最近よく目にするようになったアンダーソンコネクター。
アンダーソンと言うのはこのコネクターを最初に商品化した会社の名前。
日本ではあまりなじみが少ないが欧米でかなり使われている。
バッテリーフォークリフトなどで充電用に使われているのを目にする。
アンダーソンコネクターの最大の特徴は、オス・メスの区別がない。
形が同じなので間違って逆に接続する心配がない。
大きな電流を安全に流すことができる。
アンダーソンコネクターの規格としては、形状によって少し違う。
一般的には最大電流が50A、120A、175A、350Aで耐圧はDC600Vとなっている。
コネクターピンは特殊な形状で、コネクター内部の板ばねが接点を押さえている。
ピンは銀メッキされていて、大電流を流しても焼けにくいものとなっている。
ちなみに銀は銅の2倍くらい電気を通しやすい。
電気を通しやすい順番は、銀、銅、金、アルミニウム、鉄の順。
金が一番電気を通すと思っている人が多いが、金が半導体に多用されるのは薄く延ばしやすいのと腐食に強いから。
コネクター内部のピンもオス・メスの違いはない。
ピン同士が板バネの力でこのように接続される。
銀接点の2点接触だということ。
接点がホコリなどで汚れると接触不良を起こすので、粉塵対策に専用のカバーがある。
コネクターピンの配線は、つなぐ銅線によっては圧着してもいいが線が細い場合はハンダ付けの方がいい。
太いハンダゴテでも溶けないので、小さなガストーチか、消えないライターで炙るのが簡単。
ピンをコネクターに強く差し込んで、板バネがカチッと言えばOK。
このときだけはプラスとマイナスがあるのと、ピンの向きがあるので注意。
画像では熱収縮チューブを被せているが、これは普通は不要である。
ピンを外す場合は、内部の板バネを小さなマイナスドライバーで押さえると外れる。
電気の取扱に慣れた人ほどうっかりプラスとマイナスの接続ミスを犯しやすいもの。
人間の操作ミスを防ぐフールプルーフの機能満載のコネクターは間違いがない。
50Aのコネクターを外すのは大して力は要らなが、350Aなどはかなり力も必要になる。
その為、コネクターに取付ける専用のハンドルもある。
コネクターのビス穴は、ハンドルを付けたり機器に取付けるためのもの。
このRENOGYの走行充電器についているのもアンダーソンコネクターである。
色も形状も違って、こちらは規格が75A仕様。
ささるからと言ってこんな使い方は出来ないのでご注意を。
アンダーソンコネクターは便利だが、使用に当たっては安全率をみよう。
コネクターの色や形状が違うものはつながないのが基本。
銀メッキが薄い粗悪品も多いのでご注意を。