湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

空からの手

2017-12-05 14:17:38 | ポエム
空から伸びた手のひらに
何も乗せられるものは
まだないの



まだ
乗せるわけにはいかないから



あと少し
あと少しだけ待っていてくれる?



カラクリの貯金箱のように
手をだして
人の魂を乗せて
持っていく気なんでしょ?


あと少し
あと少しだけ
私に時間をくださいな



せめて
年寄り夫婦の顔を見たくて
帰ってくる子供たちのために
2人の魂をこの下界に据え置いといて。



やせ細った体がいかに軽くなったのか


こうして人は
お迎えの待ち人になっていくのだとか



子供達は
それを知り


今までを感謝し
2人に伝えられるまで



そしたら
もう一度
くしゃくしゃの
2人の笑顔が見られるかもしれないからさ。