゃあサブの充電としてはしょぼこいね。
そして先ほどのダイオードが3つの内2つ直列につながった状態にすると・・・
サブバッテリーの充電電流はどんと上がって 46.2A になる。
オルタネーターからメインバッテリーに流れる電圧は、メインバッテリー端子で 14.26V だった。
オルタネーターはいつもメインバッテリーの電圧を監視している。
バッテリーの電圧が低くなったようにダイオードでだまして、オルタネーターの発電量を上げる。
今回の実験ではダイオード3個つないでいるので、0.3~0.9V程度可変できる。
ICレギュレーターのS端子の電圧をコントロールするやり方は、
方法は異なるが、一部の海外の走行充電器などでも取り入れられている。
走行充電器を取付けたが、思うように充電できない場合も試してみる価値はある。
ただいくら頑張っても、オルタネーターの発電能力以上の電力は取れないよ。
次回は具体的なやり方についてもう少し詳しく説明しよう。
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