ここ数年続けてきたコンクールの応募
何度も何度も諦めずに良くも続けてきたものだとわれながら感心します。
その間、表現を学ぶため意識的に読書もしました。
挑戦を止めて一年経ちました。
今読んでみると、未熟だったところもよくわかります。
深刻な内容の小説が多かったですが、その中で、ユーモアのある小説を載せようと思います。長いので
どこまでできるかわかりませんが、今日はほんのさわりだけを。
赤い実
父は生前、自分を火葬したあとは遺骨で植木鉢を作ってくれと言っていた。それは本当に、とんでもない話だった。とはいえ、父は普段からその類の、愚にもつかないことをたびたび言う人だったので、私はついうっかり、そうするね、と答えてしまい、あれ、これっておかしい、と気づいたときは、すでに骨壷を膝に載せて家に向かうバスの中だった。
バスには斎場の前の停留所で一緒に乗ってきた人が何人かいたのだが、皆、泣いたあとか、泣いているか、今にも泣きそうな人
たちだった。それに比べると私は、弁当の入ったカバンを抱いてピクニックにでも行く人みたいだ-そう思えたとき、本当にこのまま出かけるのも悪くないほど天気はとっても良くて、風も爽やかだった。おまけに、家の近くの公園と、公園の前にあるサンドイッチ屋さんが浮かび、急に空腹まで覚えたのだ。私は、もともと降りる予定だったバス停より一つ先の、公園前のバス停で降りることにし、路線図を見た。ところがそのとき、後部座席のどこかで誰かが大声ですすり泣きを始めたせいで気分を損ね、公園には行かなかった。
何度も何度も諦めずに良くも続けてきたものだとわれながら感心します。
その間、表現を学ぶため意識的に読書もしました。
挑戦を止めて一年経ちました。
今読んでみると、未熟だったところもよくわかります。
深刻な内容の小説が多かったですが、その中で、ユーモアのある小説を載せようと思います。長いので
どこまでできるかわかりませんが、今日はほんのさわりだけを。
赤い実
父は生前、自分を火葬したあとは遺骨で植木鉢を作ってくれと言っていた。それは本当に、とんでもない話だった。とはいえ、父は普段からその類の、愚にもつかないことをたびたび言う人だったので、私はついうっかり、そうするね、と答えてしまい、あれ、これっておかしい、と気づいたときは、すでに骨壷を膝に載せて家に向かうバスの中だった。
バスには斎場の前の停留所で一緒に乗ってきた人が何人かいたのだが、皆、泣いたあとか、泣いているか、今にも泣きそうな人
たちだった。それに比べると私は、弁当の入ったカバンを抱いてピクニックにでも行く人みたいだ-そう思えたとき、本当にこのまま出かけるのも悪くないほど天気はとっても良くて、風も爽やかだった。おまけに、家の近くの公園と、公園の前にあるサンドイッチ屋さんが浮かび、急に空腹まで覚えたのだ。私は、もともと降りる予定だったバス停より一つ先の、公園前のバス停で降りることにし、路線図を見た。ところがそのとき、後部座席のどこかで誰かが大声ですすり泣きを始めたせいで気分を損ね、公園には行かなかった。