三日月をみつけた
とんがったお月様
いつだったか
私はとても疲れていて
ふと空を見上げたとき
三日月を見つけた
蜘蛛の糸よりも
もっと見えないものに
言葉を結わえて
貴方に
その写真を
飛ばしたことがあったね
押し付けているかのように
見られたくなくて
『何にも用はないけど
三日月が綺麗だからさー』って
一言そえて。
本当は、寄り添ってもらいたかったのは私。
甘えたかったのは私。
君の名を呼ぶ
西に向かって
あの時は
ごめんなさい
奥底にある
私の思いに気がつかないで
君の思いに気づこうとしないで
いや
気づいていても
そんな深くの塊には
たどり着けなかった
いま
途切れ途切れになった思いを
繋ぎ合わせようとしたけれど
ところどころで
抜け落ちてしまったものがある
けれど
それはもう
流された風の中だと思うことにしょう
いま
だからこそ
その塊にたどりつけたのは
西の空が
こんなにも
美しいと思えたから
きっと‥‥
また、逢えるだろうか。
霧の中を歩いていたって?
そう言えば
時々
叫び出したいような
駆け出してしまいたいような
そんな感覚があったのは
きっと、そのせいなのでしょう
霧は全てを塞ぐように見えるけど
見えてこないからこそ
じっくりと光を探せるよ
ぼんやりとした光は
肌に突き刺すようではなく
優しく穏やかに
肌に滑らかに滑って行く
何処からか
ひとの声がこだまして
この声に
私の心が反応する
私の感性が反応する
研ぎ澄まされていく
小さな喜びを
大切に抱えられるようになっていく
人は
きっと
全てがクリアに見えた時
それまでの小さな光のベールが
ただの輪郭となってしまうんだね
私はその光のベールさえも
忘れないでいたいよ
それは幸せのタネだから
輪郭ばかりを
早く早くと欲しがるひとには
分けてあげられないよ
光のベールがみえる人にだけ
そっと分けてあげましょう
今日からこちらで。
よろしくお願いします。
彼岸花の咲く湖のほとりにて。
大好きな場所から、一歩です。
写真と文章と詩と歌と。