本日、田原本青柿生涯学習センター会議室にて「坂根医院の発熱外来これまでの活動について」という発表をして来ました。
http://www.town.tawaramoto.nara.jp/aogaki/index.html
http://www.town.tawaramoto.nara.jp/aogaki/index.html
前回初めての発表の時は、3月までのまとめでしたので、昨日までの数にアップデートして発表しました。
下のグラフは、発熱外来への来院者数(棒グラフの薄い色)と、新型コロナ陽性者数(棒グラフの濃い色)、そして折れ線グラフが(陽性率、陽生率×10)です
発熱外来への来院者数が多い時は陽性率も上がるというのが一目瞭然なのですよね。受診者数と陽性率の間には、下表の様に強い相関関係が見られます。
しかし、先ほどのグラフを見ると、今年の5月、6月、来院者が少ないのに陽性率が上がっています。これは、以前には見られなかった現象です。
どうしてそうなったのか考えてみました。
新型コロナ感染症は、今年の5月8日から5類に変更になりましたよね。
発熱外来は無くなり、2023年5月8日以降『外来対応医療機関』に名を変えたのですが、名前が変わっただけではありません。新型コロナが2類相当から5類に変化したため、患者さん負担が増加しました。3割負担の方でPCR検査をした患者さんだと、以前は3千円弱であった患者負担額が、5月8日以降5千円程度にアップしています。
5月以降、来院者数は増えないのに陽性率は上昇しているのは、自己負担額が上昇したことが一番の原因だと私は思っています。その他の原因として、新型コロナ感染症の重症化率が下がっていることも上げられると思います。
5月7日以前なら、怪しいなと思われたら来院される方が多かったです。でも、最近では、怪しいなと思っても症状が軽ければ来院されない方が増えています。怪しいと思われる方で来院されても「検査は要らないから症状を取る薬だけください。」と言われる方も増えました。そんな風に全体の雰囲気が変わった来たため、来院者は少ないのに陽性率は増えているのでしょう。
陽性だけれど検査を受けない方は確実に増えています。しかし、それでも良いと私は思っています。ご自身が重症化することなく、重症化しそうな人にもうつさないようには心がけて欲しいです。それだけ肝に銘じていただいたら、検査など受けなくても良いでしょう。検査で陽性と言われても、治るのが早くなるわけではないですから。広い心でウィズコロナです。出来るだけ通常の生活を継続していきましょう。ただ、重症化しやすい方、症状が重い方は積極的に受診していただいて、3種ある抗コロナ薬いずれかの投与を受けられることをお勧めします。速やかに投与すれば、明らかな効果が得られることが多いです。高齢、肺や心臓に関する持病がある方、喫煙中の方、男性、肥満 これらの方は特にアブナイ!!
第9波が迫っているという意見もありますが、それがどうした、ある程度の感染増加は、将来の感染爆発を防ぐ意味もあるのだ位に鷹揚に構えましょう。
以下は蛇足です。
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