この土日はセンター試験に行ってきました。
来年度から制度が変わるというので、心配症の息子としては
(ただでさえ不安なのに、これ以上不安材料を増やしたくない)
という思いもあって受験に踏み切ったようです。
けれど普段はちょっと買い物に出るということもなく、
まだまだ社会復帰は時期尚早ではないかと思われる息子です。
私と夫も交代で一日ずつ試験会場まで送迎するという過保護ぶりです。
もちろん持ち物のチェックから、鉛筆を削るのまで私です。
それ以前に志望校選びとか、受験日程のカレンダー作りなど、
上の娘の時は学校任せだったことも私が付き合ってやらねばなりません。
「本人にやらせれば?」
と言われそうですが、ほんのちょっとでも面倒なことがあれば、
「やっぱ無理!」
と息子が諦めてしまうのではないかと私もビクビクしていました。
息子にはこれくらいしてやらないとすぐ心が折れてしまうのです。
何か子供がトラブルを起こすと
「親が過保護だから……」
と言われがちなこの世の中です。
19歳の息子に付き添って試験会場まで行くなんて恥ずかしいような気がしますが、
なりふり構ってはいられません。
実際問題、息子一人では試験会場までたどり着くことも難しかったでしょう。
社会科を受験しないと決めた息子は、1日目は午後からの受験でした。
息子の外出に合わせるように雪が降りだし、徐々に勢いを強めてきます。
学校に行きたくないという息子の念の力なのか、息子が学校に行く時に限って天気が崩れます。
通信制高校の期末試験の日には、電車の警笛が凍って遅延したことさえありました。
「警笛が凍るなんて、聞いたことない」
と、毎日電車に乗る娘と夫も驚いていました。
我が家は田舎のほうなので、電車のドアが自動では開きません。
乗降するたびにドアの横のボタンを押して開けるのです。
この日は夫や娘が普段乗るのとは逆方向、つまりより田舎のほうへ行く電車でした。
いや、電車ですらないのかも。
ディーゼル車なのかもしれませんが、まあそれは鉄オタでもない私にはどうでもいいことです。
雪は降るし、外出に慣れていないヒキニートとヒキコモリ主婦の二人連れは、
まるで小旅行のような気分でした。
越生という駅で乗り換えましたが、駅員さんの姿はないし、切符をどこに出せばいいのか分からないまま、
越生線の改札まで来てしまいました。私も息子もスイカなんか持っていないので切符なのです。
仕方なく越生線の改札にいた駅員さんに
「あのお、この切符う……」
と子供のようにおずおずと差し出すと、
「あっちに出すところあったんですけどね、まあいいですよ」
と受け取ってくれました。子供だと思われたのかもしれません。私は51歳ですがとても子供っぽく見えるのです。
それともバカだと思われたのかもしれません。
(次回に続く)
来年度から制度が変わるというので、心配症の息子としては
(ただでさえ不安なのに、これ以上不安材料を増やしたくない)
という思いもあって受験に踏み切ったようです。
けれど普段はちょっと買い物に出るということもなく、
まだまだ社会復帰は時期尚早ではないかと思われる息子です。
私と夫も交代で一日ずつ試験会場まで送迎するという過保護ぶりです。
もちろん持ち物のチェックから、鉛筆を削るのまで私です。
それ以前に志望校選びとか、受験日程のカレンダー作りなど、
上の娘の時は学校任せだったことも私が付き合ってやらねばなりません。
「本人にやらせれば?」
と言われそうですが、ほんのちょっとでも面倒なことがあれば、
「やっぱ無理!」
と息子が諦めてしまうのではないかと私もビクビクしていました。
息子にはこれくらいしてやらないとすぐ心が折れてしまうのです。
何か子供がトラブルを起こすと
「親が過保護だから……」
と言われがちなこの世の中です。
19歳の息子に付き添って試験会場まで行くなんて恥ずかしいような気がしますが、
なりふり構ってはいられません。
実際問題、息子一人では試験会場までたどり着くことも難しかったでしょう。
社会科を受験しないと決めた息子は、1日目は午後からの受験でした。
息子の外出に合わせるように雪が降りだし、徐々に勢いを強めてきます。
学校に行きたくないという息子の念の力なのか、息子が学校に行く時に限って天気が崩れます。
通信制高校の期末試験の日には、電車の警笛が凍って遅延したことさえありました。
「警笛が凍るなんて、聞いたことない」
と、毎日電車に乗る娘と夫も驚いていました。
我が家は田舎のほうなので、電車のドアが自動では開きません。
乗降するたびにドアの横のボタンを押して開けるのです。
この日は夫や娘が普段乗るのとは逆方向、つまりより田舎のほうへ行く電車でした。
いや、電車ですらないのかも。
ディーゼル車なのかもしれませんが、まあそれは鉄オタでもない私にはどうでもいいことです。
雪は降るし、外出に慣れていないヒキニートとヒキコモリ主婦の二人連れは、
まるで小旅行のような気分でした。
越生という駅で乗り換えましたが、駅員さんの姿はないし、切符をどこに出せばいいのか分からないまま、
越生線の改札まで来てしまいました。私も息子もスイカなんか持っていないので切符なのです。
仕方なく越生線の改札にいた駅員さんに
「あのお、この切符う……」
と子供のようにおずおずと差し出すと、
「あっちに出すところあったんですけどね、まあいいですよ」
と受け取ってくれました。子供だと思われたのかもしれません。私は51歳ですがとても子供っぽく見えるのです。
それともバカだと思われたのかもしれません。
(次回に続く)