落葉の積もる場所

- The way I was -
 

 痛っ!  

2014年01月20日 | WEBLOG














なぜ少年は些細な事を隠したのでしょう。




























隠しても絶対にばれるのに




もう50年近くが経とうとしているのに、、










いまだに そこに痛みがあるように感じられて  困惑しているのです。



















































































































































まだ夏休みが始まる前の、ギラギラと陽光が照りつける平日の早朝。



























小学校1年生のちっぷは、



 学校こそ違うものの、幼稚園の時から大の仲良しであるナカタニくんと



 朝6時から7時まで 三原中央公園でキャッチボールの練習をして、



 草野球における自己の地位向上を目指していました。






                     (要するに上手くなりたいだけ‥)









































その日、 早朝練習が終ったあと、


 のどが乾いてしかたがないとナカタニくんが訴えるので


 中央公園の脇にある水飲み場へと向かいました。


























ナカタニくんが美味しそうにゴクゴクと飲みます。





















次いでちっぷも続きます。






練習が終わったあとのは格別なんです。



































そして、 のどを潤おした私たちはそのまま家に帰る予定でしたが、




 ちっぷは(ほんの少しだけ) 水飲み場からの降り方を間違えたのです。

























 






水飲み場は周囲と比べて30cmほど高い位置にあり、上り口はひとつだけ。








だけど ちっぷは逆の方へ、  後ろ向きに降りたのです。


























さらにそこには、水平地点から50cmほどの深さでが掘ってありました。


































憐れ ちっぷの脚は地を捉えきれず、 計80cm 転落したのです。     




















おまけに、溝の角(無論コンクリート)に、 右後頭部をぶつけてしまいました。
















溝の角にぶつけた頭部からは、見たこともないような出血。     









































               痛 ぁ い …






































心配そうに、ちっぷの様子を覗きこむナカタニくん。






                「ちっぷくん、大丈夫~?」














































しかし  ここで ちっぷは考えた。





























家に帰って怪我したことを母親に話すと、





       ① 母が慌てる

            ↓

       ② 父に告げる

            ↓

       ③ 父が怒る

            ↓

       ④ 病院に連れて行かれる

            ↓
    
       ⑤ 手術をされる






















   考えただけで、ゾッとする一日になるのはを見るより明らかです。






























ちっぷは、ナカタニくんにきつく口止めをして、自宅へ向かいました。







 






















幸い、 裏側の木戸が開いていたので そのまま風呂場に直行。




























蛇口から水を音のしないようにそっと流し、



                       傷口を洗い落としたのです。




























出血は止まっていました。




               なぜ止まっていたのかは もうわかりませんが。


















































そして、  何もない顔をして朝ご飯を食べ、無事登校したのです。 














































めでたし めでたし       




























































































          待 て ー い !











































































     そんなに首尾よく事が進むはずがない。。















































































小学校の教室、



 ちっぷの後ろに座っていたコーノくんが変な物(もちろん、ちっぷの頭)に注目。





























あまりにも じろじろとコーノくんが見ていたので、



          まだ1年目だった新人教諭・クラタ先生が近づいて来ました。































              「どうしたんだ?」


































素直なコーノくんはすぐに答えました。      (それも大声で!)

































     「ちっぷくんの頭に穴があいとる。  なんか白いものも見える」






























悪気の無かったコーノくんを責める気は毛頭ありません。












































頭部の傷、



           ぱっくり割れて骨まで見えていたという怪我。











































勿論 私を車に乗せ、ナカニシ病院へ急行したクラタ先生にも感謝しています。













































「こりゃ、無茶したねぇ」 by ナカニシ院長











































































そして…




          8針も縫ったという傷は、 いまだに痛む気がするのです。

































































































































                 たぶん  ちっぷが死ぬ、 その日まで。。