
まだ人もまばらな土曜日朝8時過ぎ
「大和なでしこ広場」の看板に向けて
スマホを構える私を訝しげに眺める若い二人連れ
本当はもっと構図とか考えたかったけど
気恥ずかしさに負けてさっさとシャッターを切る
コンビニの看板、大通りの交差点、
黄色いラーメン屋の外壁、
歩きながらバシバシと撮って
コインパーキングの表示のところで
うっかり車道を通せんぼして
ドライバーに軽く睨まれる
大きな病院の看板の次は
いよいよゆっこちゃんのお店
atelier 結心のエントランスをパシャリ
ガラスの向こうで私に気づいた
店長がにっこり手を振る
一般へ向けてのオープンに先駆けて
お世話になった人にお店を見てもらいたい
その話を聞いた時
えっ、そんなの後でもいいんじゃないの?
と返事したのは多分私だけあるまい
というのも、諸事情あって
当初予定してた工期を
大幅に超えてしまい
厨房に火が入ったのが今年に入ってからで
3週間後のオープンに向けて
超高速で様々なことをしなければならない状況を
近くにいた人はみんな知ってたから
でも、どうしてもそうしたいんです
って、ニコニコしながらも決意は固く
そんなこと言われちゃったらもう
手伝うしかないよねえ
周りの人もみんな同じ気持ちで
ゆっこちゃんの募集した
ボランティアスタッフの
枠は着々と埋まっていったんだった
本人も不眠不休の頑張りで
1月27日日曜日 無事にその日を迎えた
スタッフの私は初めて来る友達に向けて
写真付きの道案内を拡散
いや、駅からたった5分だし
わかりやすい道なんだけど
迷っちゃったなんて友達の話も聞いたのでね
午前9時、一緒にスタッフをやるミホさんと
生ケーキのセットの手伝い
ゆっこちゃんがカットしたガトーショコラは
苺とタイムを飾って
同じくゆっこちゃんがカットした
和三盆と丹波黒豆のロールケーキとセットで
箱に入れ、冷蔵庫にしまう
途中ロールケーキが足りなくなり
ありゃま、と生地を焼くゆっこちゃん
でも、と私は考える
招待したのが50人、行くよって返事来たのが20人弱
セット出来たのが36個
十分なんじゃないかしら
ゆっこちゃんに、クリーム巻かずに
生地だけならとっておけるんじゃない?って
しろーと丸出しで言ってみたら
え?冷凍してってこと?
いやあ・・・ロールケーキの生地冷凍は嫌だなあ
もともと作る予定のものだから、作りますよ
残ったら他の用途に使うから大丈夫
中のクリームもこだわりのもので
美味しい分、賞味期限も短くて
お願いだからみんな是非取りに来て、と
心の中で祈る
一通り準備が終わり
ゆっこちゃんがお店の表のガラスに
白いマジックで
pre open 2019/1/27と書き込み
ミホさんと私と一緒に
その前で記念撮影をした
一番最初に来たのは
ゆっこちゃんの素敵なロゴのデザイナー
藤江さん
昨日私が一生懸命押した
紙袋のロゴマークを見て
いいねえ、と言ってくれる
焼き菓子の陳列棚を見ながら
可愛いシールの話などしてると
次に来たのは
ゆっこちゃんのプロフィール写真の
カメラマン マッキー
わざわざお休みの日なのに
カメラとレンズ(しかも2本)を
バッグに入れてきて
商品の入った紙袋をお客様に渡すシーンを
撮影してくれた
それから大家さん、不動産屋さん、大工さん、
商工会議所の方、冷蔵庫などのメーカーの方、
ゆっこちゃんの前の職場の方々、
お隣のカフェの店主
お隣のお隣の美容院のスタッフ
ご主人の会社の社長さん
ミサリング業界からは
みなこさんご夫婦、さゆりちゃん親子
などなど
お祝いをいただく度に素で驚くゆっこちゃん
どうして?色々していただいたのはこちらなのにって
昨日冗談で「もらっちゃったりしてね」と私が言った
胡蝶蘭の立派な鉢が本当に来た時は
目が落っこちそうになって
その後お客様が帰られてから
二人で顔見合わせて笑ってしまった
私にとって初めましてのお客様がみんな
「ありがとうございます」って私にも言うのが
なんだか心地よくて
みんながみんなゆっこちゃんの家族みたいで
お互いに「うちのゆっこが本当にお世話になってます」的な
空気が満ち溢れてる楽しい空間
もちろんこっちも「ありがとうございます」って
負けずに言いますよ
ゆっこちゃんがどんなに忙しくても
これをやりたかったと言う気持ちを
しっかり受け止めてリターンしてくれる皆さんが
いてくれるからきっとatelier 結心は大丈夫
そう心から思った
そして翌日、ゆっこちゃんのお菓子を
会社でみんなと食べようと並べると
「あっ、ゆっこさんのだ」と
喜ぶ同僚ちゃんたち
よしよし、刷り込んできた甲斐があったぞ
チラシも配ってあり、グランドオープンには
行こうと思ってるんですよと言ってくれる人も
幸せな味覚の記憶ってどうしてこんなに
強いんだろうね
これからもっとたくさんの人が
この素敵なロゴのついたパッケージを見るだけで
瞬間的に笑顔になっちゃうことを
願ってやまない