不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

Mさんはもう私に会いたくないんだ

2019-09-16 12:15:03 | 日記
しばらく小説に熱中していてブログがお留守になっていました。

小説を書くのはすごく楽しいのですが、ある程度まとまった形にならないと発表できないし、
事実をそのまんま書くわけではないのでブログより手間がかかります。

同じ書くという作業でも、発散できる欲求不満(?)の質と方法が違うので、
またブログも少しずつ書いていこうかと思います。

『ストーカー王子』も、もうちょっと気持ちの整理がついたら小説にまとめたいのですが、
ここではとりあえず「その後どうなったか」だけ書きます。

私が「梱包に戻りたい」みたいなことを愚痴った直後から、補充への応援はなくなりました。
私だけでなく、3階から補充に応援に行く仕事自体がなくなったのです。

(やっぱり、この応援業務自体が、Mさんと私を会わせようとする偉い人の差し金だったんだ)
と私は思いました。
そして、なんだかちょっと怖くなってしまったのです。
黒シャツとはいえ、一介の派遣社員にすぎないMさんがそれほどの影響力を持っていて、
私を意のままにしようとしているということが……。

それからしばらく私は梱包の業務に戻れるわけでもなく、2階でピッキングの応援をさせられました。
その間Mさんには一度も会えませんでした。

Mさんのことを怖いと思いながらも、愛が消えたわけではなく、
私は彼に会えないことが寂しくてたまりませんでした。

(Mさんはもう私に会いたくないんだ。私が傷つけたから……)
私は後悔しましたが、
(これでいいんだ)
とホッとする気持ちもありました。

30歳も年下の男と、それも職場で、泥沼にはまりたくなかったのです。そして私は、
(もう二度と職場で恋愛するのはやめよう。いや、やめたい。やめたほうがいいんじゃないかな……)
などと「関白宣言」の歌詞みたいなことを心の中でつぶやいていました。
昭和の人にしかわかりませんね、スミマセン。

そんなある日、ピッキングをしている最中に、棚間にMさんの姿を見つけたのです。
Mさんは新しく入ったらしいバイトに囲まれて仕事の説明をしているようでした。
相変わらずのキラースマイルで、なぜか周りは若いのからトウの立ったのまで女子ばっかり。

私は思わず笑ってしまいました。
久しぶりに顔が見られて、とてもうれしかったのです。

そして気付かれないように、こっそり棚間を通ってMさんから離れました。
こうして遠くからたまに見ているほうがいいのです。良心も痛まないし変な噂も立ちません。

けれどMさんはその時目ざとく私の姿を見つけていたようです。

この恋愛脳の色ボケ男!

2019-08-07 09:42:36 | 日記
突然ですが告知です。
アルファポリスというサイトに小説をアップしています!

ヨンジンのモデルはこのブログでストーカー王子として登場したMさんです。
(Mさんごめん!)よろしかったら読んでやってください。

恋愛はもちろん親子の葛藤からエログロまで手あたり次第ぶち込んだ異世界譚となっております。
8月中は毎日更新したいと思っています。

https://www.alphapolis.co.jp/novel

ところでMさんとの年の差恋愛の顛末ですが。

リストラのうわさがいよいよ現実的になってきたある日、定時まで2階の応援をしていた私は、
3階に戻る時に思わずMさんに愚痴りました。

「また最後まで呼んでもらえなかった。私は梱包では要らない人材なんですよ」
見る見るうちにMさんの顔色が変わりました。
「申し訳ありませんが2階で残業される場合は3階で許可を受けてきていただけますか」
わざとらしいバカ丁寧な切り口上で彼は言いました。

私はしまったと思いました。
3階で必要とされたいということは、2階に来たくないと言っているようなものです。
本当は私はMさんに会いたくないわけじゃなくて、クビになりたくないだけなのです。
3階でも必要な人材になりたいのです。

当時、不登校だった息子はやっとのことで入った通信制高校の卒業さえどうなるか分からない状況でした。
しかも突然ベジタリアンになってしまい、今までどおり朝私が夕飯まで準備していくのが難しくなっていました。

私はいろいろ現実的な問題を抱えているのに、人の気も知らないで、この恋愛脳の色ボケ男。
私はムッとしましたが、
「わかりました」
と少しよそよそしく返事をして3階へ戻りました。

翌朝出勤すると、Mさんは久しぶりに食堂で待ち伏せしていました。
最近は仕事で会えるのでストーキングはお休みしていたのです。
この日は朝だけでなく昼休憩でも待ち伏せしていて、仕事中も用もなく話しかけてきたりするのです。
2階には夫の知り合いもいるのに。
愛情表現が足りなかったとでも思ったのでしょうか……。

(そういうことじゃ、ないっつーのに)
私はイライラしてしまい、帰りは挨拶もしないで2階を出ました。

その翌日から、私は2階の応援にぱったりと呼ばれなくなったのです。


このままでは居場所がなくなってしまいます

2019-07-31 08:55:21 | 日記
「ここで待っててくださいね」

私たち応援部隊の手が空いてしまったので、上司に指示を仰ぎに行った黒シャツさんの
後姿を見送って私たちは顔を見合わせました。

2階が忙しくて応援に呼ばれるならいいのですが、3階が暇なので応援に出された日は、
こうしてぼんやり待たされることも少なくないのです。

「この補充応援っていつまで続くんだろうね」
応援の常連であるオハラさんがうんざりした口調で言いました。
みんなできることならお客さん扱いされずに、慣れ親しんだ自分の部署で仕事がしたいのです。

「5月の棚卸までらしいよ」
と情報通のカドタさん。

「ええ?5月?」
その時はまだ1月でした。

私が補充応援でMさんに対して親しげにふるまうのは、彼をピエロにしないためのいわば武士の情けなのです。
なにしろ私は彼より30歳も年上なのですから……。

本当は私は応援が嫌でした。

リストラ候補と思われるだけでもプライドが傷ついたし、このままではGASの練習ができません。
棚卸が終わるまで補充の応援を続けたら、その頃梱包に私の居場所はなくなっているでしょう。

そういう人はどうなるかというと、大体ピッキングか補充に異動を迫られます。
もしかしたらそれがMさんの狙いなのかもしれません。
私が正式に2階で働くようになれば、裏工作などしなくても毎日会えるのだから……。

いいえ、Mさんはそこまで頭が回らないでしょう。
そもそも社員ですらない彼には人事を采配する権限もありません。Mさんの周囲の社員さんの差し金でしょう。

正直言えば、私だってMさんには会いたい。だからって……私はMさんの機嫌を取る道具じゃないのです。
私が人妻だと知りながらみんなで煽り立てるようなマネをして、無責任にもほどがあります。

このままではMさんの悲恋を応援しているつもりの『いい人』たちに人生をメチャクチャにされてしまう。
2階には夫の知り合いもいるというのに、誰も私の立場は考えてくれないのです。

いや、それもこれも、私がMさんに言い寄られて喜んでいることがバレバレだからだろうけれど、
それが尚更恥ずかしく、私はMさんに必要以上に冷たく振る舞うようになっていきました。

彼には愛を伝えたくても、周囲の人には絶対に知られたくなかったのです。


息子がベジタリアンになった意外な理由

2019-07-23 09:49:21 | 日記
今朝新聞を読んでいたら、京アニ放火事件の容疑者の男が「不登校傾向にあった」という記事を見つけました。

その情報、要る?

何か事件があるとヒキコモリとか不登校と関連付けるかのような論調は本当にやめていただきたい。

本人や家族はそれでなくても肩身が狭い思いをしているのです。
我が家の息子もそうですが、最初に引きこもった時はイジメとか先生に冷遇されたとか、
周囲の人に問題があった場合も少なくないはずです。

その上いわれのない偏見の目で見られては、余計に社会復帰が難しくなってしまいます。

社会復帰できない人が増えることは、特に今のような少子化の時代において
大きな社会的損失であることは言うまでもありません。

気の弱い子も委縮せずに生きていけるようぜひ温かい目で見守っていただきたいと思います。

……とはいうものの、地球規模で見れば、こんなに人間が増えてしまったこと自体が異状なのかもしれません。
弱い個体はじゃんじゃん淘汰されていくべきで、そうでもしなければ人類という種が「もたない」のかも。

息子がベジタリアンになったのも、大きな目で見たら人類という種を「もたせる」ためではないでしょうか。
「なんでベジタリアンになったの?」
と息子に聞いたところ、
「経済的だから」
と答えるのです。
「え、なんで?お肉なんか安いじゃん」
と言ったら、
「そのお肉を生産するためにどんだけの飼料が必要だと思ってんの?」
と意外な答え。

増えすぎた人間が食べていくためにはもう肉なんか食べている場合ではない、節約しなければいけないんだ、と。

そ、そんなことまで考えてたんだ!

まさに目からウロコです。

これも個人の感想ですが、今の若い男の子ってMさんみたいにオバサンを好きな人が増えてるんじゃないでしょうか。
いや、私が若い子にモテるだけなのかもしれませんが(笑)。

たとえ私がMさんの誘惑に負けて肉体関係を持ったところで、人口は増えないわけです。
ベジタリアンや同性愛者が増えている(ような気がする)のも、
人間という種を「持たせる」ための苦肉の策なのでは……?

もしかするとヒキコモリの増加も、「やる気」のある人間が減っていることの表れかもしれません。
「生産的であること」は、もはや人類にとって美徳ではないのかも……?

ちょっと想像が飛躍しすぎましたかね。

私も早めに自分という個体を消去するため、人生でやり残したことは早めにやっていこうと思います。
もちろんなるべく人に迷惑をかけない範囲で、ですが。
未練がなくなればこの世を去ることが少しはつらくなくなりますからね。