まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

蒲田餃子

2017-07-29 23:09:17 | 日記
かつて蒲田に住んでた頃
ちょっと自虐的に
「蒲田って繁華街なんすよね」
って言ったら
「歓楽街だろ」って返されて
すげぃムッとしたことがあります。

でもまあこんだけおいしいものだらけなので
歓楽街・・・おっけ。いいっすよそれで。

そんなおいしいものだらけの蒲田で
どれかひとつ選べって言われたら
「餃子」!

週末行ってきました。
友達4人と家族3人の総勢7人で。
まずは金春(コンパル)。
遅れてくる一人を待ちつつ
焼き、蒸し、スープ煮で
餃子堪能。


もちもちの厚めの皮に
肉汁がたっぷり。
空芯菜の炒め物とかエビチリとか
すごい勢いで食べ終わり
あれ?
まだもう一人来ないな。
でも食べちゃったしな。
よし。次の店!

ニイハオに移動しました。
とても久しぶりに来たら
注文がタブレットになってて
感動。
遅れた一人も合流です。
さっきそこそこ食べちゃったから
腹ごなしにタオルでアヒル作って
4歳児なみの遊びを展開。
ゲラゲラ笑ったらお腹空いたので
やっぱりここでも焼き餃子と水餃子。

パリパリの羽のついた
薄めの皮の香ばしい焼き餃子、絶品。
これで300円ですってよ。

みんなの意見では
「焼きはこっちの勝ち、水は金春の勝ち」

とはいえどちらも経営者は
八木さん一族です。

ニイハオを創ったのが最初で、
うまくいったので弟妹にも
ノウハウを伝え、それぞれが蒲田に店を出し
弟の店が金春、妹の店が歓迎(ファンヨン)。

中国残留孤児として日本にやってきて
とても苦労されたそうで
その時お世話になった日本語学校の先生に
中国で覚えた餃子をお礼に作り
それが評判を呼んだのだそう。
店を出すべきだ!と周りに押され
資金集めも周りが手伝って
ニイハオが出来ました。

その時の思いを忘れないために
餃子はずっと300円です。
ありがたいなぁ。

また来ます、八木さん。

お別れ会

2017-07-28 07:22:23 | 日記

旅に出てる間に一本のメールが。

その日会社では緊急召集がかかっており
社長がわざわざ来られるそうで
それなりに重大な発表があるんだろうな、とは思っていた。

メールは同僚さんから、その結果についてのこっそり報告。
支社の解散、支社長の退職、社員二名の異動。
来月からは本社に同居する関東支社に所属すると。

昨日は涙のお別れ会。
花束の手配を頼まれた直後に
お友だちの天才フラワーアレンジャー
五十嵐さんにメッセした。
入社以来長年に渡りお世話になった支社長と、
たった1年数ヵ月しか一緒にいられなかった本社お預かりの可愛い女の子に
特別なお花を渡したくて。

支社長が辞める理由の本当のところは想像するしかないけれど
辞めると決めたのは本人で

スピーチで
「これまでものすごくたくさんのマネージャーを採用し、そのなかのたくさんのマネージャーが辞めていった。
送別会で彼女らが泣くのを見て、
泣くくらいなら辞めてくれるなよ、と思ってたけど
今はその気持ちがわかる。」
って、感情を抑えた低いトーンでおっしゃった。

花束贈呈は、支社長代理の
武井のアニキ(女性ですが)から。
23年、苦楽をともにしてきた戦友。
あんなことやこんなことがあったねー、と別れを惜しむスピーチ。

アニキが彼女から辞めることを伝えられたのは、緊急召集の一時間前だったというのは聞いていた。
そんなにも薄情な話ってあるだろうか。 
寂しいの手前にある怒りや焦りで煮えたぎるような二週間、辛かったろうなと思ったら泣けてきた。

同僚さんらと半分冗談のように言い合ってるのは
辞める時はせめて一年、いや半年前に教えてくださいね、ってことだけど

辞めることが決まってるひとと半年も一緒に働くのは
かえってストレスになるというのは経験上知っているので

なにをどうしたって
辞めるってことは
残るひとたちに様々なダメージを
与えることで
そのダメージについて慮ることが、
辞めるひとの出来る最大限のことなんだろうとおもう。

支社長の場合は健康的な問題もあって、それが足りてるとはいえなかったから
お別れ会には社長はじめ役員もいらして
残るみんなへの励ましに努めていた。

お預かりしてた女の子は、まあいつかはお返しするとは思ってたけど
まさかこんなに早いとは想像してなくて
しかも返却先の環境がものすごくハードだという噂なので
べしょべしょ泣いてる彼女のあたまを
よしよししながら一緒に泣いた。
ハートもガッツもある子だから、きっとうまくやれると思うし
修行のあと本社に戻ったらまた一緒に仕事させてもらえるはず。

誰かが言ってたんだけど
人との関わりは布を織るようなもので
せっかく交わるんならじぶんのなかの
綺麗な縦糸をあげて
相手からも綺麗な横糸をもらって
人生の最後ふりかえってそこに
うつくしい模様の布ができてたらいいなって。

お別れすることにはなったけど
もらった横糸を大事にして
また歩いていこうと思う。

チャブダイカフェ開店!

2017-07-20 07:37:09 | 日記


美味しいもんが好きな人とは
仲良くなれる気がする。
美味しいもんを作れる人を
心から尊敬する。

そんな私が
美味しいもんを作らせたら
右に出るものはいないと思ってる
我らがそのまえにさんご夫妻が
食堂をオープン。
それまでにご自宅で開催していた
人数限定、お誘いが無ければ参加できない
超プレミアムな集いのお料理が
お店に行けばいつでも楽しめるという
贅沢さ。

物件を探したり
事業計画作ったり
そんな段階からずっと近くで
見守らせていただき
(面白がってただけじゃないよ、多分ね)

お店を持つという
圧倒的なパワーとプレッシャーが
わんわんしてるご夫妻の波動を感じて
なんだか自分のことみたいに
ドキドキワクワク。

で、この二人がすごいのは
こうやって自分のことみたいにドキワクしてる人が
周りにわんさかいること。

人徳と言いますか、人気と言いますか、
いやもっと原始的に本能的に
胃袋鷲づかまれた人が何百人もいるってことね。


同じくドキワク仲間の松本先生から
「暖簾か縁台が欲しいんだって。何人か集めて両方あげようよ。」
って提案があって
声をかけてみたらあれよあれよという間に賛同が集まり
暖簾なら2、3枚作れそうなくらいのボリュームになった。
僭越ながら皆様の代表でお渡ししにいったら
泣くぞ!って言って喜んでくれて
よかったなぁ。

そしてオープン二日前
免許更新しに出掛けてた先で
ノベルティのクッキーの
ご依頼の電話をいただいちゃった。
私なんかでよいのだろうか、と思いつつ、
とても嬉しく光栄なことなので
松本先生のレシピブックから
アイスボックスを選んで
ちまちま100枚焼いて
ムスメとともにちまちま包装して
オープン前夜納品にいって坂本三人で
ちまちまシールを切って貼った。

知り合いではない、新規の
お客さんが来たら配るんだって。
最初のひとはどんなひとなんだろ。

オープンのその日は
昼間はすでにずっと前から
予約の入ってたリベルテさんで
私は夜、仕事帰りに寄ってみた。


相変わらずの美味しいごはん、
前のチャブダイから変わらない面子、
秘密基地オーナーもいらっしゃって
なんだかもうずっと前から
ここで溜まってるみたい。
わいわいやってる様子を
ガラス越しに覗きこむ通行人。
みんな入ってくればいいのに、
って、ちょっと椅子足りないか。

帰り道、気になるから明日も行こうかな、って坂本さんに言ったら
「子離れできない親かっ」って言われて撃沈。
でもちゃんとご新規さんがいらしたと聞いてほっとする。
素敵な様子の食いしん坊なご婦人だって。
クッキー食べてくれたかな。
いつかお店でご一緒できるかな。
仲良くなれる気がするよ。

愛子のお茶

2017-07-16 09:30:18 | 日記


この夏も開催していただきました、
博識ってこの人のためにある言葉だ!でおなじみ
我らが河野さんの中国茶会。
終わってみれば10種6時間の大宴会です。
これはね、最初から計画してたんじゃ無理なことですよ。
お茶の持つ力ですね。

名前だけはよく知ってる
「凍頂烏龍茶」や
プーアールの「黒茶」
前回感動した「碧螺春」(ピロチュン、と発音します)
という中国緑茶
もひとつ緑茶「明前金奨恵明茶」
薫製の中国紅茶「薫香正山小種」
広州の青茶「嶺頭単叢」は
訳するとブルーマウンテンシングルモルトね。




変わったところでは
菊の花のお茶や、弟切草のお茶も。

河野さんが用意してくれたお茶請けは
ドライフルーツやチーズ、麩まんじゅう

さらに「くるみっこ」まで!

参加者の皆さんの持ち寄りは
ギンビスアスパラガス、味噌かりんと、
銀座メロン、贅沢な手作りスコーン
我が家は昨日の出張土産の赤福です。

小さくて可愛らしい茶器が
たくさん並んだ様子にワクワク。
だいたい、「お茶会」って響きに萌える体質。

河野さんが次々とお茶を淹れてくれながら
淀みなく説明をしてくださいます。
もともとは政治をするためのツール、
4000年の歴史を支えたと言っても
大袈裟じゃないかもしれない
長くて深いお茶の世界。

とりわけ謎めいてるのが
愛子さんの話。
今回もピロチュンはその銘柄に
「愛子謹製」とついています。
今はもはや希少となった
伝統製法でお茶を作る愛子さん。
市場に流通するものではなく
「その筋」に携わっていないと
手に入れることはできないお茶だそうです。
つまり河野さんはその筋の人ね。
(今現在は足抜け?してるそうです)

一煎、二煎と淹れるたびに
印象がガラリと変わります。
お茶を飲みながら男子らが
「そう来たのか愛子!」
「おお今度はそんな風なのか愛子!」
とかって大騒ぎするので
なんとなくムカついてネット検索してみたけど
それっぽい人に当たりません。
知る人ぞ知る、なんだろうなあ。
何歳くらいでどんな顔なのか見たかった。
たかが20ccくらいのものに
これだけ心を動かされるなんて、と
驚きます。

一煎目は香りを
二煎目からは苦味や旨味を
お湯の温度や注ぎ方、抽出時間など
匠の技で煎れてくれる河野さん。
紅茶みたいに砂時計を使ったりすることなく
観察と経験値でタイミングを見ています。
蓋椀は相当熱いと思うんだけど
熱い熱いってやるのはカッコ悪いんだって。

飲んだ後の葉っぱの姿を眺めるのも
中国茶のお楽しみ。
ずらりと並ぶと圧巻です。
新鮮さを味わうものから
経年変化を楽しむものまで
なんかほんと、欲張りだな。

最後は洗い物大会で幕を閉じましたとさ。

河野さん、楽しい時間をありがとうございました!

2017母子すちゃらか旅 ふりーだむ編

2017-07-11 21:14:19 | 日記


町のいたるところにあるTATOOの看板。

ニュージーランドの先住民族には刺青の慣習があるそうだが、
オーストラリアのアボリジニにはないようで、これらは伝統というよりは、あくまでファッションの流行りのようだ。

日本語の漢字を彫るのも人気があるみたい。今日見かけたのは、龍。勢いあるなぁ。
映画で見た女の子は、くびのうしろに安って彫ってあったけど、意味わかってるのかな。わたしはチープな女よ。

日本では公共の場にはふさわしくないっていう雰囲気がある。もとをただせば罪の印であるし、衛生面も心配される。

私の会社では、刺青を持っている人はどこの部位にどのサイズであるかを申告することになっている。
整体にかかったときのカルテみたいに、体の前側と後ろ側のイラストがある用紙を配られたときに、余計なお世話じゃないか、とむかついた。

今現在わたしにはないし、入れたこともないけど、
気が向けば入れるかもしれないし、もしそうなっても、誰かに迷惑かけたり、見えるところにあって不快感与えたりするんじゃなけりゃ、ほっといてほしい。
ネイルアートとどこが違う?

二日目担当のガイドが、この国ではよく刺青は見かけるけど、さすがにホテルのカウンターのような職業だと無理かなーとかいってた。
公務員がするのもどうかとおもいますね、だって税金で暮らしてるんだし、だって。
このガイドいろいろダメポイントたくさんあったんだけど、ここがいちばん私にはダメだった。
税金で暮らしてるひとにはそんな基本的な自由すらないのか?
税金で暮らしてるひとは食べたくてもペヤングチョコレート焼きそばは食べちゃいけないのか?

海外旅行だってのにこんなにリラックスしてるのは、
治安がよいことや、車が左側通行で日本車が多いことや、
冬とはいえ過ごしやすい気候であることはもちろん、
いちばんの原因はおおらかで自由で余裕のある国民性だとおもう。

アメリカのへんな大統領に意見してこき下ろされたあげく、
そんならいいよべつに、こっちはなんでも自分のとこで賄えるし、無理に仲良くしなくてもさー、
とかいう態度を取れる恵まれた国なのだ。
自分のところに資源もなく、大国の舎弟にならざるをえない日本とはだいぶ様子が違う。

この国の多くのひとが描く将来の夢は、
持ち家売っ払ってトレーラーハウスを購入し、
オーストラリア全土を巡る旅に出ることで、
それは叶わぬ夢ではなく手に届くところにあるものなのだそう。

もちろん、もっとすごい夢、
たとえばウォーターフロントの一等地に船着き場つきの戸建てを買って
クルーザーをそこにつけて外洋へカジキ釣りにいく、なんてのは
なかなか叶えられるひとは希少だ。

でも残り10年、20年をゆるりと移動しながらさまざまな風景のなかで暮らすというのは、
最高に贅沢な生き方なのではないか。雪に閉ざされたり耐えがたい蒸し暑さと戦ったりしなくてよい、
もっといえば地震も水害もほとんどない国だからこその夢だなぁと羨ましかった。