命のカウントダウン(健康余命3605日)

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今日の発表内容

2023-06-15 23:21:02 | 新型コロナウィルス
本日、田原本青柿生涯学習センター会議室にて「坂根医院の発熱外来これまでの活動について」という発表をして来ました。
http://www.town.tawaramoto.nara.jp/aogaki/index.html
前回初めての発表の時は、3月までのまとめでしたので、昨日までの数にアップデートして発表しました。
下のグラフは、発熱外来への来院者数(棒グラフの薄い色)と、新型コロナ陽性者数(棒グラフの濃い色)、そして折れ線グラフが(陽性率、陽生率×10)です
発熱外来への来院者数が多い時は陽性率も上がるというのが一目瞭然なのですよね。受診者数と陽性率の間には、下表の様に強い相関関係が見られます。

しかし、先ほどのグラフを見ると、今年の5月、6月、来院者が少ないのに陽性率が上がっています。これは、以前には見られなかった現象です。

どうしてそうなったのか考えてみました。
新型コロナ感染症は、今年の5月8日から5類に変更になりましたよね。

発熱外来は無くなり、2023年5月8日以降『外来対応医療機関』に名を変えたのですが、名前が変わっただけではありません。新型コロナが2類相当から5類に変化したため、患者さん負担が増加しました。3割負担の方でPCR検査をした患者さんだと、以前は3千円弱であった患者負担額が、5月8日以降5千円程度にアップしています。

5月以降、来院者数は増えないのに陽性率は上昇しているのは、自己負担額が上昇したことが一番の原因だと私は思っています。その他の原因として、新型コロナ感染症の重症化率が下がっていることも上げられると思います。

5月7日以前なら、怪しいなと思われたら来院される方が多かったです。でも、最近では、怪しいなと思っても症状が軽ければ来院されない方が増えています。怪しいと思われる方で来院されても「検査は要らないから症状を取る薬だけください。」と言われる方も増えました。そんな風に全体の雰囲気が変わった来たため、来院者は少ないのに陽性率は増えているのでしょう。

 陽性だけれど検査を受けない方は確実に増えています。しかし、それでも良いと私は思っています。ご自身が重症化することなく、重症化しそうな人にもうつさないようには心がけて欲しいです。それだけ肝に銘じていただいたら、検査など受けなくても良いでしょう。検査で陽性と言われても、治るのが早くなるわけではないですから。広い心でウィズコロナです。出来るだけ通常の生活を継続していきましょう。ただ、重症化しやすい方、症状が重い方は積極的に受診していただいて、3種ある抗コロナ薬いずれかの投与を受けられることをお勧めします。速やかに投与すれば、明らかな効果が得られることが多いです。高齢、肺や心臓に関する持病がある方、喫煙中の方、男性、肥満 これらの方は特にアブナイ!!

第9波が迫っているという意見もありますが、それがどうした、ある程度の感染増加は、将来の感染爆発を防ぐ意味もあるのだ位に鷹揚に構えましょう。

以下は蛇足です。



今日この頃の新型コロナのお話

2023-06-14 00:09:20 | 新型コロナウィルス
2023年6月13日、奈良県中部の無床診療所 医療法人坂根医院の新型コロナ新規陽性者は4名でした。そしてそのうちの3名に抗コロナ経口薬を処方しました。
残りの1名の方はカロナール(アセトアミノフェン:解熱鎮痛剤)だけを処方しました。
抗コロナ経口薬を処方した3名の方のうち2名は高血圧などの「重症化因子」をお持ちの方で、1名の方は重症化因子の無い方でした。「重症化因子」をお持ちの2名のうち、腎機能障害が無く、服用しておられる薬の内容が把握でき、チェック出来た方にはパキロビッドパックを、薬を服用しているが内容が分からないと言われた方にはラゲブリオを処方しました。そして、重症化因子の無い方にはゾコーバを処方しました。

このところ、症状の軽い方が多い印象です。今日の陽性者の方もパキロビッドパックを処方した方はSPO2:95%で「中等症」でしたが、そのほかの3名は皆SPO2:96%以上でした。症状としては発熱、咽頭痛がともに8割を超え、頭痛、倦怠感などが4割程度でしょうか。咳は感染初期にはあまり目立たず、回復期になって出てくるように感じています。

厚生労働省も穏やかに増加していると言っていますが、現在の増加は「共存できるレベル」で問題ないと思っています。先日の全国での定点把握データでは、沖縄だけが2桁で、残りの都道府県は皆一桁でした。
下の地図に表示されている値は前回のものです。最新のものはこれを参照してください
沖縄の15.8人がどの程度の数字なのかと言うのは、下のグラフで見ると分かりやすいです。全国で16くらいだったのは、昨年の11月中旬か今年の1月下旬あたりですよね。第8波の5合目?あたり その辺りが医療崩壊するかどうかギリギリのラインだった実感があります。

そのあたりの日の全国の新規陽性者数は13万人くらいですかねぇ。
現在の沖縄県が大変だと言う情報はあまり寧ですよね。沖縄県は、段違いに強烈な大波に飲まれたことがあるので、今現在は何とかやり過ごされているのでしょうねぇ(2022年第31週:定点当たりの患者数:89.93!!!)


とてつもなく大雑把な話ですが・・・・・
6月9日に「4日までの1週間での1つの医療機関当たりの平均の患者数が4.55人で、前の週の1.25倍となっています。」との発表がありました。私は、この4.55人に0.8万を掛けた数字がこれまで毎日発表されていた1日当たりの全国の新規陽性者数に近似したものになると推定してます。
ですから、このところ、全国では1日3万6千人くらいの新規陽性者が発生しているのではないかな?と思っております。

16日の新規発表を楽しみに待ちましょう。その発表された数字に0.8を掛けて万を付けると、全国の新規陽性者数に近似すると考えましょう!
大外れはしていないだろうし、どうせ検証しないのだから・・・・これで良いのだ!!!

それで、逆に、考えると、以前の経験から行くと、一医療機関の平均患者数が15以上で医療崩壊が起き始め、20を超えていた日々は完全に機能不全に陥っていました。ですから、この数が10程度だったら、ウィズコロナで医療は機能していくと思われます。

コロナは消えそうにありませんから、今後は、定点医療機関の平均患者数が10程度にとどまる様なウィズコロナ生活を探っていくことになると思われます。増えそうになったら手綱を締め、余裕が出来たら緩める。一定数の感染者が出続ける事は、既感染抗体保有者が増加する事です。ですから、今日の感染者増は、明日の感染者増加因子ではありますが、一か月後を考えると感染者数を減少させる因子でもあるのです。コロナに感染し、他人にうつさずひそかに治癒することは、ウィズコロナ社会にとって善行と言えるでしょう。

とは言え、新型コロナと言う病気、最近軽症が多いとはいえ、重症化因子を持った高齢者には怖い側面もまだまだ多いです。(私、高血圧、糖尿病を持った69歳男性でございます予防接種は4回接種 5回目接種をためらっております)前途多難、気を付けて参りましょう!!!

新型コロナ 陰性証明は不要です ウィズコロナだから!!!

2023-06-12 23:32:43 | 新型コロナウィルス
今日2023年6月12日、3名の新型コロナ新規陽性者を診断しました。
それは良いのですが・・・・
4,5日前に診断し、そろそろ現在の基準である5日間の自宅療養が終わって会社や学校に行く段になって、その会社や校から「陰性証明を貰って来いと言われました。」と言うかたが立て続けに2名おられました。ここしばらく陰性証明要求無かったのですが・・・

一年以上前から、療養明けの陰性証明は不要です。
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/30/126586.html
2023年5月8日以降の現在の制度の下で、陰性証明をもし発行するとなると、「無症状でCOVID-19を疑わない状態の方に対してSARS-CoV2の抗原やPCR検査をすること」になるので保険での診療は出来ず、自費扱いとなります。そうすると、PCRをしたらかるく1万円を超えてしまいます。


厚生労働省は昨年8月10日に陰性証明を求めるなかれというお触れを出しております。

学校や職場の長であれば、陰性である、大丈夫ですという証明は欲しいでしょう。でも、何故、陰性証明を求めるなと厚生労働省が行ったかと言うと、当時の厚生労働省の言い分は「ただでさえ逼迫している医療機関の仕事量が増えて、医療崩壊につながるから」でした。でも、本音は違います。本当は、「陰性証明をしようとして検査をしたら、陽性なっちゃうことが多いから」です。


平成4年の8月にお触れが出された当時の療養期間は7日間でした。その前は10日間だったのですが、経験的に、そして社会生活を守るためにも7日間で十分だと言う事にしよう、例外は少数あるけどね と、7日間になったのです。

何が言いたいかと言うと、それ以前の10日間の療養の後でPCR検査をしても、相当数陽性の方はいたのです。(1割程度) 7日間の療養の後なら2割は陽性でしょう。現在は5日間ですから、全員にPCR検査をしたら3,4割陽性者はいると思います。でも、ウィルス量の多い発症日前後に比べると、ウィルス量は格段に少なくて、マスクをしていればそうそう うつさない程度のウィルス量であることが殆どです。

ウィルスは、未だいるだろうけれども、社会の維持とのバランスを取ったら、5日間程度の隔離で済ませるのが一番バランスがいいよね と言うのがウィズコロナなのですよ。

PCR検査は感度が良いので、ウィルスが少数でも居残っていたら陽性に出てしまいます。 5日間で療養明けになる今日この頃ですから、陰性証明をしようとPCR検査をしたら半数近くが陽性になってしまいます。だから、陰性証明は求めてはならないものなのです。わかりましたか?

ウィズコロナになった今、陰性証明などと言うものを求めてはいけないのです!!!!
万が一、そんなものを求められたら、このブログを見せてあげてください。私は信じられなくても、厚生労働省の言う事は聞かざるを得ない立場の方が殆どです。それでも納得しない上司や教頭先生には、保健所に電話をかけてもらって、自分の求めている行為が「反社会的な」行為であることを認識していただきましょう。


新型コロナ、全国的に漸増しておりますね

2023-06-09 23:05:30 | 新型コロナウィルス
本日は金曜日、週に一回新型コロナ患者の新規陽性者数が発表される日です。全数が日ごとに発表されていた5月8日までと異なり、時代遅れの古びた数字を相手にトレンドを考えなければいけないと言う愚かな状況になっております。これは、ひとえに馬鹿で間抜けで働きの悪い厚生労働省のせいであります。
このネット時代にリアルな情報を把握し、流布しようと努力しない厚生労働省、国立感染症研究所、どこまで無駄飯食いなのかと私は強く強く思っています。

でも、そんな情報しか得られないので、その情報から私たちがどうしたら良いのかを考えたいと思います。

新型コロナの新規陽性者は、先日も述べたように全国的にゆっくりと増加している様です。
全国の定点での報告数も
2023年5月8日〜5月14日 :2.63人
2023年5月15日〜5月21日:3.55人
2023年5月22日〜5月28日:3.63人
2023年5月29日〜6月4日:4.55人
と、一次関数的に漸増しています
X軸の単位を日数にし、y軸の単位を定点での報告数にとると、
Y=aX+b b=2.63ですよね
5月8日をゼロ日目とすると5月29日は21日目に当たります。
y軸ではその間に4.55-2.63=1.92(人)増えています。
と言う事で、一次関数だと仮定すると、y=0.0914x+2.63
と言う関係になります。
この式で逆算すると
2023年5月8日〜5月14日 :2.63人
2023年5月15日〜5月21日:3.27人(-0.18人)
2023年5月22日〜5月28日:3.91人(+0.28人)
2023年5月29日〜6月4日:4.55人
チョット誤差が大きいですね。一次関数にしては、最期の伸びが大きすぎるのですね。そうすると二次関数なのかなぁ.患者さん1人から2人にうつすと言った単純なモデルなら、こちらの方が近似的だと思います。

y=aX二乗+bに置き換えてみましょうか。
b=2.63なので・・・
y=0.00435X二乗+2.63 と言う関係になります
これで逆算すると
2023年5月8日〜5月14日 :2.63人
2023年5月15日〜5月21日:2.84人(-0.71人)
2023年5月22日〜5月28日:3.48人(-0.15人)
2023年5月29日〜6月4日:4.55人

ちなみに上の二つの式で計算上予測される次回6月16日発表の6月5日から6月11日までの定点報告数の予想値は

一次関数だと 5.19

二次関数だと 6・04
になります。

次々回6月23日発表の6月12日から6月18日までの定点報告数の予想値
その次の6月30日発表の6月19日から6月25日までの定点報告数の予想値は

1次関数だと  5.83  6.47

2次関数だと  7.96  10.3

と、だんだんその差は大きくなっていきます。
実際の推移はそんな簡単なものではないでしょうが、私の予想は一次関数的な増加です。暫くは新規陽性者じわっと増えると思います。しかしそれは悪いことではないと思っています。医療崩壊しない程度に軽症患者が増える事は、生活の正常化につながると思っています。「無害に掛かってしまう」のが一番いいとも思います。そのためには健康に留意してください。副反応が少なかったなら、3回目まではワクチン接種しておきましょう。副反応が出た方、ワクチンを接種したくない方には無理に接種受けろと言う気は毛頭ないです。
罹患しても、早い時期であれば抗ウィルス薬が使用できます。いずれも高価な薬ですが、秋までは無料です。

ウィズコロナ、普通の生活をしながら、上手くやり過ごしてまいりましょう。
ps:6月9日 坂根医院の新規陽性者は:1人でした。

新型コロナ新規陽性者が漸増しています。

2023-06-07 22:26:55 | 新型コロナウィルス
新型コロナの新規陽性者が全国的にゆっくりと増加している様です。
全国の定点での報告数も
2023年5月8日〜5月14日 :2.63人
2023年5月15日〜5月21日:3.55人
2023年5月22日〜5月28日:3.63人
と、緩やかに増加して来ています。

奈良県中部にある我が坂根医院でも5月下旬では1日1人出るかどうかと言うレベルだった新規陽性者がこのところ1日2人程度、今日は4人も出ました。
これを第9波の入り口あたりと表現する人もおられるようですが・・・
これまで、波が来たなと感じた時は、加速度を感じる二字曲線(例えばy=x二乗)的な伸び方でした。しかし、今回は角度の浅い一字曲線(例えばy=0.2x)的な増え方です。
今後加速度がつくのかもしれませんが、私は多分このままなだらかな増え方がしばらく続き、やがてプラトーになるのではないかと感じています。以前に予想した様に、大きな波は、多分冬までは来ないと思っています。それは日本人の約半数が既に罹患して自然免疫を獲得していおり、そのうちの大多数がワクチンも接種しておられ、ワクチンと自然感染の複合免疫を確保しているからです。

とは言え、新型コロナ感染症、まだまだ侮れない薄気味悪い疾患であることは確かです。年少者、基礎疾患の無い、そしてワクチンを複数回接種済みの方にとっては、オミクロン株になった現在では、タダの風邪に近い症状で終わる事も多いですが、基礎疾患のある方、喫煙者、高齢者にとっては重症化の可能性もまだまだ残っています。

最近の罹患者にどこで罹ったか聞いても、殆どの方が「分からない」と言われます。しかし、詳しく聞いてみると、通勤電車や新幹線などの公共交通機関の中で貰ってしまわれたのではないかと思われる方が結構多くおられます。

やはり、多くの方が共存する閉鎖空間の中では、マスクをし、しゃべらないのが良いと思われます。車内で駅弁を食べるのは大変危険な行為です。可能であれば他人からは距離を置いて、換気を心がけ、密にならないようにし、大きな声は出さずにマスクを着用しましょう。逆に、他人不在の室内や、屋外ではマスクなど不要です。TPOを考えて感染防止に努め、かつ自由を謳歌してください。

 このところ、新型コロナの新規陽性者が漸増しているという報告でした。