梅雨の真っただ中で雨が多いが、今日から7月である。
夏はキャンピングカーでも最近はエアコンを使うのが当たり前になった。
数年前までこんなことはなかったが、これもリチウムバッテリーが普及したお陰だろう。
先日ブロ友さんから、リチウムバッテリーを200Ah積んでいるが、エアコンが使える時間が短い。
ポタ電を買おうか悩んでいるが、「夏だけでいいんだけど・・・。」
何かいい方法があったら教えてほしいと連絡があった。
こういう問合せはこれまで何度かあって、返答した内容を以下にご紹介。
最近は、リチウムバッテリーが安くなったのと、エアコンを使いたいという目的で大容量化が進んでいる。
エアコンが要らないシーズンはリチウムバッテリーの容量が200~300Ahあれば事足りる。
しかし、夏にエアコンを使おうとするとその倍程度はほしいと思うもの。
リチウムバッテリーを増設したいが、そんな場所もないと思いがちだが、ちょっと考えてみる。
これはうちのジルでのバッテリー配置。
バッテリー庫は既設のリチウムバッテリーで埋まっているだろうから、おススメは赤まるの場所に設置する。
エアコンを使用する夏の間だけリチウムバッテリーをつなげばいい。
セカンドシートとサードシートの間に設置すれば、大して邪魔にならずに200~460A程度が設置できる。
増設するバッテリーは既設のリチウムバッテリーと22SQ程度で並列に接続すればOK。
メーカーは、同じ製品の並列接続は出来ても、メーカーが違ったり、容量が違うものの接続はススメてはいない。
今回の方法は、あえてそれを無視して接続する。
但し、これはリン酸鉄リチウムバッテリーに限ってのことで、鉛バッテリーは循環電流が永遠に流れて劣化のスピードが速まる。
上の画像では、種類の違うLiFePO4を接続して使っている。
この状態で電力を消費すると3つのバッテリーから均等に電気は流れない。
一般的には容量の小さいバッテリーからたくさん電流が流れる。
しかし、電流の使用量が少なくなれば、大きい方のバッテリーから小さいほうに電流が流れて (循環電流) 電圧が揃う。
鉛バッテリーの場合は、これが延々と続くが、LiFePO4は電流移動は一度で治まる。
次にRENOGYとLiTimeなど、メーカーが違う物を並列接続する場合。
これを14.4Vで充電するとどちらも満充電される。
上の画像では自作の2組はどちらも400Ahで満充電後のバッテリー電圧は14.3V程度になる。
それにLiTimeの200Ahを接続しているが、LiTimeは13.8VくらいでBMSが遮断して充電をストップする。
満充電から放電すると、まずは400Ahの方から放電するが、電圧がLiTimeのバッテリー電圧まで下がると、両方から放電する。
バッテリーを並列接続する時には、接続するバッテリーの電圧を0.1Vくらいの範囲内に収めると電流移動が少ない。
バッテリースイッチを付けると便利だが、ヒューズは不要。
上の例では、バッテリーはまる5年くらい使ったものに新品のLiTimeの200Ahを並列に接続したもの。
これまでに色々なバッテリーを並列接続して状況を調べた。
エアコン対応でリン酸鉄リチウムバッテリーを増設する場合、まとめると以下のようになる。
メーカーが違っても大きな変化はない。(LiFePO4はどれもセルの電圧特性は同じ)
増設するバッテリーは既設と同じ容量のものの方が電流移動は少ない。
ある程度劣化したバッテリー(5年程度使ったもの)と一緒にしても大して問題はなさそう。
LiFePO4は循環電流が流れても劣化の度合いは小さい。
というのがこれまで色々試して得られた結果である。
ポタ電は便利だが、値段の割に内臓バッテリーの容量が小さくエアコンを動かすには容量不足。
大容量バッテリーは、並列接続するだけでエアコンの稼働時間が簡単に増えるぞ。