かなり前から、実家の母の体調が悪かったのですが、年末に、いよいよ動けなくなったようです。
体が小さいのに、土方をしていたのが買われて、農家に嫁ぎ、半世紀以上。
ずっと、使いすぎで、背骨が磨り減り、腰やら首やら、背中やら、痛みを押しての農作業をしてきたのです。
20年位前に、私が嫁いだために、家事をする人がいなくなり、困り果てた父と祖父。そこでやっと、田舎の町を出て、中心部の病院に掛かり、オペをしています。
そのとき、すでに、もう、農作業も、雑巾掛けも、禁止令が出ていたのにも拘らず、働き続け、この夏ごろからでしょうか?痛みから起きられない日が出るようになりました。
ポータブルトイレを設置したり、
消臭紙を買ったり、その、後始末を唯一の娘である私が行ってきました。
そして、この年末年始は、ずっと横になる日が続きました。
きんぴらや、煮豆を作って持って行き、寒いあばら家なので、温かい料理を作って、食べさせたり・・・・。
1日は、次男夫婦が来ることがわかっていたことと、私も、嫁いだ身なので、夫の実家へ挨拶に行きました。
2日に、私の実家へ行きました。
私も、いよいよ、いろいろ介護に向けて急がないと間に合わないなあと感じ、兄弟に相談を持ちかけました。
家を建て替えて、次男夫婦が入る予定ですが、父曰く、トイレも、キッチンも玄関も、風呂も一つだと言うのです。
うちは、次男が跡取りなのです。
次男夫婦に、父と母の部屋に、トイレとミニキッチンの設置を提案したのですが、
父が頑固で、聞く耳を持たないので、今更言えない。
と言うのです。
それで、家を出て事業をしている長男を一番買っているので、そこへ言ってみてくれと言われました。
母にも、言いました。
トイレを横付けにしたほうがいいとか、給湯付キッチンの設置を。
でも、今まで、父がどんなに間違っていようと、父に服従してきた母です。影では、私たちを労わってくれましたが、父が怒声を浴びせている間中は、決して私たちに、加勢をしてくれることはありませんでした。
たぶん母は言えないでしょう。
それで、長男に言いに行ったのですが、
男と女の違いでしょうか?
母が老いることの現状を認めたくないのだと感じました。
「後ろ向き過ぎるとか、便利にすれば人は余計に弱る。」
と言われてしまいました。
また、「父は、老いて先にいなくなるのだから、無駄をしたくないのだとも。」
結局、取り付く島もありませんでした。
私たちが行った時には、臥せっている母ですが、長男夫婦が行った時には、起きて来たようです。
おそらく、食事を枕元に運んでいることも、ポータブルトイレのことも、弟夫婦は知らないのでしょう。
よくよくまで、黙っていようとも思いましたが、
ここ数日、内心、もし、私が出来なくなったときのことも考えていました。
そこへ、1月1日に
鼓月
のお菓子を頂きました。
京都からお年賀です。
受け取った夫が、
「粋だねえ!」
と、
ところがこんな事態で、バタバタして、電話をすることが出来ず、はがきに、受け取った旨を書いて、また、ご連絡します。と投函したのですが、
年末年始で郵便やさんも忙しいようです。
夫が、購入した本も、迷子になったまま、試験日を迎えそうです。
京都から電話を頂く次第となってしまいました。
不義理をして申し訳ありません。
事情を話すと、たいそうご心配頂き、また、家の1件も、兄弟でもう一度話し合いをするようにして、介護も、便利にしないのだったら、それなりに労力で協力して頂きなさい。と助言をいただきました。
同じ難病をもつ方です。
私の体のこともとても心配してくれました。
ありがたいことです。
そうやって、いつでも、利他の心で奉仕してこられた人生を歩んで来られたかたです。
本当に、素敵な方です。