ちいさなつづら

肩幅で暮らす。

伊予生糸の伝承へ!!

絶滅の危機にある文化、養蚕・製糸。その中でも、最高級品質の絹糸、「伊予生糸」は、日本の地理的表示保護制度の認証を受けています。養蚕農家、製糸技術者が減ってゆく中で、どのように後世に残して行くか、皆さんのご協力を得ながら、課題解決に向けて頑張ります。応援よろしくお願い致します!

みかんとバター

2016-12-06 18:23:29 | かんがえるあし


 今日も、収穫のお手伝い。


 コンテナ(約20キロ)を、100杯。


 つまり、今日はみんなで2トンの収穫。


 ほぼ毎日、80杯前後のみかんを、運搬してます。





  さて、以前にも、旧ブログ等で書いてますが、ちょっと、数字のお話。

  みかんの農家手取り単価を、仮りに1キロ 200円だとします。(計算がしやすいため)


 1トン出荷すれば、20万円。


 
  1トンの出荷をするためには、1トン以上のみかんを収穫する必要があります。(選果で、格外品が出るため)


 収穫したみかんは、運搬して、倉庫へ持ち帰ります。そして、1トンのみかんを選果します。



 選果したら、出荷します。1トンのみかんを。



  つまり、1トンのみかんを出荷するためには、(20万円の売り上げを得るためには)3トン以上の仕事をしなければ、ならないわけです。



  単純に計算して、200万の売り上げを得るためには、30トン以上の仕事になりますね。


  みかんが専業なら、一年で1回しかない収穫に、それぐらいの労力がかかる、ということになります。
   で、売り上げから、経費を引くと、所得になりまして、所得には、所得税がかかりますし、所得で1年暮らす際、購入するものには8パーセントの消費税がかかってきます。



   


  柑橘園の、耐用年数は、ほぼ40年が1サイクルと考えてよいかと思います。

  地域によっては、園地の更新がうまくいったところも、あるかと思いますが、愛媛の過疎の地域では、後継者もなかなかいないので、更新ができずに、原発みたいに、延長してなんとか古いものを使いまわそう、と、考える農家さんも、多いと思います。


  ここ数年、バターが品不足になっていますが、酪農牧場の、施設の耐用年数が更新時期になっているのに、後を継いだり、新規で始める人がなかなかいない、というのが、一つの要因になっているそうです。


 愛媛のみかんだって、そのうち似たような状況が起こらないとは、限りませんね。


 
 今日は、農園に、高校生が5人も、お手伝いに来てくれました。


 全員、非農家、みかん収穫の経験、なし。


 愛媛県最大の柑橘産地が、こんな状況です。で、学生たちの仕事ぶりも、まあ、普通。


 70歳を過ぎて、現役バリバリ働いている戦前・戦中生まれのばあちゃんたちの方が、3倍は仕事できます。