
「コーヒーに合うケーキのツートップはチョコとチーズである。」
と、その店主は常々おっしゃっている。
開店前に専門学校でその作り方を習い、自分なりにアレンジを加えてご自分のお店で提供していた。
チーズに至っては、気温に合わせてレモンの量の加減をしていたくらいである。
だがお店の人気が高まるにつれ、どうにも自家製では生産が追いつかなくなってしまった。
ツートップであるはずのその二つが大体いつも売り切れてる状態である。
これはいかん、ということで、店主は仕方なく、季節のケーキと同様に自家製ではなく仕入れに変更し、メニューから「自家製」の文字が密やかに消滅した。
「明日から自家製でなく仕入れになります」などの「駆け込み祭り」を誘発するようなアナウンスもしなかった。
ファンとしては寂しいが致し方あるまい。
お店にやってくる客の中に、チョコかチーズしか頼まない人がいたそうだ。
おそらく仕入れのケーキに入っている合成保存料などの添加物を気にしてのことだろう。
チョコもチーズも仕入れに変更した後、その客がやってきたので、店主はわざわざ確認をした。
客は残念がりつつもその配慮にとても感謝していたという。
レシピは頭の中にある、とおっしゃる店主に、こっそり作り方を伺ったことがある。
ちょっと工夫を加えつつ再現してみたのがこちら。
記憶の味に近い、ような気がする。
⭐︎あのお店のチーズケーキ
18cm丸型(底のとれるタイプ)
*材料
(クリームチーズベース)
クリームチーズ 250g
サワークリーム 100g
生クリーム 100g
グラニュー糖 80g
卵黄 2個分
レモン汁 15g
(メレンゲ)
卵白 3個分
グラニュー糖 20g
薄力粉 40g
*作り方
(準備)
型に紙を敷く(わたしは18cmセルクルを18cm角天板に乗せ、グラシン紙を底と縁に敷きました)
材料は常温に
オーブン予熱160度(我が家の電子オーブンの場合、メレンゲを作り始めるくらいからスイッチ入れるとちょうどいいです)
(クリームチーズベース)
ボウルにクリームチーズを入れて木べらで柔らかく練る
サワークリームを加えて木べらで練る
グラニュー糖を2回に分けて加え、ホイッパーでよく混ぜる
卵黄を1個ずつ加え、その度にホイッパーでよく混ぜる
生クリームを加え、よく混ぜる
レモン汁を加えて混ぜる
(メレンゲ)
卵白にまずグラニュー糖10gを加えてハンドミキサーで泡立てる
(中速で1分、高速で2分、グラニュー糖10gを加えて40秒)
(生地作り)
クリームチーズベースにメレンゲの1/3を入れてホイッパーでグルグル混ぜる
残りの半分を加えてすくい上げるように混ぜる
残りを加えて木べらですくい上げるようにゆっくり混ぜる
粉をふるいながら少しずつ加える
(焼成)
生地を型に流してオーブンに入れる(サイドにお湯をはったココットを2つ置く)
160度で60分焼く
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