まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

パン・デ・ロー カステラのルーツ

2012-02-27 21:18:55 | お菓子作り
某テレビ番組で 大のオトナの男がさんにんで
「ふわっふわ~」「とろとろ~」「なにこれうまーーい!」と
むせびなくように食べていたお菓子

ポルトガル人の菓子職人が
長崎のカステラ屋で修行したのち
自国に戻り開いたという店で
出会ったお菓子が忘れられず
いろいろ調べるうちに
こんどはその店で修行した
日本人の菓子職人が
東京で店を構え作っていることが判明したそう

もうややこしくてなんだかわかんない

いわゆる「カステラ」はあくまでも
日本人の創作菓子なんだそう
ポルトガル伝来のように言われているも
おおもとのお菓子はカステラとはかなり様子が違う
パン・デ・ローという名前で
製法は500年の昔から変わらないのだとか

番組が終わらぬうちにネット検索するだんなさまとわたし
くいしんぼうにも程がアル・・・

あった このお店だ
予約販売のみ承りますとのこと
大きいサイズいちだい2625円

へっ?カステラだよね?
なんでそんなにゴージャスな価格なの?

いったい何を使ってどんなふうに作るんだろう?
やっぱりネット検索

全卵2コ、卵黄5コ、お砂糖90グラム、粉25グラム
香りづけにレモンとマディラ酒

作り方は 卵にお砂糖を入れて泡立て 粉を混ぜて
高温短時間で半焼けにするだけ

翌日 モノは試しに作ってみた

とりあえず素材の味がすべてであろうと
スーパーに置いてある一番高級そうな卵をゲット

全卵泡立てるんなら少しあたためようか
粉はビーターでゆっくり混ぜ込んでみよう
油脂類がまったく入らないけど ほんとにいいんだっけ?

結果 うちのオーブンではレシピの温度では低すぎたことがわかる
半焼けというより3分焼けみたい




それでも外側がふんわり香ばしく 内側がカスタードソースというのは
なかなかおもしろい
昔のおかあさんの手作りおやつなんだな

また翌日 リトライ
分量を減らして試作したが
今度は7分焼け・・・くぅぅ・・・
しゅわしゅわとスフレみたいな食感
まあこれもおもしろい
おかあさんのおうちおやつって毎回出来が違うよねー 笑

次やったらもっとうまくいくと思うんだけど
とりあえず卵白ばっかり8個分どーにかしなきゃ・・・



ママの誕生日

2012-02-25 20:54:20 | お菓子作り
2月はまだまだ寒いけれど
まいとしお誕生会をすると
少しだけ気温が緩む

先日、お菓子教室の先生から
練習用にコーティングチョコをたくさんわけていただいたので
念願のザッハートルテにトライ
まずは試作

タマゴ別立てのチョコレート入りビスキュイを焼いて
スライスした間にアプリコットジャム
ちょうどよいのが手に入らず
シロップ漬けを煮て作った
濃い目に煮詰めたのをはさみ
緩めにしたのをポンシュがわりにたっぷり塗り
少し乾いたところで上からコーティングチョコを
景気よくかけてみた



表面がぼこぼこしてるのはアプリコット
裏ごししたらいいのだろうけれど
どうしても金網にこすりつけられた果物が苦手・・・




ちゃんとザッハーの味がする
よかった

・・・とおもったら
クーベルチュールを買い足すのを忘れて
本番は紅茶シフォンになってしまい 笑



ついでにムスメがレッスンで作った
ラズベリージャムのショコラロールも



ラズベリーにチョコレート テッパンです



やわらかいガナッシュを巻くのが大変だったそう
毎回ロールケーキのレッスンのたびに
もうやらない ぜったいやらない といってるムスメ 

何回か作ればうまくなるのに
わたしもシフォンのてっぺんが 今回は平らだし 笑



甘いものをたくさん食べながら
女3代喋りたおしてる横で
黙々とケーキをたいらげるパパ
だれかのお誕生日ごとに繰りかえす平和な眺め

蜩ノ記

2012-02-17 07:02:20 | 読書
ありもしない罪をかぶり
命の期限をきられて過ごすのは
どんなキモチがするものなのだろう
ましてやそれが10年では

読む前にはてっきり
主人公は当の本人だと思っていたのだが
そうではなく
彼が確実に死ぬことを
知り得た主の家の秘密をあの世まで持ってゆくことを
見届けるように言いつけられた男だった

信頼する ということは難しい

そのひとがどんなに自分を思ってくれているか知っていても
そのひとがどんなにまっすぐに生きているかわかっていても
「もしかしたら」というキモチがよぎってしまう

死を命じられた男は
疑われたことをみずからの責任だと考えている
だからこそ黙ってその罪を負う

わたしは妻だし娘だから
男は立派だけれどエゴイストだ と思う
じわりじわりと近づいてくる「その日」まで
ともに暮らすこと そのあと遺されること
家族にとってはたまらない

監視役の男は
その家族や村の住民と過ごすうちに
じぶんの生き方を見出してゆく
終盤クライマックスでは
やりすぎ感も否めないけれど
ひとと出会うことで変わることができる というのは
ニンゲンの特筆すべき美点だと思う

縁(えにし)

この世のすべてのひとと持てるわけではないからこそ
繋がることができたひとの存在が
生きていく支えになる、と
男と罪を一緒にかぶった女が話す

聞かせている相手は完全に間違っているけれど
彼女のこのコトバはわたしは好きだ
感情のままに語れることは素敵だし
隙だらけでかわいらしい

葉室さんの文章は さらさらとした手触りで
でこぼこもなく躓くこともなく読める
情景や空気がすうっと伝わってくるのが心地よい

最終章 蜩の声に父を思い
決意をあらたにするこどもたちの姿に泣けた


友チョコ

2012-02-15 06:36:01 | お菓子作り
日曜日 帰宅したハハを待ち構えるムスメ

じゃっ 一緒にシフォンつくろっか♪

配布目標23名
17センチ紙型 一台を6分割で計4台
必要なタマゴ1ダース

オーヴンに2台ずつ入るので
大きなボウルに卵白6個分のメレンゲを作り
卵黄の生地とあわせる



アールグレイパウダーいりの粉をふりいれ
ゆっくり混ぜる



エキュモワール(弓田師匠考案のツール)は
長く使っていると柄のカーヴが指にくいこんで痛い

「弓田せんせー、エキュモワール改良とかしてるかなあー」

こらこら;;

混ぜるという作業においてなぜかわたしは
ムスメに敵わない
手の温度なのか速度なのか角度なのか
じっと目をこらすがよくわからない

均一に混ざった生地を型2つに分けて
オーブンで45分



さかさにして冷ましている間に
お昼寝してたわたしを
1台目の型はずしを失敗してぼろぼろにしたムスメが
半泣きでたたきおこす
残りをわたしがはずし、8分割でカットし、ラッピング
あまりの混乱ぶりに写真撮れず 笑

型崩れシフォンはあわだてクリームでカバーして
家族のおやつに

包みの山を眺めながら
「これ、満員電車で潰れないかな。。。」

神戸で友人が営むパン屋さんから取り寄せたときの
丈夫なダンボール箱2つに詰める
近所の塾に持っていく分は紙袋



業者さんですか 

毎日 いちばん早く教室に入るムスメ
一日フライングだが
クラスの女の子の席にぽんぽんと配布し
みんなの登校を待ったそう

喜んでもらえた?と聞くと

「うん、〇〇ちゃんはねー、毎日食べたいって。
土日は東京タワーまで持ってきてだって。」

な、なぜ東京タワー・・??

「そこがおうちからチャリで行けるぎりぎりなんだって」

ううむ 
理解に苦しむぞJK

さて
バレンタイン当日

「見てみて、わたしモテモテー」

あれ?それはシフォンを搭載してったはずの箱

開けると みんなからの友チョコがぎっしり



ちっちゃいアルミカップに流したチョコにカラースプレー
マフィンやクッキー、ホットケーキのミックス粉製焼き菓子
トリュフ、パイ

それぞれ 誰からもらったのかを説明したあと
(まあ いっぺん聞いただけじゃわかんないけど)
片っ端からラッピングをあけては
ひとくち齧り
「おお」「うん?」「うーん」「へぇー」
などといいつつわたしに回す

日本中のおうちのキッチンで
女の子たちがはりきる姿を想像しながら
おすそわけにあずかる

トモダチのために作るお菓子は
ハートフルな味がした

お菓子教室ワンデイレッスン♪「アイシングクッキー」

2012-02-12 22:48:16 | お菓子作り
スタジオに入ると 
いつも一緒にレッスンを受けている仲間が2人も
とてもリラックスして席に着く

対して「すごく緊張してる」というaco先生
「諸センパイ方を前に」笑

確かにお教室に通いだしたのは早いけど
わたしの場合経験値やテクではぜんぜん負ける(笑)ので
問題ナシなのですが


バレンタインっぽく
cuteなパステル調のデザインのアイシングクッキー
目の前には既に焼いてあるクッキー6枚と
準備済みのアイシング各色

「今日はアイシングをたっぷり楽しんでください」

まずはコルネの持ち方にはじまり
キホンのラインのひきかた
広域な面の塗りかた
見本のデザインの書きかたを
デモを見ながら教えていただく

いきなりクッキーに描くのはむずかしいので
先生が下書き用紙を配ってくれた
それをグラシン紙の下に敷いてトレースする

会社では今
年長さんの塾体験者のために
おなまえシートというのをプレゼントしている
印字のうえをなぞって
上手に書けるようになるしくみ

プレいちねんせいちゃんの気分で
なんどか練習

直線はまあまあ
ハートのカーブはちょっとこわい

「あ 方向はこっちからのほうがいいですよ」aco先生

フリルのふちは一気に行かないのがポイント
面を塗るときのアイシングの量が
少なすぎると地が透けたりムラになったり
多すぎれば乾くのに時間がかかる

レースのような繊細な模様は
コルネの先をちょっと浮かせぎみに
ドットを落とすのがコツなのだそう

2枚仕上げたところで

「あと30分くらいで完成させてください」

えっっ・・・

aco先生は巡回しながら

「みなさん、カップが上手ですね」
などとcheer upしてくれる

ありがとうございます、誉めて伸ばしてください

というと

「わたしも」



いやいや
先生修行中 とはいうが
大先生も acoちゃんはどこに行っても
すぐにお教室ができるとおもう と太鼓判

わたしも育ちたい←切実

ラッピング資材もいただいたので
キレイに包んでムスメとだんなさまへ



ふだんあまりこういうことをしないが
最後まで美しく仕上げることも大事だなと
いつもは秒殺でばくしっと食べるムスメが
嬉しそうに自室に持って上がるのを見て
思った