約30年前、取材で帯広にいたときのことを思い出した。
街なかで女性が、ミニスカ&ヒールで歩いていて驚いたんだった。(・o・)
〈負けじ魂ここにあり わが生命の学園生〉7 東京校 1976~78年度
2017年12月26日 聖教新聞
東京・創価学園のキャンパスは喜びにあふれていた。
1977年11月19日。創立10周年を寿ぐ記念の集いが行われ、創立者・池田先生が式典後の祝賀会に駆け付けたのだ。
体育館では、展示されていた学園生の美術や書道の力作を鑑賞し、「すごいな。いい絵だ」と。
卒業生の代表も参加した祝賀会では、皆で万歳を三唱し、学園のさらなる発展を誓い合った。
校内では、学園生を次々に激励。飾られていた花を手に取ると、居合わせた中学生の胸ポケットに挿していった。
「これは僕からの勲章だよ」。当時、中学2年生だった吉水広明さん(高校12期)は、先生から白い花を受け取った。
自宅に戻ると早速、押し花にして机の上に飾った。「学園時代は毎日、この花を眺めて勉学に励みました」
吉水さんは学園を卒業後、国立大学に進学。大学院まで進み、工学博士に。現在は愛知県の大学で准教授をしている。
後年、先生の著作で感動的な場面に出あった。そこには、恩師・戸田城聖先生との若き日の思い出が記されていた。
――戸田先生の事業が最も苦しかった頃。大学を断念してまで事業を支えた池田先生に、戸田先生は個人教授で万般の学問を授けていった。ある講義が修了した時、戸田先生は机上にあった一輪の花を池田先生の胸に挿した。池田先生は、それを世界一の誉れであると受け止めた――
吉水さんは今でも、先生からの花を大切に保管している。「学園で学んだ誇りと感謝を忘れず、創立者のように目の前の学生のために尽くし続けていきます」と語る胸中には、“誉れの勲章”が輝いている。
これで創価教育は、ついに幼稚園から大学までの一貫教育として完成をみた。
4月9日の第1回入学式。「にゅうがくおめでとう さあ、きぼうのしゅっぱつ!」――学園のグラウンドの隣に建てられた小学校の校舎には、大きな横断幕が掲げられていた。
この日、1年生125人、2年生82人、3年生84人が晴れの門出を迎えた。
池田先生は万感のメッセージを寄せ、「待ちに待った創価小学校の第1回入学式、まことにおめでとうございます。皆さん方の希望にあふれた姿を見て、私は本当にうれしい」と祝福。式典後に小学校を訪れ、新入生らと記念撮影を行った。
開校を誰よりも待っていたのは、他ならぬ先生である。設立準備委員会にもたびたび出席し、建設現場も視察してきた。
入学式の前日にも足を運んでいる。校舎には、式典の練習で登校していた児童や教職員がいた。
先生は1年1組、理科室、図書室、音楽室、放送室などを、くまなく見学。ある教室では教壇に立ち、黒板に「さいた さいた さくらが さいた」と書くなど、“即興授業”を行う一幕も。
3年生だった伊藤雄一さん(小学校1期)も、その場にいた一人。「作法室で懇談した折、先生が優しくジュースを勧めてくださったことは、生涯の思い出です」
伊藤さんは学園時代、教育を最後の事業とする先生の心に触れ、教職の道に進むことを決意。都内の小学校で副校長として奮闘している。
器楽委員会の一員だった佐々木章子さん(同)は、折々の行事で電子オルガンを奏でた。
79年3月には、2日間にわたって児童祭が。初日に来校した先生の前で演奏を披露すると、「上手だね」との伝言が届いた。さらに2日目には、先生の提案で佐々木さんの名前が参加者に紹介された。
「『上手だね』との一言がうれしくて、その後も懸命に練習しました」という佐々木さん。今では2児の母となり、子どもたちを小学校から創価の学びやに送り出した。
「保護者となって、改めて学園の素晴らしさを実感する日々です」
長男(高1)は、英語弁論大会で東京都代表に選出。長女(小6)はサッカーに汗を流し、クラブチームでも活躍する。
忘れまじ
苦難とロマンを
この我は
いつか登らん
王者の山を
負けじ魂
いつまでも
学園の体育館に雄々しい歌声が響き渡った。
78年11月2日に行われた第5回「鳳友祭」。先生の前で初めて披露する愛唱歌「負けじ魂ここにあり」である。
聞き終えると、先生は「もう一度歌おう!」と提案。一段と力強い声が場内に轟いた。
作詞を開始したのは、7月に行われた栄光祭の前だった。初めて創価大学の滝山祭と合同で開催されることになり、その記念フェスティバルで学園生の心意気を表す歌を披露しようと取り掛かったのである。
しかし、作業は難航した。何度やっても納得のいくものができない。結局、フェスティバルには間に合わなかった。
だが、学園生は諦めなかった。その思索は3カ月以上にも及んだ。夏休みも、放課後も、寮や自宅に戻った後も――。
当時の記録には、制作委員会の苦悩の様子が書かれている。
「言いたいことが言葉となり出てこない、『もうこれまでか』と何度思ったことか。しかしそのたびに、新たな伝統は我々がつくるんだ、と心の底で叫んできた」(創価学園生徒会誌「渓流」第4号)
歌詞ができたのは、10月9日。すぐさま、関西の創価女子学園(当時)を訪問していた池田先生のもとへ届けられた。
先生は、学園生の熱意に応えるように推敲を重ねて修正を加えた。そして後日、3番までだったものに4番の歌詞を新たに書き贈った。
鳳友祭の席上、先生は語っている。
「『いつか登らん 王者の山を』と学園の歌にもあるように、諸君たちに登らせるために、登ってもらうために、私は、道なき道を、傷だらけになりながら、奮闘していく決心であります」
「勝つことだけが人生でない。勝とうと背伸びして道理にはずれてしまっては、何にもなりません。負けないという人生は、永久に勝ちです」
高校9期の矢口理史さんは高校3年生だった。卒業後、1年間の浪人の末、国立大学の理学部に進学。外資系の製薬会社に就職するも会社が買収され、働き盛りの40代半ばにリストラの憂き目に遭ってしまう。
その時、自らを奮い立たせたのは「負けじ魂ここにあり」だった。
直面する苦難にも負けじ魂を発揮し、矢口さんは前職より好条件で再就職を勝ち取る。やがてアメリカに本社を置く製薬会社に転職を果たし、現在は難病に苦しむ人のため、新薬の開発の責任者を務めている。
◇
2009年3月、池田先生は「負けじ魂ここにあり」に、5番の歌詞を贈った。
〽正義の誇りに
胸を張れ
君に託さん
この大城を
学べ勝ち抜け
世界まで
負けじ魂
朗らかに
創立者と学園生が一体不二で作り上げた歌。それは“人生の応援歌”として、卒業生を永遠に鼓舞し続ける。
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ちょうど自分が在学していた頃の内容なので、自分用に転載。
同級生が多く写っていて懐かしい。
…いやいや、自分を鼓舞していく記事だね。
〈ライフスタイル〉 1日1分からでもOK! マインドフルネスで心をリラックス状態に
2017年12月22日 聖教新聞
世界的IT企業が導入し、高い成果を上げていることで話題の「マインドフルネス」。簡単に説明すると、ゆっくり深く呼吸しながら瞑想することで得られるストレスコントロールの一種。今回は、コミュニケーションやストレスマネジメント分野で活躍しているメンタルアップマネージャの大野萌子さんに、ストレス対処と呼吸法について聞きました。
心の状態に気付かず、ストレスをため込んでいる方が多いように感じます。日本人は――と言うと短絡的ですが「人に迷惑をかけない」という他者優先の文化で、割と自己主張しません。「私は~」と主張し過ぎると「空気が読めない」「ワガママ」と排除されたり浮いてしまったりするので、自分の気持ちを抑える傾向が。
すると、表出しない感情は退化します。退化なので無くなるのではなく、感じにくくなる。例えば「人前で泣いちゃダメ」と言われて育った男性は「悲しい」という感情を抑え込もうとするため、悲しさを感じにくくなる方が結構います。
「自分の感情がつかめない」とは、自分がどのくらい傷つき、つらいのか分からない状態。例えば、人から嫌みを言われても「こんなことで落ち込んじゃダメ。私が悪い」と、その時どう感じたかを見つめず、心にふたをして前向きに頑張り続ける。それが限界値に達した時、やっと「私、こんなに傷ついてたんだ」と気付くわけです。
限界値から立ち上がるのは結構大変です。小さいうちに気付いて、その都度リカバリーするためにも「今の自分の状態に気付くこと」がすごく大事です。
■最近疲れがとれない、心が休まらないと気付いたら?
休みをとっても仕事のことで頭がいっぱいで休んだ気がしない、疲れがとれない、など慢性的な疲労感は心身によくない状態です。
特に現代人はデスクワークやスマホを見ることで猫背になりがち。無意識のうちに呼吸が浅くなり、常に緊張状態になっている可能性があります。呼吸が浅いと不安になりやすく、ストレスや疲労感もたまりやすい。
そういう時に気持ちをリセットし、ストレスを軽減できるのが「マインドフルネス呼吸法」です。脳科学の研究でも実証され、スポーツパフォーマンスの向上や子どもの教育プログラム、社員のモチベーションアップや業務効率化などで応用されています。
普段、無意識にしている呼吸に意識を向けます。具体的な手順(別枠参照)をお伝えしますが「こうしなければいけない」ということではありません。基本は「4秒で吸い8秒かけて吐く」ですが、鼻でも口でも「自分が心地よい方法で」が私の持論です。自分のペースでゆっくり呼吸し、肺が膨らむ感じや、しぼむ感じなど「今」に集中します。
深い呼吸ができたら「指先が冷たい」「暖房の風で頰が温かい」など、体の状態をありのまま感じます。さらに、周りの空気感や聞こえてくる音にも意識を向けます。
何回か行って慣れてきたら、心の状態にも意識を向けてみましょう。「もやもやする」とか「幸せだな」とか、ありのままを感じてください。雑念が浮かんでも構いません。「こんなこと考えちゃダメだ」など思考を働かせず、今の自分をそのまま受け入れ、見つめます。
もし不安が強くネガティブなことを次々と考えてしまう方は「吸って、吐いて」と呼吸に意識を向けてください。深呼吸は副交感神経を優位にして心身をリラックスさせますから、1分でもいいので気楽に実践してみてください。
■呼吸法に慣れてきたら?
どこでもできるので、私は電車で座れた時は実践しています。さすがに車内なので鼻で静かに行いますが、短時間でもスッキリしますよ。昼休みに行えば気分転換ができ、午後、モチベーションを保つ時間が長くなると思います。
リラックス状態を作りだすことに慣れたら、5分、10分と時間を延ばしてみましょう。10分程度続けると、覚醒と睡眠の中間に当たる半覚醒状態を作ることができます。
実は半覚醒状態には睡眠導入効果もあり、この状態を経て眠りについた方が、より良質な睡眠が得られるといわれています。寝る前に布団の中で横になり実践したら、寝付きが悪かったのに薬がいらなくなったという方も。
また血圧が高い方が看護師さんと一緒に深呼吸を行い、直後に測るとやる前より下がっていたり。深呼吸を繰り返すことで、自律神経が整ってくるんです。
日本の自殺者の男女比は、7対3で男性が多く、理由の一つに「自分の話をしないこと」が挙げられます。話すことにはカタルシス効果(心の浄化作用)があります。抵抗がある方もいると思いますが「愚痴を言える」のは、心の疲れをとるポイント。
言葉を選び伝えようとするプロセスが、得体の知れない気持ちを具体的なものに転換する作業となり、整理されてスッキリしたり、状況を理解できてホッとしたりします。
一方で、究極のリラックス効果を生む「一人で過ごす時間」も必要です。毎日でなくていいので、人と触れ合う時間と、自分の気持ちと向き合う時間を。これは車の両輪のようなものです。
日記を書くなら、出来事より、どう感じたかを。ネガティブな感情も含めて「喜怒哀楽どの感情も等しく感じていい」と思ってください。ありのままの自分を受け止めることは、結構難しいです。他に入浴、音楽を聴く、読書、ストレッチ、アロマ、スキンケアなど、自分が心地よいと感じることをしながら自分のことを考えるといいですね。
■読者にメッセージを。
何もせず、ボーッとする時間も必要です。一見、無価値に見えますが、実は価値がある。自分なりの「ストレス解消法」を持つこともオススメです。一人ですること、皆で楽しむことなど、バリエーションがあると、より良いと思います。「現実逃避かも」なんて罪悪感を持たないでくださいね。マジメなのは良いことですが、自分自身を苦しめるほどのマジメさは……。
私が何よりお伝えしたいのは「自分を大事に」ということです。自分を大事にできる人が、他人を大事にできると思うので、もう少しだけ自分の気持ちもないがしろにせず、大切にしてほしいと常々感じています。
ぜひ来年は呼吸法を習慣化し、常にリフレッシュしながら、皆さまにとってより充実した一年となりますよう願っています。
休憩中にやったら結構いい感じだったので、自分のためにメモをする感覚の記事です。