まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

せんせいでびゅー♪チャブダイでパウンドの巻

2017-11-29 21:30:57 | お菓子作り


そんだけ長い事通ってるんだから
もう教えたりして金儲けできるんじゃないの?
とは旦那様の弁ね

習い事っていうものに対する考え方は
男と女とで違うのかもしれない
大金かけて技術を習得したのなら
それを使ってペイバックを狙うべし、というのが
多くの男性の考えで
通ってること自体に意義があるんだよ、
という女性は少なくない
ような気がする

私にとってのお菓子教室の意義は
未知なる美味しさとの遭遇
感性の近い人たちとわーきゃーする楽しさ
面白すぎる師匠の観察

とはいえ
10年を費やしているので

パウンドケーキくらいなら
教えてーって言われたら
オチャノコです

ハンドミキサーやら木べらやら持って
指定の時間にチャブダイカフェへ行くと
お客様が相撲中継をつまみに
楽しそうに飲んでいらっしゃる

どうせ日曜日の夜なんて誰もこないから
って言ってたのに
まあありがたいことではある
ついでに私もごはん食べちゃえ

しかし、考えてみたら
営業中の合間にちょろっと作ろう
だなんてさ、初心者のくせにナメてないか?

さらに
こんばんは〜、なんて可愛いお嬢さんのお客がやってきて
大将に誘ってもらったんで見学に来たんですー
とかってさ、ますますナメてるよね?

私の中のS魂(スパルタのS)がちょっとメラッと来た
とそこへ
なんと我が師匠まで登場
こちらは全くの偶然で
「なになに、何すんの?パウンド?あたしプリンの方がいい」
と、やっぱり面白いことをおっしゃる

相撲中継が終わり、お客様が帰られたところで
さあ、スタート
大将と私、1台分ずつ同時に作りながら進める作戦
まずはとにかくバターを出さないと

チャブダイのめちゃくちゃよく切れる包丁で
さっきまで冷凍されてたバターを薄くカットする
全部カットしちゃってから残りを冷蔵庫に入れておくと
次から使いやすいよ、というと
ほほ〜、と感心される

材料を計量しておく入れ物は
角バットもプリンカップもないので
丼、お冷のコップ、小皿を流用
先に全部を計って並べるんだね、とまたもや感心される

な、なるほど、お菓子作らない人はそんなことも初耳なのね

パウンド型に敷く紙の切り方もえらく感心されて
「これを知ることができただけでもう今日は十分」だって
いやいやこれからなんですけど

準備が整ったら、あとは必殺「ひたすら混ぜるだけ」
柔らかくしたバターに砂糖を少しずつ入れて
その都度50回
卵黄を少しずつ入れてその都度50回

見学のお嬢さんが私の動きを見て
「わー、はやーい、綺麗〜」
10年やってますんでね・・・

大将が途中で木べら放置して腕をフリフリしてる

ふぇふぇふぇ、どーだ疲れるだろー
混ぜるだけっていっても
均一にむらなくやるのは
なかなか大変なんだぞ

と、すかさず女将にゃんが交代する
二人がかりだなんてずるいな

泡立てはこれでいけるはず、と女将にゃんの用意した
ブレンダーではうまくいかなかったので
私のハンドミキサーを交代で使う
卵白の余剰があってよかった

ビーターで混ぜ込む速度とか
粉を入れるタイミングとか
あれこれ喋りながら作る
できた生地を型に流す時
後ろにいるムスメが
(一体どんだけギャラリーいるんだ)
「そこのゴムべらの使い方は見えるようにしてあげて」
という
さすがMFでバイトしてるだけのことはあるな

ようやくオーブンに入れてひと安心
大将がコーヒーを振る舞ってくれる

いやーこんなに一つ一つ丁寧にやるんだねー
って言われて
とはいえこれは代官山の振り切れちゃった大師匠のレシピで
世の中のパウンドはもっと楽に作ってるはず
と言わずにはいられない

でも、こうやって作るからこその
唯一無二のあの味なんだよね

焼き上がりにポンシュをたっぷり刷毛で塗る
「可愛い」連発の女将にゃん
自作のケーキが可愛いっていう感覚、わかる気がする

さあこれで、チャブダイの壁に
「パウンドあります」って貼り紙がされる日も近いか?

全て終わって夜の22時
パウンドは焼きたてだとまだ味が馴染んでいないので
1日経ってから食べてね、といったのに
翌朝
「食べてみた。まだポンシュのお酒がたってる。」
って

だから
朝じゃダメだってば

11月のタボラータ

2017-11-25 19:22:48 | 日記


駅に着いたら開始10分前で
ギリギリすぎると焦って行ったら
恵美さんが

遅刻かと思ったでしょ?
六人中、二番でーす

タボラータさんって
だから好き

まずはみんなで
りんごやチーズ、セロリ、
きのこを切る



みなさんにやってもらうのは
今日はこれだけです
と、恵美さん

わぁーい、とみんな
あとは食べるだけ
いや
あとは恵美さんの話を聞くだけ

今日のメインは
巨大な肉団子
ポルペッテイ食べたいと
騒いでるムスメの声が
届いたのか

あってもなくても、というけど
モルタデッラが入るから
この味なんだとおもう
そしてありえない量の
パルミジャーノ

今日は北イタリア特集なので
とにかくなんにでもパルミジャーノ
お高いよなあ、と思ってたら
恵美さんが聞こえないくらいの
ちっさい声で
クラ○トでも、と
付け加える


一キロもの肉を
たった四つに分けて
まるめてるんだけど
両手にあまるよね
生ハムを巻き付けて
生クリームかけて
オーブンで焼く


かぼちゃはマッシュして
リコッタチーズを混ぜる
お料理で使うんなら
自家製でいいよ、と
牛乳沸かして作る
だいたい80度、というのに
つい温度計つっこみたくなる
なんちゃってお菓子星人のわたし


きのこをしっかり焼きつけて
お米とあわせ、コンソメで炊くリゾット
ひたひたの水分にして
少なくなったら注ぎ足す
ちょうどよい硬さに煮えたら
バターとパルミジャーノを入れ
しっかり混ぜて乳化させる


リゾットってつまりお粥だよね
と思ってたんだけど
とろみは溶けたお米じゃなくて
こうやって作るからなのか
そもそもイタリアの米は
ふにゃふにゃ煮溶けたりしない

恵美さんの話で印象深かったのは
料理人に作り方について質問すると
なんでそんなこと聞くのだ?
などと、こちらの度量をはかられ
たいしたことないなと判断されたら
いい加減なことしか教えてくれない
というもので

ひっくりかえせばそれだけ
自分の仕事に矜持をもって
働いてるということなのだろう

リゾット煮るのに
最初からたっぷり
コンソメ注いじゃだめなのか
そうやって作るとできあがりが
変わるのか

なんでもリクツが
ほしくなるわたしに

最初からたっぷりで
煮てもそんなに差はない
だけど
こうやって作るもんなのよ
って笑う恵美さん

カタいアタマを反省しつつ
今度はおうちで作ってみよっと
もちろんコンソメは注ぎ足しながら

帰りにパンドーロを
わけてもらう
MFの忘年会で
ジェラート乗っけて食べたの
美味しかったな
あれからもうすぐ一年だなんて

来月はこられるか
わからないので
よいおとしを、とお別れ

恵美さん、今年も
たくさんの美味しいごはんと
たくさんのパワーを
ありがとうございました

はっ

いま気づいた

これ以上寒くなったら
着るものないっす、というわたしに
犬でも拾って巻いて、という恵美さん

それってやっぱ

干支だから??

珈琲文明ライブdeぷち同窓会

2017-11-25 14:37:41 | 日記


久しぶりに会うひとを
目の前にして
いきなりこみあげる
笑いの衝動って
なんだろうね?

28年振りのクロさん
at 珈琲文明ライブ

大人になってるよ
って驚くことでもないか

フェイスブックでは
近況見知っていたけど
たとえばお仕事のこととか
謎めいていて

あれこれ聞いたり話したり
してるうちに
いろんな記憶が
思い出された

学生んときのクラスメイト
当時のクロさんの印象は
ふだんはそうでもないのに
冬の声を聞いたとたん
「スキー行こっ」
と瞳がキラキラする奴
少しでも経費安く上げて
シーズン中何度も行くために
何人かでクルマに乗り合わせるのが
セオリーだった

初めて行ったときには
大丈夫、教えてあげる、
とみんな言ってたくせに
いざ雪山を目の前にしたら
わきゃーーっとはじけちゃって
お尻アザだらけにしながら
半泣きで山から降りてきて
スキーバカってどういう生き物か
からだで覚えた

助かる手段として
女友達がいうには
パステルカラーのウェアを着て
きゃあぁあとか可愛い声出して
いけそうな男の子の前で転ぶ
ってことなんだけど
そんなのは渋い色のウェアを
レンタルする前に知りたかったし
そもそもいけそうな男の子レーダー
持ってないし

そんな(どんな?)クロさんは
スキーからスノボ、サーフィンと
夢中になる対象が移って
少しでも海水温が高いところを
と移住を重ね
沖縄に辿り着いたそう

そもそもは、文明の赤澤さんと
学生時代のたったひとり共通の友達が
クロさんで
沖縄にいるらしいですよって
最初に聞いたのは赤澤さんからだった

東京方面に用事で来るのにあわせて
クロさんは文明を数回訪れているそう

珈琲ひとくち飲んで
うまい
と唸ってるので
ね?おいしいでしょー?と
言いかけてやめた
わたしの店じゃない

でもそういえば
赤澤さんの歌初めて聴いた日
感動したことをフェイスブックにアゲたら
おじゃ丸の声いいでしょ
とコメントしたのはクロさんだった

ライブを終始ニコニコ聴いていて
楽しそうだなぁ、とつぶやく
わたしから見たら
クロさんだって相当
楽しそうに生きてる

ライブが終わって
赤澤さんもテーブルにつき
歌の感想や近況など
マニアックな音楽談義
わたしにはよくわかんないけど
この二人がかつて
おんなじ部にいた頃も
やっぱりこんなふうに
もしくはもっとトンガってアツく
喋ってたのなぁとか
想像すると面白い

28年の間にそれぞれに起きたこと
ぜんぶはもちろん
聞くことも話すことも
できないけれど

それがぜんぶ積み上がったところに
いまのクロさんがいて
楽しそうにしてるんなら
もうそれでじゅうぶん嬉しいきもち


だからしぜんに
笑えちゃうのかもしれないな

オープン秘密結社 四つ葉のクローバー トークセッション「みんなで作ろう!明日をひらくはたらき方」

2017-11-23 20:01:05 | 日記


お正月になったらやることが見つかった。
やりたいことを100個書く。

ついつい、TODOリストみたいに
できたら赤線でぴってしたくなるけど
そうするとついつい、
できそうなことばっかり書いてしまうから
消しこまない前提で単純にやりたいと
思ったことを書いてみる。

別にお正月にならなくても
やりたいことはたくさんあって
でもそれは主に仕事の時間の外に
あるもので
だからそのやりたいことを叶えるために
必要な経費を仕事で稼いでる。
お金になりゃいいので
仕事自体の面白さは全然どうでもいい
とわりと最近までそう考えていた。

でも気づいたら起きてる時間の大半は
仕事に費やしているので
それが面白くないことは
重大な損失のように思えてきた。

そんなわけで今抱えているパラドックスは
面白いと思える仕事をしたい、
それを叶えるために稼がないとならない、
そのために面白くない仕事をしてる、
という状況。

それが少し変化したのは
阪神事務局を訪れた夏のこと。
自分じゃなくて先生や会員さんに目を向けることで
行き届いたサービスを提供し、そのことで感謝され
みんながハッピーになっている様子に衝撃を受けた。
与えられてる仕事がつまんないんじゃなくて
自分の心持ちが仕事をつまんなくしてるんだ
と気づく。

そのことはとても大きな収穫だと
思っていたけれど
今日の話はさらにそこから
とんでもなく高みにいる人たちの話で

最適化社会、自然化社会を実現するために
先人の叡智から学び子孫に伝え
100年、もっとその先の未来を見据えて行こう
というもので

輝くばかりの星空を見上げながら
うわあ・・・って言ってる感じ。

個の利益、私の幸せを追求してるようじゃ
まだまだ。
でも、それを追うなと言ってるんじゃなくて
そこは追いかけて一度達成して
初めてそのステージへ行ける。

そこで、今日お会いした人たちと一緒に
輪を背負うことができるのを
やりたいことリストに書く。
多分、何年も。

そもそも、5月にMFのキッチンに立ち寄られた
亭田歩さんの放つとんでもないオーラに
相当なショックを受けて
どんなお話をされるのか聞きたい一心で
出かけて行ったイベント。
だけど悔しいかな、自分自身の未熟さゆえ
亭田さんの語る言葉の4割は
理解できなかった。
だからこそ、2020年に発表予定のドキュメンタリーフィルム
「響き」公開が待ち遠しい。

娘の子供達、その子供達、その子供達のために
私ができることはなんだろう。

水、空気、地面などの生きられる環境を残すには
壊すばっかりじゃない人間社会を作る必要があって
それを構成する人間そのものを育てることが大事で

「人を育てる」というのはとても身近にあるものだから
きっとそこに私にも何か役に立つことがあるはず。
そう思ったら少しココロが軽くなる。
明日が少し楽しみになる。

同行したムスメが
メシの種にもならんとお上からのお達しで
なくなってしまう学部に在籍してるのだが
今日の亭田さんの話が解ったことが
4年間勉強したことの成果だと
言っていたのが嬉しかった。

お声かけくださった松本先生、
お話してくださった飯島さん、竹林さん、亭田さん
ご一緒した皆さん、
ありがとうございました。

これでやっと髪切り屋難民卒業かもしれない話

2017-11-14 07:37:34 | 日記


土曜日の夜、友達に
焼肉をおごってもらいながら
翌朝のカット&カラーを
予約するわたし。
ネットで地域と日時を指定し
検索。
いつだって間際なんだから。
おかげで選択肢がまあ少ない。
あんまり迷わなくていいから
それでもいいの。

とにかくどこかに落ち着きたい。
本当はわたしだって
店を出るときに来月の
予約とかしてみたい。
あ、それは嘘だな。
一ヶ月も先のこと
決められないじゃん。

そんなわけで日曜日の朝
早起きしてお風呂に入って
地図確認しながら歩いていく。
あ、なんだ、ここ
いつも通ってるところじゃん。
気づかなかった。
いや気づいてたけど
ネイルとかまつげ植えるところだと
思ってた。

10分前到着、まだ開いてない。
パチンコ屋じゃあるまいし
真ん前に並んでるってのも
どうかと思って
少しそのへんうろついてから再訪。

受付の女の子はさすがというか
まつげがふさふさしてる。
奥に男の人がいて、こちらが店主か。
席は3つ。わたしの他にもう一人。
女の子はどう見ても切れる人じゃない
あ、スマートでクレバーってことじゃなくて
カットの技術を持っている感じに見えないので
店主一人でどうするんだろと思ってたら
カットとカラーの順番を入れ替えることで
ちゃんと二人とも1時間半で仕上げてた。

店主は愛想が良く、物腰が丁寧で
言葉遣いがまともな企業の営業マンみたい。
ワイシャツ着たとしても袖まくったら
カラフルな彫り物が見えちゃうけど。
髪の色の好みを聞かれたの初めて。
特にないというと、
じゃあ、似合いそうなのを選んでみますね、と。
この「あなたに似合いそうなやつ」っていうの
ドキドキするな。
いつか、仙台のおハイソなカフェで
お客様のイメージで選びました、っていう
カップがなんだかもうあんなでこんなだったのが
気恥ずかしかった思い出。

カットしてカラー入れて放置のち
シャンプー。の担当は女の子。
これがものすごい指力で
ヘッドマッサージが超絶うまい。
そのあと椅子に戻って
肩もマッサージしてくれたんだけど
そこらの整体なんか目じゃない勢いで
リンパも血流もギュルギュルする。
終わると視界が明るくなるほど。

ちょっと忙しい一週間を終えたところで
座ってる間ほとんど目を閉じてじっとしてた。
余計な話(って言ったらダメなのか)も
振ってこないでほったらかしてくれた。

髪切り屋を探して予約するっていう
一ミリも前向きになれない作業が
楽になるような気がして嬉しい。