新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大が続いています。
北海道や熊本で20代女性の重症患者さんが発生しています。
政府は、重症患者の取りこぼしがないこと、致死率を下げる事を大きな目標にしているのですが・・・・
早期発見は眼中になく、早期の患者さんは経過観察をして、肺炎など「明らかな症状を呈して入院相当になったら」PCR検査を許可するという方針の様です。それで、現在、国レベルでは3800件/日検査可能だそうですが、900件/日くらいしか検査していないようです。韓国では少なくとも日本の10倍以上のPCR検査が施行されているようです。(他国の検査内容を知りもしないで批判する人もおられるようですが・・・私は内容まで知らないので批判などしません)
日本が何故PCR検査を広く施行しようとしないのか、それは厚労省の利権が絡んでいるからだろうという説があります。真実かどうかは後々明らかになっていくでしょう。
と書いたら、来週中に保険に収載して検査を一般化するようですね。素晴らしい朗報です!
それにしても、北海道、熊本で20代女性が重症化しているというのに、未だにPCR検査を「肺炎症状など重症化の兆しが見えたら施行する」政府の方針に従順に従うのが正しいとする医師がいる。頭の中に政府に対する風見鶏でもお住まいなのだろうか。
いわく、普通一般の生活をしていたらCOVID-19に罹患する可能性は非常に低い。一番危険性の高い所が病院だ。だから、出来るだけ病院に行くのは避けて、37.5℃以上の発熱が4日以上続いたり、問題が重症化しそうな時に来てくださいね。というのだ。
病院の発熱外来を患者同士の感染の可能性が低いように動線を考え、病院に来ることの危険性を減らそうという考えがないことに唖然とする。本当に頭の中は風見鶏が「Ahoo Ahoo」と鳴いているに違いない。
ここで、インフルエンザの話に突然飛びます。
現在下火になったとはいえ、インフルエンザ、B型を中心に子供さんたちを中心に流行っております。
そのインフルエンザ、症状が出てからすぐに医療機関に行くと「早すぎるからもう一度明日にでもおいで」
と、言われたことはないでしょうか。
発症してから12時間以内の場合、インフルエンザに罹っていても陰性に出ることが多いのです(偽陰性)
なので、インフルエンザに罹ったら、医療機関受診は発症から12時間以降なのですが・・・
タミフルなどの抗インフルエンザ薬が有効なのは、発症してから48時間以内に服用開始した場合なのです。
ですから、インフルエンザで医療機関を受診するのは、発症してから12時間から48時間以内という36時間限定の枠の中がお勧めというわけです。
この機械を使えば発症後4時間で検査陽性になるので4-48時間と、枠は44時間に拡大します。
新型コロナウィルスで施行されているPCR検査は、上記の機会を使った検査よりも鋭敏なのです。それでも、COVID-19の検体にはウィルス量が少ないのでしょう、偽陰性が多いですね。検査の30%ていどで偽陰性が存在するのではと言われているようです。
ここまではインフルエンザの話でした。
インフルエンザ、発症してから時間がたっていないとウィルスの量が少なくて検査が陽性に出ない。そして2日以上経ってしまうと、病気が進行してしまっているので抗ウィルス薬の効果が期待できない
ここまで理解していただけましたか?
さてここから・・・・
アピガンを始めとする抗インフルエンザ薬を、COVID-19患者さんに臨床応用を始めるとの事です。
もともとインフルエンザ用に開発された薬です。それを違うウィルス疾患だけど、効いてくれたら嬉しいなぁ と使います。
もともとのインフルエンザでも、抗インフルエンザ薬は初期に投与しないと「効果が期待できない」薬です。
4日以上たって重症化の兆しが見えてきた患者さんや、人工呼吸器が必要な重篤なCOVID-19患者さんに効果が期待できるでしょうか
と、いうお話でした。
こんな患者が医療機関、保健所を回っておられるようです。この方が陽性だったら・・・スーパースプレッダーとか言われてしまうのでしょうか
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20200226-00432792-fnn-soci
http://www.pmda.go.jp/RMP/www/400022/29a587a6-7cdb-4f19-913b-e2cbf9ae54e0/400022_625004XF1022_02_002RMPm.pdf
使うなら、早期になのでしょうが・・・・うーむ