coolを絵に描いたよな
ムスメが先日
えらく熱を帯びた口調で
こんなもったいないことは
ないとおもうの!
と
手には美しい染めの
風呂敷が
ガッコのフィールドワークで
訪れた老舗の染物屋
70代のご夫婦で
ひっそり営んでおり
熟練の技で染め上げた
それらの製品が
誰の目にとまるともなく
箪笥の中にたくさん眠ってるそう
ムスメ曰く
こういうものを欲しがるひとは
必ずいるはず
そのひとたちとマッチングするには
どうしたらいいんだろう
そういう働きをしたい
言わんとしてることは
わかるのだけど
ほんとだね、もったいないね
と思う反面
なんだか甘いなー
とも
私にもよい考えは
浮かばないなぁ
とも
そんな薄い反応に
がっかりしたムスメ
今度は敬愛する
お菓子教室の先生に
訴えたらしい
先生は、お知り合いに
日本の伝統を後世へ
繋げたいという意思で
働いている方がいるそうで
もしよかったら
紹介してあげるよと
言ってくださったそう
それを先生から伺って
オヤとしてのリアクションを
間違ったなぁと反省し
ふと目についた
Yahoo!ニュースで
知ったこの商業施設に
誘ってみた
その名も
まるごとにっぽん
全国から集めた
名品、逸品を展示販売する
地上五階建てのビル
浅草六区にそびえたつ
今月17日にオープンしたばかり
経営者の目指しているのは
各地域の復興、活性化
フロアに入った途端
なんだか心拍があがる景色
ずらりと並んだ
色もかたちも素材もさまざまな
焼き物
何種類もの木材を配して
彫りや蒔絵の見事な装飾を
施したギターやベース
漆のつややかな箸やお椀
手触りよいパイルでつくられた
ルームシューズ
いぶし銀が冴えざえ光る
キッチンツール
ずっしり思い銅製の玉子焼き鍋
屋久島のシナモンティの試飲は
薫りの高さと上品な苦味
(なのにもう売り切れなんだって!)
ご当地グルメを紹介するフロアには
各地にひとつずつテーブルがあり
天井からプロジェクターで
テーブル面にpvが映されていて
宮城県女川のブースで
流された映像に
うっかり泣きそうになり
慌てて離れた
カッコ悪いもんね…
買ったのは
三人の親へ漆の塗り箸
妹らへオーガニックなヘアケア
愛媛のはちみつと屋久島の紅茶は
実家と自宅とひとつずつ
それぞれの売り手さんが
とつとつと、でも熱く
モノへの思いを
伝えてくれて
ほかほかしたきもちで
買い物をしたのだった
ムスメの模索は
続くだろうし
なにかの役に立つためには
まだまだ、キタエなきゃ
なんないことが
やまほどあるけれど
したいことが見つかる
しあわせを
一緒に楽しもう