まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

食道 じきどう ☆ミサリングファクトリー イベント

2013-08-31 18:48:50 | 日記
大きな声じゃ言えないが
料理は好きじゃない。

なんちゃってとはいえ一応主婦なので
ご飯を作ることは義務である。

なかには、とても見目麗しい弁当を
毎朝4時に起きて作り、
blogにあげることで、やる気を保つ
なんてひともいるけれど。。

作って、食べて、おなかすいて、
また作って、食べて、、
これってエンドレスじゃないか。

ただ、
人が作ったおいしいごはんを
食べるのは大好きなので

そういう意味では、
食べるために働いているんである。

もう正直にいっちゃえば、
今回の参加は
普段入ることのできない
古刹の畳のうえで
憧れの料理人、蕗谷さんの料理が食べられる
ということだけに、つられたからで

しかし参加してみて
食べることをたいせつにするのは
生きることをたいせつにすること
なのだ、と実感した。

まな板出すの面倒くさがって
お皿のレタスめがけ空中で
トマトを切ったりしちゃ
いけないんだわ、と。

あ、、あまりに次元低すぎたな。。。

住職のお話のなかで、いちばん心に残ったのは
施餓鬼 せがき というお話。

じぶんのごはんをいただくまえに
おはしの先にごはんつぶを
ひとつつまんで、お皿の端に取り置く。
それを七回繰り返す。

人の魂が巡る世界は6つあり
いちばん上は天界
いちばん下は餓鬼で

そこにいる間はごはんを食べようとしても
口に運ぶまでの間に燃え尽きてなくなってしまう。
常に満たされていないのだそう。

取り置いたごはんつぶを
みんなのぶんまとめておいて
夜八時にお庭の施餓鬼台に
ざっとあけて読経する。

台のある方角は東
桃、柳、柘榴の木から
近くないところ。

餓鬼は暗くなってからしか出てこられず
光も音も苦手だし
桃の強い精は嫌い
また彼らにとって柳は刀なのだそう。

そうやって施しをすると
餓鬼は満たされやがて天界へと
行くことができる。
まわりまわって、
施しをしたひとに徳をくれる。

台のうえのごはんは、
翌朝きれいになくなっているのだそうだ。

そこまでが、
食べるという修行である。と。

そうした修行を続けることで
ココロのなかに戒めが根付いて
悪い行いを避け、止めることが
できるようになる。

今日はさすがに夜までみんな
いるわけにいかないので
かわりに住職がしてくださると。
現在21時、丁度終わった頃だろうか。

蕗谷さんは今回のお食事を
精魂込めてご用意くださった。
動物系の食材の入ってない
食べればからだがリセットされる
そんなイメージで料理してくれたと。

野菜や米、大豆の持つ滋味
梅やわさびの香りのよさ
なにより胡麻の豊かな味わい。。

残暑の厳しい陽射しを遮る
築90年の仏間で
緑の濃い庭から吹き抜ける
涼やかな風を受けながら
無言で集中していただくと
じわじわ深い感動に浸る。

親しい人たちと
おいしいねこれ!!と
わーきゃー食べるのとはまた
違う喜びだった。

















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